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3冊目「発達の扉[上](かもがわ出版)」白石正久さん


まだまだコロナの影響で子どもたちは来ていませんが、着々と準備をしています!

今回は、障がいの有無にかかわらず、
「子どもってどんな生き物?」
に迫る内容になっております。

子どもの発達に着目して、
どう成長しているのか、
それも「◯◯ができるようになる」
だけでなく、その裏にはどんな気持ちがあるのかというところまで掘り下げた、
専門的な内容ですが、日本中の教師、保育園、幼稚園の先生だけでなく、
日本中のお母さんに読んでもらいたい本です!

なにせ子どもの成長なので、
この本はじっくり、数回に分けて紹介していきます。よろしくお願いします!

まず、
「子どもが発達(成長)するってどういうこと?」
ということから、説明していきます。

あなたなら、この問いにどのように答えますか?

本書では、ずばり、
「発達とは矛盾を乗り越えること」
と喝破しております。

つまり、
「◯◯したい。でもできない。」
の矛盾に葛藤を覚え、それを乗り越えようとするときに、子どもは発達していくのです。

生まれたての赤ちゃんが、寝返りをうち、立ち歩くようになり、かと思えば言葉まで発し始める、、、
この、生まれてから1〜2年で爆速成長していく、謎の生命体、人間の赤ん坊の発達する道筋を克明に記述しているのが本書です。

めちゃめちゃ読みやすくて、写真も沢山あって、子どもにキュンキュンしながら読める本で、子どもに関わる人は子どもが理解できるものになっております。

今日はその構えからお伝えします。

まず、子どもを目の前にしたとき、ついつい大人の価値観で
「ひらがなを書こう」とか
「数字を読もう」
といわゆる「お勉強」をさせてしまいがち。

それも、大事ですが、
「なんでひらがなを読まなければいけないの」
「何のために数字を読むの?」
と目的や意図が子どもの中になければ、ただの形式的なものになる。

かと、思えば
「子どもは興味や意欲に任せておけば、勝手に伸びる!自由に育てるべし!」
と気持ちだけ重視するのもまた無責任。

じゃ、どうすればいいの?

「発達の一歩先の活動を仕組み、
 願いが実現されていく中で、内面を豊かにしていく」

つまり、
「できそうでできない。
でも、できたらチョー嬉しい」活動をどんどん作っていくことです。

じゃ、その活動ってどう仕組めばいいの?
に、答えるのが本書

子どもはその都度、その瞬間でどう発達していくのかを説明してくれているので、
その次の段階に向かえる活動を仕組めばいい。

(そんな単純じゃないし、
 そこが教師の存在意義だ!)

子どもが今、どの段階にいて、
次のどの段階を登ろうと四苦八苦しているのか

「そこを見極めろ!」と言うわけですね。

で、それだけで終わらないのが本書。

私がなぜこの本を手に取ったのか、
それは障がいがある子どもたちが通う特別支援学校に勤務しているから。
本書は障がいがある子どもたちにまでフォーカスした本です。

通常の発達は、ただでさえ子どもは矛盾に葛藤し、乗り越えるのにめちゃめちゃエネルギーが必要。

そこに、障がいがあるんです。

さあ、障がいがある、子どもたちはどうしていくのか?

「乗り越えられるの?」

「障がいがあったら乗り越えられないよ。」

「てか、障がいって何だよ!?」

「障がい」と「発達の矛盾」の
二重の試練に立ち向かうのが障がいがある子どもたちです。

この記事を読んで
「障がいってなに?」
「障がいってかわいそう。。なのか?」
「障がいって苦しいの?」
「かわいそうって思うことって、どうなの?」

という問いに少しでも応えられればと思っております。

これからの記事がすこしでも、障がい理解につながれば、と思います!

明日からもよろしくお願いします!

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