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【突然交通事故にあった長男の闘病日記】5月16日(月) 53日目: wired jaw

今日は、顎ワイヤーと胃ろうのPEGを外す日だった。

夫と長男と大学病院へ。

午後1:00からの予約だったので早めに行って待合室で待つ。

診察室に通された後に、担当doctorが息子の顎のチェックをしに来た。
そのdoctor は、以前手術をした Oral and Maxillofacial Surgery (口腔顎顔面外科)の resident doctor の一人だった。

doctor のチェックの後、また別の doctor が来て再度チェック。

顎ワイヤーの一部のみを外すことになった。
歯に被せてあるブリッジはそのまま残しておくらしい。

その後、top doctor が来て最後のチェック。
歯に被せてあるブリッジも取っても問題なく、全てのワイヤーを外すことになった。

doctor からは
「少し痛みがあるが、我慢できる?」
と言われ、長男は
「大丈夫」
と言ったため、局部麻酔なしでワイヤーを外すことになった。

長男は昔、歯の矯正をしていたので、そんな感じでワイヤーが被せてあるのかと思ったが、それ以上に固くワイヤーがスクリューを使って固定されていた。

ワイヤーを外すだけでも約1時間弱かかった。

見てるこっちが痛そうだった。
でも、長男は痛そうな感じではなかった。

しかし後で長男が
「涙が出そうなくらい痛かったんだよ」
と言って、持参していた鎮痛剤を飲んでいた。

ワイヤーが全て外れたが、顎の筋肉が収縮してるので以前のように口を開けることがまだできない。
毎日、口を動かすエクササイズをするように、と言われた。

その後、また別のdoctor が来て簡単な目の検査。
doctor の指の移動を目で追えるか、
目を開けたり閉じたりできるか、
口を膨らませるか、
スマイルをつくれるか、
などのチェック。

長男は両目を閉じた際に、右目が白目をむいて開いていた。

ちょうど、昨日、長男が白目をむいていた時があったので
「今、右目が白目をむいてるけど、どうして?」
と聞いた時に
「いや、ボクは目を閉じてるよ」
と言っていたのと同じ現象だった。

そう、長男が白目をむいているのは、実は本人は目を閉じている状態だったらしい。

だからか、よく右目に目薬をさしていた。
目が乾いていたんだろう。

doctor から、右目の神経の麻痺があると思うので ENT ( ears, nose, throat : 耳、鼻、喉 ) doctor に詳しく見てもらうように、と言われた。
目なのに、ENT doctor ?
夫に聞いてみると、ENT doctor は顔全体の神経の麻痺も診察するらしいとのこと。

ということで、ENT doctor の予約も必要になった。

口腔顎顔面外科への訪問だけでも、4人の doctor が来て息子の顎、顔のチェックをしていた。
この doctor 達は、息子の手術を担当したようで長男の術後の様子も見にきたようだ。
大学病院だと、多くの doctor の確認があるのである意味ラッキーなのかもしれない。

さて、胃ろうのPEGも外してもらえる、と思っていたのだが、口腔顎顔面外科ではPEGは外せないらしい。

夫は予約の時に”PEGも外せるか?”と聞いたらしいが、それは、”一般に病院で外せる”と言われただけで、今回の予約にPEGを外す施術は入ってなかったらしい...。

胃ろうのPEGは、長男を担当した trauma team の doctor しか外せないらしく、再度  trauma team に予約を入れないといけなくなった。

顎ワイヤーの施術が終わった後に trauma outpatient (外傷外来) の窓口に行って予約をする。
PEGを外すには、長男を担当した trauma team ”B” の doctor のスケジュールに合わせないといけないらしい。
また、それまでに 胃ろうのPEGなしで十分に栄養&カロリーを摂取しているか記録するように、と言われた。

簡単には胃ろうのPEGは外してもらえない。
長男はガッカリしていた。
というのも、毎日PEGの周辺の痛みが酷く、その痛みから解放されたかったからだ。
胃ろうのPEGを外す施術の予定は来週の金曜日になった。

あと11日、胃ろうのPEGと過ごす必要がある。

長男はPEGが外れないので、ブツブツ文句を言っていたが
「しょーがないよね、こればかりは」
としか言えない私。

事故を起こしたのは長男の不注意。
たまにイライラする長男にかける言葉は
「ま、しょーがないよね」

この一言で長男は我に返ることができる。

お昼を食べる暇もなく病院に来たので、遅いランチを病院のカフェテリアでとった。

ここのカフェには、ラーメンやお寿司もあり、長男がICUに入院していた時は、私は全種類のラーメンを制覇した。

長男の顎ワイヤーも外れたので、豚骨ラーメンを頼み長男とシェアしてみた。
まだ顎が大きく開けないので、ラーメンを食べるのが大変で少ししか食べられなかったが、久しぶりの固形物には喜んでいた。

病院からの帰りに、長男の夕食用にマグロとサーモンの小さな巻き寿司を買った。
53日振りの食事。
長男が食べたいと言っていた”ラーメン”と”お寿司”は制覇した。


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