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視聴済み1000作品から推し映画を選ぶ Part.17 ミステリー編

天使と悪魔

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新しい教皇を選出するコンクラーベと行うことになったカトリック教会の総本山ヴァチカンで、候補者である枢機卿たちが誘拐される事件が発生。ヴァチカンの依頼で調査に乗り出した宗教象徴学者ロバート・ラングドン教授は、教会に迫害された科学者たちが創設したという秘密結社イルミナティが、再び現代に姿を現したのではないかと推理する。犯人はスイスの研究所から恐るべき破壊力を秘めた“反物質”を盗み出し、ヴァチカンの爆破をも計画。ラングドン教授は美人科学者ヴィットリアの協力を得て、謎に包まれたこの事件の真相に迫っていく。

 トム・ハンクス主演のラングドン教授シリーズで一番好きなのが二作目となる天使と悪魔。ヴァチカンを舞台に、宗教や科学、イルミナティなど厨二心をくすぐるテーマをネタにして、大きな陰謀へと立ち向かっていくというミステリーサスペンス。とにかく話が壮大で、かつ四転五転くらいするストーリーがかなり見ごたえあります。(一作目の『ダ・ヴィンチ・コード』も好き。繋がりは無いので二作目からでも大丈夫)

七つの会議

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ある日突然、社内で起こった坂戸のパワハラ騒動。 そして、下された異動処分。訴えた当事者は年上の部下、八角だった。 北川の信頼も厚いエース・坂戸に対するパワハラ委員会の不可解な裁定に揺れる社員たち。 そんな中、万年二番手に甘んじてきた原島(及川光博)が新課長として着任する。 会社の“顔”である一課で、成績を上げられずに場違いすら感じる原島。 誰しもが経験するサラリーマンとしての戦いと葛藤。 だが、そこには想像を絶する秘密と闇が隠されていた……。

 日本のブラック企業を舞台に繰り広げられる池井戸潤原作のミステリードラマ。日本人のサラリーマンなら思わず共感できる会社の様子を描きながら、点と点が線になっていく過程はまさしくミステリー。人間ドラマとミステリーを同時に味わうことができます。社会派なテーマもあり。かといって難しい訳ではない絶妙な塩梅。とにかくドラマと構成が面白くて2時間あっという間。脇を固めるベテラン豪華俳優陣の顔芸もとにかく面白くて、高カロリーなので見終わるとどっと疲れるような作品です。(原作者が同じ『空飛ぶタイヤ』も同じテイストで面白いです)

プリズナーズ

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アメリカ国民の誰しもが愛する家族と幸せなひとときを過ごす感謝祭の日、幼い少女が消えた。平穏な田舎町に突如訪れた惨劇。手がかりは少なく、警察(ジェイク・ギレンホール)の捜査は錯綜する。そんな中、父親(ヒュー・ジャックマン)は、証拠不十分で釈放された第一容疑者(ポール・ダノ)の証言から犯人を確信する。残された時間は少ない。「パパはどうして助けに来てくれないの?」愛する娘の叫びを心に聞いた父は、自力で我が子を助け出すため、決して超えてはいけない一線を超える決断をするのだが・・・。

 二人の愛娘がある日突然消え、警察も解決の糸口が掴めないなかで、父親が一線を超えた捜査をしてしまうミステリーサスペンス。どちらかというとミステリーの面白さというより、見応えのあるドラマに重点を置いた作品かもしれません。緊張の糸が2時間半ずっと切れません。

 被害者の父親が全て自分の都合の良いように証拠を解釈してしまう心理の恐ろしさが、正にプリズナー(囚われた者)として描かれていました。そして本作は宗教をモチーフにした寓話的な見方も同時にできるところに面白さがあります。二重構造なのにドラマとしての面白さもしっかりある素晴らしい作品です。

search/サーチ

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忽然と姿を消した16歳の女子高生マーゴット。行方不明事件として捜査が始まる。家出なのか、誘拐なのかわからないまま37時間が経過。娘の無事を信じる父デビッドは、彼女のPCにログインしSNSにアクセスを試みる。インスタグラム、フェイスブック、ツイッター・・・。そこに映し出されたのは、いつも明るく活発だったはずのマーゴットとはまるで別人の、自分の知らない娘の姿があったーー。

 失踪した娘をパパがSNSを駆使して捜索していく現代らしいミステリーサスペンス。パソコンの画面上で物語が進行していくという斬新な作品で没入感がとてつもないので、100分目を離せません。どんでん返しもあり、ハラハラドキドキ楽しめます。演出的趣向を凝らしたミステリーを見たい人にオススメ。

真夏の方程式

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きれいな海に面した玻璃ヶ浦で計画されている、海底鉱物資源の開発。その説明会に招待された物理学者・湯川学(福山雅治)は、緑岩荘という旅館を滞在先に選ぶ。そして、そこで夏休みを過ごす旅館を営む川畑夫婦(前田吟、風吹ジュン)のおい、恭平と知り合う。次の朝、堤防下の岩場で緑岩荘に宿泊していたもう一人の客・塚原の変死体が発見される。図らずも事件に直面した湯川は、旅館廃業を考えていたという川畑夫婦や、夫婦の娘で環境保護活動に奔走する成実(杏)らと塚原の思わぬ因縁を知る。

 ガリレオ映画シリーズ第二弾。東野圭吾原作の映画の中でも個人的に一番好きなのがこちらの作品。ミステリー、人間ドラマ共に面白い。しかし、素直にそうと言えないほど切なさが残る作品でもあります。そして、しっかり湯川学の信条が事件にも絡んでいて、ガリレオシリーズらしさというのも存分に味わえるのではないかと思います。余韻に至るまで他の作品ではなかなか味えないテイストなのもこの作品の面白いところだと思います。(もちろん『容疑者Xの献身』のオススメ)

セブン

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2人の刑事が追うのは、怜悧な頭脳を持つしたたかな連続殺人鬼。男は七つの大罪のいずれかに該当する者を狙い、おぞましい殺人を繰り返していた。そして最後には観る者の心を食い破る、驚愕のクライマックスが待つ。

 七つの大罪をテーマにした連続殺人犯を追うミステリードラマ。若手刑事とベテラン刑事のバディの関係性も面白いですが、本作はかなり重たい雰囲気が見どころの作品。有名なエンディングも必見です。

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密

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NYの豪邸で世界的ミステリー作家の85歳の誕生日パーティーが開かれた翌朝、彼が遺体で発見される。名探偵ブノワ・ブランは、匿名の人物からこの事件の調査依頼を受けることになる。パーティーに参加していた資産家の家族や看護師、家政婦ら屋敷にいた全員が第一容疑者。調査が進むうちに名探偵が家族のもつれた謎を解き明かし、事件の真相に迫っていく―。

 大豪邸に住むミステリー作家が殺された。犯人は家族の中にいる!ベタな設定で、最初の30分くらいは家族の証言と関係性を説明するお話なので、人の顔と名前と関係性を覚えるのが苦手な自分には絶望的でしたが、そこをしっかり見てなくても全く問題なく楽しめる作品でした。ただ、その中でも重要になってくるモノがあるのでながら見はオススメできません。謎が解けても展開が二転三転あるのも楽しいです。そして、俳優陣がめちゃくちゃ豪華。

9人の翻訳家 囚われたベストセラー

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舞台はフランスの人里離れた村にある洋館。全世界待望のミステリー小説「デダリュス」完結編の各国同時発売のため、9人の翻訳家が集められた。外部との接触が一切禁止され、日々原稿を翻訳する。しかしある夜、出版社社長の元に「冒頭10ページをネットに公開した。24時間以内に500万ユーロを支払わなければ、次の100ページも公開する。要求を拒めば、全ページを流出させる。」という脅迫メールが届く—誰が、どうやって?

 シンプルな物語なのに、考えれば考えるほどドツボにハマっていくのが悔しいけど、やはり上質なミステリーと言わざるを得ない。謎が解けた時の感動もひとしお。物語中盤までは盛り上がりどころが少ないため決して見やすい作品ではありませんが、独自性の強い作品であることに間違いはありません。

アイデンティティー

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嵐により一軒のモーテルに閉じ込められた11人。極限の状況下、一人、また一人と惨殺され始める。残された誰もが疑心暗鬼になる中、彼らにある共通点があったことが判明する。一方、時を同じくして死刑を直前に控えた猟奇殺人鬼の再審理が行われていた。その彼にも同じ共通点が・・・。二つの事件が一つに繋がった時、想像を絶する衝撃のラストが待っていた!

 豪雨のモーテルに集まった年齢も性別も違う男女の中で次々に死人が出て行くというかまいたちの夜的なベタな設定の作品ですが、そこから真相へたどり着ける人はまぁいないと思います。この体験は唯一無二でしょう。

母なる証明

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早くに夫を亡くして以来、一人息子のトジュン(ウォンビン)と静かに暮らすヘジャ(キム・ヘジャ)。そんなある日、街で殺人事件が起こり、もの静かなトジュンが第一容疑者に。事件の解決を急ぐ警察がトジュンを犯人と決めつけ、無能な弁護人も頼りにならない中、ヘジャは真犯人を捜し出し、息子の無実を証明しようとする。

 知的障害のある息子が殺人犯として仕立てられ無実を証明するために奔走する母親の話。この映画はミステリー?ヒューマンドラマ?型にハマらない味わい深い作品です。まぁ、ラストが凄い。放心状態とはこのことです。そこに至る心揺さぶられるどんでん返しのドラマも凄かったです。アーティスティックな描写があるのも、作品の雰囲気をよく醸し出していました。

記憶の夜

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誘拐された兄が、19日間の記憶を失ったまま帰宅。だが、大好きだった自慢の兄の何かがおかしい…。兄の身に何が起こったのか? ジンソクは真実を探リ始める。

 韓国映画は本当に見る人の心を弄ぶのが上手いです。まんまと感情がジェットコースターになりました。この映画のジャンルってミステリーだっけ?ホラーだっけ?となるくらいにジャンルとお話が二転三転します。1時間50分という決して長い時間じゃない間に、アレコレ展開が繰り広げられるのにも関わらず脚本が全く破綻していないところが凄いなと思いました。韓国ドラマをギュッと凝縮したような怒涛の展開の連続の作品です。

エンドレス 繰り返される悪夢

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世界的に有名な胸部外科医ジュンヨンは海外から帰国するが、幼い娘ウンジョンを迎えに行こうと車で空港から町に向かう途中、交通事故に遭遇。タクシーにはねられて死んだ少女がウンジョンだと分かった瞬間、彼は自分が乗っていた航空機の席で目を覚ます。そしてまた、ウンジョンは事故死する。ジュンヨンはウンジョンがタクシーにはねられないよう、何度も繰り返し目を覚ますたび、現実を変えようとありとあらゆる試みに挑むのだが……。

 交通事故で死んでしまう娘を救うためタイムリープを繰り返す父親の奮闘 、そして宿命の理由が解き明かされる過程を描いたタイムリープミステリーサスペンス。タイムリープを繰り返して誰かを救う映画は多くありますが、この映画はそれだけに留まらないある仕掛けがあり、独自性があって面白いです。急展開が待ち受けているので感情が迷子になりますが、90分の中でテンポがよく物語が進み、かつドラマも韓国作品らしく質が高くて面白いです。

グランド・イリュージョン

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マジシャンとして一流の腕を持つアトラス(ジェシー・アイゼンバーグ)は、フォー・ホースメンというスーパーイリュージョニストグループを束ねていた。彼らはマジックショーの中で、ラスベガスから一歩も動くことなく、パリにある銀行から金を奪ってみせた。この件を受けて、次の計画を彼らが実行する前に食い止めようとFBI特別捜査官のディラン(マーク・ラファロ)が捜査を始めるものの……。

 天才マジック集団のフォー・ホースメンが世界を驚かせる犯罪ショーを繰り広げていきます。本当にマジックを見ているような感覚でどうやってやったの!?の謎を追いかける過程が面白い。演出がとにかく派手なので見ているだけでも面白い。



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