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SYNCROOMとREALITYで使用している配信環境について(Androidスマホの場合)

※ 最新の配信環境は現在(2022/05)の配信環境に記しています。

バーチャルライブ配信アプリREALITYを介してSYNCROOMで行われるセッションに参加したり、その音声を配信するためにはオーディオインターフェースなどの機材を用意する必要があります。しかし、機材の準備が最初の高い壁になるかと思います。決して安くはない買い物なので、何度もトライ・アンド・エラーを繰り返せないでしょうし。
お役に立てるか分かりませんが、自分の配信環境を参考として紹介します。

※ REALITYだけではなく、TwitterスペースやClubhouseなどAndroid経由で音声を配信するサービスでも使えるはず。

この配信環境を構築した目的

1. SYNCROOMでの演奏が快適にできること。
2. SYNCROOMの音声を、REALITYなどAndroidスマホ上で動作するアプリを介して配信できること。

配信環境概略図

配信環境を簡単に記すとこのような感じです。

PC ―(USB)―Steinberg UR12―(ラインケーブル)―TASCAM iXZAndroidスマホ
※ SYNCROOMでの演奏だけが目的ならば、UR12から右の機器は不要です。

オーディオインターフェース (Steinberg UR12)


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MIC端子: 激安ダイナミックマイク・CM5S(改造済み)を接続。セッション中の会話に用いるので、声が伝わればそれでよし。
Hi-Z端子: ベースなどの楽器を接続。
PHONES端子: ヘッドホンを接続。音の遅延が命取りとなるSYNCROOMでの演奏には必須。

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LINE OUTPUT端子: スマホへの音声入力を行うTASCAM iXZに接続するため、次のケーブルを接続。
・ピン×2-ステレオミニメス(たとえばこれ)
・ステレオミニ-XLRオス(たとえばこれ)
※ TASCAM iXZに「XLR端子で」接続するのがキモです。XLR端子で接続することにより、INPUTボリュームを使ったレベル調整ができます。
5V DC端子: 電力不足で音切れを起こすことがあるので、お守り代わりにUSB電源へつないでおくと吉。

オーディオインターフェース (TASCAM iXZ)

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MIC IN端子: UR12のLINE OUTPUT端子と接続。
MODEスイッチ: 配信時は右端のマイク側に設定。要電池。
INPUTボリューム: UR12から出力された音声のレベルを調整。レベルを調整することで配信時の音割れなどを防ぎます。詳しくはAndroidで音声配信するときの出力レベルを考えるをお読みください。
デバイス側接続端子: 手持ちのAndroidスマホ(AQUOS sense4)に接続。

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PHONES端子: ステレオイヤホンを接続。スマホから出力される音のモニターに使用。

感想と反省

TASCAM iXZでスマホへ出力する音声レベルをきちんと調整すれば、音声の配信は問題なくできるので一安心。
また、Steinberg UR12に付属するASIOドライバーは遅延が少なく、SYNCROOMでの演奏は快適です。UR12から出力される音も非常によく、SYNCROOMだけではなくPCで音楽を聴くときにも活躍しています。

ただ、スマホへの音声出力を行うのであれば上位機種のUR22mkIIを購入すべきでした。

OUTPUTノブしか付いていないUR12は、PHONES端子とLINEOUT端子から出力される音声レベルを個別に調整できないためです(参考: 【UR12】[LINE OUTPUT]と[PHONES]の出力を別々に音量調整できますか。)。TASCAM iXZをスマホ側に組み込んでいるのは、LINEOUT端子から出力される音声のレベルを調整するためです。

一方、UR22mkIIはPHONESノブとOUTPUTノブが付いているため、ヘッドホンへの出力レベルとスマホへ出力する音声レベルを個別に調整可能です。変換ケーブル(たとえばこれ)を介してUR22mkIIとスマホを接続すれば、簡単に配信環境が整うのではないでしょうか。

あと、スマホのオーディオインターフェースとしてiRig Streamを使う手もありそうです。iPhoneやiPadならLighteningコネクタを使ってステレオでの入出力ができそうですし。
でも、AndroidスマホはUSB周りの挙動が不安定なので、アナログかつモノラル入力しかできない代わりに動作が安定しているTASCAM iXZを使用しています。

最後に。SYNCROOMでのセッションが主目的だとしたら、これは安物買いの銭失いになるかも。ASIOドライバの不出来に起因する遅延を解決する方法はあるけれどお金で解決するのが吉です。

謝辞

【最新】REALITYでの配信環境(音楽配信)やiPad/iPhoneへのライン入力を安く済ませる方法(PC利用の場合)などの記事で惜しげもなく情報を公開してくださったさくら(さく)さんに感謝します。
これら記事を参考にしながら配信環境を整え、配信の楽しさを味わえるようになりました。ありがとうございます。

スマホを使った配信環境の構築に役立つリンク

【音響初心者向け】Clubhouseでもいい音をとどけたい (河崎 卓也さん)
 スマートフォン(この記事ではiPhone)を使用した配信の仕組みがわかりやすく記されています。ざっと目を通すだけでも基本的な知識を得られます。
 もちろん、Clubhouse以外のアプリやサービスでも役立ちます。

【最新】REALITYでの配信環境(音楽配信) (さくら(さく)さん)
 YouTubeやREALITYでの配信環境についてまとめられています。実践に基づいているので、たいへん参考になります。


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