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スニフ村的歌詞がすごい曲その7"僕たちはひとつの光"

最高の終わり方

どうもスニフ村です。
今回は今までとは一気に毛色が変わります。

正直自分でもこの曲で書くことに違和感すらあります。
本当に歌詞が素晴らしい曲なんですが、その魅力を伝えるにはどうしても下準備が必要なので、その下準備を取っ払った上で、どれくらいこの歌詞の素晴らしさを伝えられるかというチャレンジでもあるので、がんばっていきます。

僕にオタク文化の尊さを教えてくれて、高校生活およびその先の人生を変えたコンテンツ「ラブライブ!」
その集大成とも言える楽曲です。
※今回は少しキモめになる可能性があります。

さあ音楽を聴きましょう。
やっていきます。


μ's「僕たちはひとつの光」


【曲全体を聴いての感想】
この曲を初めて聴いた時は忘れもしない高校3年生の初夏。
友達の岡野と映画館で放心状態になりながら聴いた記憶。

ラブライブ!プロジェクトの集大成となった劇場版ラブライブ! The School  Idol Movie
「あぁ、もうアニメーションとして動くμ'sを観るのはこれが最後になるのか…」と酷くショックを受け、最初はこの曲の持つ意味に気づけていませんでした。

この曲の意味に気づいたのは2回目の映画を観た時からで、その時初めて涙を流しました。

みなさんは、自分の好きなコンテンツが人気絶頂の中で、終わりを迎えるという経験があったでしょうか。
この時の喪失感を超えるものは、未だ僕の人生経験上ありません。


そして歌詞に込められた想い。
μ'sにとって、ラブライブ!にとって、集大成とはなんだったのか。

僕なりの解釈と、僕の感じたこのコンテンツの尊さを共有したいです。

では肝心の歌詞にいきましょう。


【ずっと変わらない】

あぁ"ほのか"な 予感から始まり あぁ"希望(のぞみ)"が "星空"駆けて "花"咲かせる "にっこり"笑顔は ずっと同じさ 友情の笑顔 忘れない いつまでも忘れない こんなにも 心がひとつになる 世界を見つけた 喜び(ともに) 歌おう 最後まで (僕たちはひとつ)
※「"」の入っている部分については重要なポイントなので括っています。実際の歌詞では括られていません。

すでに最初の「あぁ"ほのか"な 予感から始まり」で、ラブライブ!を好きな人は「おや?」となったはずです。

単刀直入に伝えると、この「"」で括られた部分については、μ'sのメンバーの名前が使われています。

そしてこの括られたパートはそのメンバーが歌うという粋な仕様。

μ'sの始まりでもある高坂穂乃果の名前から始まり、東條希、星空凛、小泉花陽、矢澤にこ、と続きます。

この歌詞のすごいポイントはなんといっても歌詞として違和感がないことなんです。

正直歌詞カードのない・メンバーの名前が入っていると知らない状態で聴くと、穂乃果の部分以外はスッと流してしまいそうなくらいです。

実際僕は映画館で聴いた時に「おや?」と思って聴きましたが、完璧にはわからなかったです。

そして歌詞の構成としても素晴らしいのが、「"にっこり"笑顔は ずっと同じさ 友情の笑顔」というところ。
アニメーションとして動くμ'sは最後ではあるけれど、そのキャラクター達の笑顔は変わらないよと伝えてくれています。

オタク安心。
たしかにアニメーションのキャラクターはずっと色褪せないですし、僕たちが忘れない限り、ずっと生き続けます。
たとえコンテンツとして動きがなくなっても。

そんな素晴らしい世界を見つけてくれたオタクのみんなと一緒に歌おう。最後まで、僕たちはひとつだと。

そんなメッセージ性を最初に提示してくれることが、優しさを感じて大好きです。


【みんなと作った物語】
そしてサビへ
"小鳥"の翼がついに 大きくなって 旅立ちの日だよ 遠くへと広がる"海"の色暖かく 夢の中で描いた "絵“のようなんだ 切なくて 時を"まき"戻してみるかい? No,no,no いまが最高!

サビでも、南ことり、園田海未、絢瀬絵里、西木野真姫とメンバーの名前が入り、これで全員の名前が歌詞に登場します。

サビの最初の「"小鳥"の翼がついに 大きくなって」は、アニメ1期で最初に披露された楽曲「START:DASH」の「産毛の小鳥たちも いつか空に羽ばたく」というフレーズからの引用になっていて、シンプルに食らいます。

「START:DASH」の楽曲披露時はまだ3人しかメンバーのいなかった産毛のμ'sが、9人になり、人気を集め翼が大きくなり旅立っていく。
なんて尊いのでしょう。
こういった過去の楽曲からの引用で上手いこと泣かせにきます。

さらに名前の使い方がとても上手いなと思ったのが、「時を"まき"戻してみるかい?」という真姫ちゃんの名前の使い方。

全員名字や名前が絶妙に歌詞に使いやすい中、最も使いにくいと思われた真姫ちゃんの名前を、この楽曲で1番伝えたいであろうことへ繋げるフレーズに昇華したことは、本当に言葉の扱いが巧みだと感じました。
なお、この楽曲で1番伝えたいであろうことについては後述します。

ちなみに設定としては、この楽曲は僕の推し園田海未ちゃんの書いている事になっているので、海未ちゃんへの好きが溢れ出ました。
海未ちゃん天才。


みんなと出会えたこと 嬉しくて 離れたくないよ 本当だよ 涙はいらない このまま踊ろう 手を振って もっと振って

続くこの歌詞もμ'sのオタクへの愛が熱烈に伝わってきて尊いです。

スクールアイドルとしての最後を飾ることで、少なからずファンは悲しみに包まれます。

でもそんなファンに対して、「みんなと出会えたこと 嬉しくて 離れたくないよ 本当だよ」と本人達が伝えてくれている。
それが本当に尊くて、最後までこちらの事を気にかけてくれているのがわかります。

だからこそ、「涙はいらない」んです。


【積み上げてきた軌跡】
サビと同じ曲調で続きます
光を追いかけてきた 僕たちだから さよならはいらない また会おう 呼んでくれるかい? 僕たちのこと 素敵だった未来に 繋がった夢 夢の未来 君と僕のLive and Life

アニメの中で、ライブライブ優勝を目指し続けたμ's。

スクールアイドルでいる事を大切にし、3年生の卒業とともにμ'sというものを永遠にした。

だから、終わりじゃない。
さよならは言わない。

そんなμ'sの思いがこの歌詞から伝わってきます。

そして、「素敵だった未来に 繋がった夢 夢の未来 君と僕のLive and Life」この歌詞にも実は隠された意味があります。

当初ラブライブ!というプロジェクトは、電撃G`sマガジンという雑誌の企画で始まりました。
その後CDリリースをしますが、当初売れたのはたったの434枚と言われています。

このファーストシングルの名前こそが「僕らのLIVE 君とのLIFE」なんです。

素敵な今という未来に繋がった夢。
それこそがファーストシングルで綴られた挑戦なんです。

なんて尊いんでしょう。
正直言葉もありません。

当初434枚ほどしかCDを売り上げられなかったコンテンツが、紅白歌合戦に出場し東京ドームでライブを開催できるようになると誰が想像したでしょう。
それは、夢へ向かって今を重ねていった結果なんです。

この今という瞬間を大事にしたい姿勢こそが、この曲で1番伝えたい事なのではないでしょうか。

そしてもう一度サビへ繋がります。


【いまが最高!】

"小鳥"の翼がついに 大きくなって 旅立ちの日だよ 遠くへと広がる"海"の色暖かく 夢の中で描いた "絵“のようなんだ 切なくて 時を"まき"戻してみるかい? No,no,no いまが最高! だって いまが最高!

曲の集大成にもなる最後の大サビ。
ここで強調していることは、「いまが最高!」という事。

時はまき戻せないのではなく、まき戻さないんです。

このコンテンツを作っていく上で、過去に戻ることができれば、よりCDを売り上げられるよう企画したり、より人気が出るようにマーケティングしたりすることができたんだと思います。

でも、それはしない。
その結果、今より良い結果を生んだとしても、今ここにあるものが最高なんだから、それで良いんだと伝えたいんだと僕は思います。

今という瞬間の連続を生きている我々人間にとって最も重要なのは、過去を振り返り羨望することではなく、今を純粋に楽しむ事なんだと感じました。

きっとここでμ'sを終わらせなければ、さらに人気が出て、より多くの人に触れてもらうことができたかもしれません。
それでも、最高潮の今終わらせることがμ'sにとっての美学であり、スクールアイドルという限られた時間を生きるμ'sを表現することに繋がっているんだと思います。

だからμ'sは伝説となり、今もなお色褪せない素晴らしいスクールアイドルとして、僕達の記憶に残っているんです。

そうすることが良いと決断したラブライブ!およびμ'sに携わった人達に心から敬意を表したいです。


そして最後に
あぁほのかな予感から 始まり あぁ光を 追いかけてきたんだよ
と終わります。

これからのことはあえて書かず、今を綴る。

それがスクールアイドルμ'sなんです。


【最後に】
いかがったでしょうか。

正直アニメを観て、映画を観てからこのnoteを読んでくれるとより魅力が伝わると思います。

でもそんな労力をかけてくれる人はいないでしょうから、観ずとも魅力が伝わるよう心がけました。
伝わらなかったら僕の力不足です。
精進します。

余談なんですが、僕はこの曲をμ'sファイナルライブで岡野と聴いた時に2人でクソ泣きました。
号泣しながら「いまが最高!」と叫んだことも良い思い出です。

このnoteを書いて、ラブライブ!への熱が若干再燃してしまったので機会があれば僕の最愛の推し園田海未ちゃんへの愛を綴ろうと思います。
多分やらないです。

やっぱり海未ちゃんとμ'sが最高なんだよなあ。
と、しみじみ感じました。キモいキモい。

【次回作】
次回は書こうと思っている楽曲がもうすでに決まっているので、早めに着手して濃密なものにしていきたいなと思います。

もうすぐクリスマスですね。
なーんてヒントも置いて置こうと思います。

年内は週1で必ず投稿すると決めたので、今年もあと2週ですが、頑張ります。

誰も待ってないでしょうがお楽しみに。

それでは皆さん良い音楽を。

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