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金魚の気持ち

やあ、ぼくは金魚。
ゆにっていう人の家で飼われている、
6匹の金魚のうちの1匹。
みんな、体のどこかに赤色が入っているけど、
ぼくは全身まっくろ。
かっこいいだろ?
目が飛び出ているから、
最初のうちは「でめちゃん」って呼ばれてたけど、
後ろ向きに泳いで見せたら、
呼び名がマイケルジャクソンに変わったんだ。
マイケルジャクソンなんて知らないから、
もっとかっこいい呼び名で読んで欲しい。

この家に来てから今日で7日目。

今はまだ、タライの中で薄い塩水に泳がされてる。
そろそろ水槽に移すって、
お父さんが言ってたのを聞いた。

お父さんは、ぼくたちのいるタライをきれいにしてくれる。
その前にバケツにぼくたちを移すんだけど、
その時がちょっと乱暴で怖いのね。
バケツの中に投げ込もうとして、
ゆにさんに「優しくしてあげて」と言われてる。
まあ、悪い人じゃない。

長男くんは、マイペース。
よく様子を見に来てくれるけど、
特に何かしてくれるわけではない。
ぼくたちのこと嫌いじゃないけど、
生き物が苦手みたい。
ただ、いつもニコニコ見守ってくれる。

二男くん。お調子者。
まるで花咲か爺さんのように餌をまこうとして、
ゆにさんに叱られてたっけ。
お世話をしてくれようとする気持ちはあるけど、
ちょっと生き物がこわいみたいで、
お父さんやゆにさんの後ろから見守ってる。

ゆにさんはお母さん。いつも家にいる。
たまにスタバってところのコーヒーを買ってきて、
嬉しそうに飲みながらぼくたちを眺めている。
あと、ピアノを弾いていたり、
大声で歌いながら掃除をしていたり、
一人でいるのに何かとにぎやかな人だ。
でも、一番ぼくたちの世話をしてくれる人。
水換えも、お父さんに比べれば優しい。
だから、口をパクパクしてアピールするよ。

にぎやかなお家に来たけど、
みんな僕たちのことに一生懸命。
これからも、よろしくね。

ここまで読んでくれたあなたに、
ぼくのバック泳ぎをお見せするよ。

#なんのはなしですか

<あとがき>
今日も読みに来て下さり、ありがとうございます。
金魚のお世話って予想以上に大変だけど、手をかければかけるほどかわいく思えてきた、ゆにです。
外出していても、金魚たちの様子が気になります。

今回は金魚の気持ちになって、書いてみました。
思い立ってやってみたけど、なかなか難しかったです。

今日も金魚たちは、元気です。

#挨拶文を楽しもう
#66日ライラン

24日目

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