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#愛は観光ではない に思うこと。

Twitter上でよく見かけるようになったハッシュタグ。

#愛は観光ではない
#LoveisNotTourism

あるいは

#愛だってエッセンシャル
#LoveisEssential


外国人のパートナーを持つ人々が、コロナに伴う入国制限によって
自分のパートナーに会えない状態が長期的に続いていることから、
入国制限の緩和を求めて活動している。

その目印が、上記のハッシュタグだ。


元々はヨーロッパで始まった活動で、
実際に複数の国で恋人や非婚の家族を入国規制の例外とする措置が
取られ始めているという。


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私自身も、当事者の1人。
自分のパートナーは外国人で、日本国外に居住している。
結婚はしていないので、彼は観光客扱いになる。入国は許されていない。

私が彼の国を訪れることは物理的にはできるけれど
帰国後14日間の待機が課せられている現状、
在宅勤務を不可としている今の会社では叶えられそうにない。

それに、仮に在宅勤務ができないか交渉する、として、
それは渡航理由、つまり自分のプライベートな事情を会社に伝えることを意味する。

どうしても叶えたいならそれくらい諦めろ、という人もいるだろうけれど
そこまでしないといけないのか、とどうしても抵抗感を覚える自分がいる。


そんな経緯で、
最後に会ってから、かれこれ1年ほどが経とうとしている、と言うわけだ。

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ここまで書いてきて、おかしな話かもしれないが
私自身、当事者ではあるものの、このハッシュタグで発信したことがない。

想定外の事態の中、未婚のパートナーが入国できないというのは
致し方ないだろうと思ったからだ。

そして、時折テレビに映し出される医療機関の様子を見るたび
「こんな時にパートナーに会いたいだなんて、ワガママだよな」と思った。こんな状況下で、結婚していないただのカップルを特例扱いするなんて
無茶な話だろう、と。


そしてもっと正直に言えば
「じゃあ結婚すればいいじゃん」とか「わがまま言うなよ」と言う
世間の目が、リアクションが、怖かった。

実際に、このハッシュタグに関連するポストや記事に
心ない言葉が寄せられているのも知っていた。


結局、本当に正しいのか自分で確信が持てない主張を以て
傷つくかもしれない場所に身を置く勇気が、持てなかったのだ。

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でも、やっぱり、
会いたい時に、会いたい人に会える人たちが羨ましかった。

「おはよう」と「おやすみ」だけが並ぶ画面を見て
これ、なんなんだろう。って思う日もあった。


そして、GoTo等が始まってくると、まるでコロナはもう収まったかのように
周りが少しずつ日常を取り戻していくように見えた。

その中で、自分自身を見た時に、取り巻く状況が何も変わっていなくて、
いつまで、どこまで、何を頑張れば変わるんだろうって。
先が見えない状況に虚しさが募った。


そんな時に、Twitterで似たような境遇の人たちが呟く言葉に励まされた。

1人じゃないんだ、って。
同じような境遇で、懸命に乗り越えようとしている人たちが
こんなにいるんだってこと。

それを知ることができただけで、救われた気持ちになった。


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国際カップルのために入国制限を緩和してほしい、という主張自体には
私自身、正直まだ戸惑いがある。

やっぱりワガママなのかな、と言う思いはずっとどこかにある。
それに、もっと優先されるべき人たちがいるんじゃないか、とか。

いつまで制限が続くのか目処さえわかれば何とかなるかもしれない、とか
もっと現実的な方策はないのかな、とか。

そう思うところもあるから。


でも、まずは自分たちのような人たちがいるんだ、と知ってもらうために。
そして、同じ状況にある人々と連帯していくために。
声を上げてみることには、意味があるのかもしれないと思えたから、

私は私なりの方法で少しずつ、発信してみようと思う。


どっちつかず、中途半端に聞こえるかもしれないけれど、

これが私の、今できる精一杯の一歩だ。

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