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誰かに髪をとかしてもらうのは、人生の喜びの一つ。


私の大好きな映画の一つが、「ジュリエットからの手紙」だ。

イタリア・ヴェローナにある「ジュリエットの家」では、
訪れた女性たちが恋や愛に関する悩みを
「ジュリエットへの手紙」として書き綴り、
壁に貼っていけるようになっている。

驚くのは、それらの手紙に対して
「ジュリエットの秘書」から返事が届く、ということ。
彼女たちは「ジュリエットクラブ」という団体に属しており、
ボランティアとして、届くお手紙一つ一つにお返事を書いているのだそう。

「ジュリエットからの手紙」は、
その手紙をきっかけに始まるラブロマンスを描いた物語。

この映画を見てから、
ヴェローナの「ジュリエットの家」は
行きたい場所リストのトップに君臨している。


さて、この映画に出てくるセリフのなかで、
特に私が好きなのがこれだ。

One of the great joys in life is having one's hair brushed.


日本語では確か、こんな感じの訳だったかと。

誰かに髪を梳かしてもらうのは人生の喜びの一つよ。


なんて素敵な言葉なんだろう、と心を掴まれた。

髪を梳くという行為自体はとてもシンプルで、
ごく当然の作業として日常に埋もれてしまうものだけれど、

その行為を自分ではなく誰かに向けた瞬間、
相手への深い思いやりや愛情を感じさせる行為に変わる。

幼いころ、母や祖母が手慣れた手つきで髪を梳かしてくれるのも、
祖父や父が髪が絡まらないように慣れない手つきで一生懸命梳かしてくれたのも、

どちらも好きだったなあ、と
少し懐かしい気持ちにもなる。


自分がもし、いつか子どもを持つ日がきたら、毎日髪を梳きながら、こんな言葉があるんだよって伝えたいなあ。

#映画感想文



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