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恩師を訪ねる

今回の帰省で、妹の親友がとても私に良くして下さり、ランチに行ったりオススメの場所を教えてくれたり(はたまた、車を出してくれたり!)してくれたのですが、はま寿司で昔話に花を咲かせている内に、私が通っていたピアノ教室の話になり、彼女のお嬢さんもそこでピアノを習っていたので、私が先生と連絡を取りたいのだけれど、どうしたら良いだろうと相談したところ、いきなり先生のご自宅をピンポンするは無礼なので、まずはご挨拶のハガキを投函する事にした。

自分の記憶が正しければ、私はそのピアノの先生のもとで、バイエル下巻あたりから、三、四年ほど習っていた(バイエル上巻は、伯母に習っていたのだが、色々あって続けられなくなったので、母が見つけて来たのがそのピアノ教室だった)。
ソナチネアルバムだか何かをやっているあたりで、ピアノに対する情熱みたいなものがなくなって、一旦やめてしまったのだが、基本はここで習った。

先生(ここからは、M先生と呼ぶ)のレッスンで、私が今でも良かったなあと思っているのは、何と言ってもソルフェージュ。
和音の聞き取りなんかもやって、五線譜に音符を書いていた記憶がある。
小学一年生あたりからこのトレーニングをやっていたお陰で、全音ピアノピースのB レベルくらいまでの楽譜なら初見で弾けるし、五年生だか六年生でレッスンを辞めた後も、中学の合唱コンの伴奏は務める事が出来た。
スーパーで聴こえて来る呼び込み君、駅メロ、カフェのBGM…街で聴く音楽も全てドレミに変換されて頭に入って来る。
息子のピアノ練習中に、彼の譜読みのミスにも気づく。全てM先生のレッスンの賜物だと思う。

M先生のお宅に、ご挨拶ハガキを投函後、妹の親友Oさんに、M先生にLINEをして貰い、Oさんと共に先生のお宅を訪問させて頂く事になった。

ちなみに先生には私と同い齢の息子さんがいらっしゃって、小五、六の頃はクラスも同じ。坊ちゃん刈りにポロシャツ、半ズボンの姿の、絵に描いたような良家の男の子だった。今は世田谷に住んで良いお父さんしているそうで、全く期待を裏切らないというか、何と言うか。

三十四、五年(!)ぶりにお会いした先生は、それだけの年齢を重ねているはずなのに、平成初期の先生と変わらなかった(先生曰く、私もあんまり変わってないらしい笑)。

先生は相変わらずエレガントで、でも授業を効率よく進める切れ者感はご健在で、黒柳徹子感あるというか、私の憧れるマダム像そのものだった。当時は知る由もなかったが、先生は横浜育ち&音大卒のお嬢様だったそうで(納得!)、ご結婚の折に現在でもお住まいの(というか、私の地元の)某市に越して来た時は、何もなさすぎてカルチャーショックを受けたそうな。確かにあの辺、竹藪とスーパーしかないもんなァ…。

それでも、今でもこの街から出ることなく現役でピアノを教えていらっしゃるそうで、教え子の合唱コンに向けて「今から特訓よォ!(ゴゴゴゴ…)」と息巻く先生は、相変わらず鬼カッコ良かった(今から思うと、こんな良い先生のレッスン、私なんで辞めちゃったんだろ…^ ^;)

私の目標は先生みたいなモノホンのマダムになる事なので(今私がやっているのは、マダム風芸人)、先生をお手本に自分に磨きをかけていきたい。まだマダムレベルはバイエル下巻程度だけど…。

ちなみに先生曰く、教え子が訪ねて来てくれるのはとても嬉しいので、躊躇しないで欲しいとの事(私は今回、結構ためらった笑)。皆さんも、気になる恩師がいたら、ぜひ勇気を出して連絡を取ってみて下さい。

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