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成功確率の高い新規事業創出のカタチを学んだ1日|Industry-Up Days 2021 Spring Day3レポート

皆さんこんにちは!SUNDRED CBDO・パートナーの泉水です。
2/17~19に3日間に亘って開かれた「Industry-Up Days 2021 Spring」を沢山の方々にご覧頂きありがとうございました。

興奮のパネルディスカッションの数々の詳細についてはインタープレナー(https://www.interpreneur.jp/)公式イベントレポーターの皆さんの記事をご覧頂ければと存じますが、各Dayの司会者による全体としての振り返りを行ってみましょう!

成功確率の高い新規事業創出のカタチとは?


私が司会を務めましたDay3のテーマは「起業家は新産業の夢を見るか?」でした。

“起業家”とあえて書いておりますが、新規事業創出という文脈全体を含んでいるという意味では、企業に属する新規事業担当者の方々にとっても大変参考になるテーマであったと思います。

加えてDay3全体を振り返るとキーワードは「トリガー事業」と言っていいでしょう。

Day1,Day2では「対話(および対聴)」「インタープレナー」「Society5.0」「人間中心社会」といった社会起点の目的を共有する為の方法やそのキードライバーについて多く触れられていましたが、SUNDREDの提唱する「新産業共創プロセス」に於いて最も重要かつ特徴的なことは、まさに「トリガー事業」と呼ばれるエコシステムを実現するための文字通りトリガーを定め、あるいは創出することで新産業創造の具体性を増すことにあるのではないかと思います。(図中の赤枠部分)

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トリガー事業の特定、強化というプロセスの存在が新産業共創スタジオの活動がこれまでのコンソーシアム的取り組みとは一線を画す存在としていると私は司会者としても目線で改めて感じました。

キーノートセッションでは、このトリガー事業の代表者としてVFRの湯浅浩一郎さん、さかなファームの原和也さん、MEDERIの坂梨亜里咲さんをお招きし、SUNDREDからは私、泉水亮介がファシリテートさせていただきました。

セッションの中の議論としてスタートアップによくあるビジョンドリブンでの新規事業の創出とエコシステム仮説に基づいたトリガー事業としての事業創出の違いにフォーカスが当たりました。

ここでは、さかなファーム原さんやVFR湯浅さんが仰るように、「ナラティブを形成し、エコシステム発想から立ち上げることで仲間集め等に役立つし、成功確度も上がる」いう話があったかと思えば、起業当初はエコシステムを意識していなかったというMEDERIの坂梨さん曰く「エコシステムを意識することで、市場規模の解像度が上がり投資家等へのコミュニケーションがしやすくなった」といった実践的なお話まで飛び出す充実なセッションとなりました。

つまるところ、エコシステム目線を持ちながら事業創出を行うことは、新事業領域の発見と事業の成長速度の加速の両面に寄与するということなのだと思わさせるセッションでした。

新産業プロジェクトの着実な成長

キーノートセッションの終了後には、SUNDREDで実際に動いている新産業プロジェクトが登場。当日は「ユビキタスヘルスケア産業」「フィッシュファーム産業」についてそれぞれ詳しくご紹介しました。

どちらも創業から1年半程度のSUNDREDにとっては早くも老舗と言えるプロジェクトとなりますが、どちらのセッションも共通して「より深く」「より広く」議論が進んでいることがよくわかる内容となりました。

「ユビキタスヘルスケア産業」は、 医療のDXを推進し、医療を最適な形で必要な場所に届けるという新産業ですが、よくあるオンライン診療の話だけにとどまらず、その先にある未来や医療・ヘルスケアの領域の棲み分けについてなど白熱した議論が盛り上がっておりました。
登壇者の熱い議論もあり、あっという間にセッション終了の時間となってしまいましたがその熱量の余韻が今後の活動への期待感を膨らませることとなりました。

フィッシュファーム産業」は、水産資源減少と食糧不足への次の一手となる陸上養殖の世界について話が進んでおりました。国内における課題に留まらず、世界レベルで活躍する金子コードの金子さんからの他で聞けない陸上養殖先進国のエストニアの最新動向なども飛び出すなど、深い激論が交わされておりました。
個人的な感想としては、海洋資源に恵まれてきた日本がもしかすると「魚が全然食べられない国」になってしまう危機感を抱き、サスティナブルな漁業の発展を願わずにはいられないセッションとなりました。

各セッションの終了後にはアフターパーティと題して、視聴者や登壇者がお互いに交流をするZoomのルームが作られ、語り尽くせなかった内容について更に深堀りするなど熱量を今後に繋げる新しい形のカンファレンス像が垣間見えました。

3日間を通して。

バナーにあったようにIndustry-Up Days 2021 Springのキャッチコピーに「新産業は作れる」というものがありました。

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実現すべき未来を対話で共有し、社会起点での目的達成を目指したチーム組成と正しい手法を組み合わせることで、新産業は作れる。そういうメッセージですが、半年前のIndustry-Up Daysから新たな産業が出来上がりつつある姿にはさらに目を見張るものがありました。


新産業は出来てきている」と思ったのが個人的な感想ですが、取り組みはまだまだ始まったばかり。より多くの方々のパワーをお借りして進めていきたいと思っておりますので、SUNDREDの活動に共感し、関わってみたいという方々は是非下記の手順でご参加ください。

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新産業共創プロセスのご案内(企業向け)