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一緒にカレーうどんでも食べよっか。

この所、我が家でカレーメニューが続いている。

ある日はドライカレー。またある日は南瓜たっぷりカレー。そして、その日は、「カレーうどんが食べたい!」スイッチが入り、カレーうどんを作った。カレーうどんを食べながら、二男に「この所、カレー三昧だね♪」と言われるまで、カレー味が続いていた事に気が付かなかった・・・。

カレーうどん。美味しい。出汁とカレーとお醤油の組み合わせがたまらなく好きなのだ。

そして!何と!この日は記念すべき初・手作りカレーうどんであった。それまで、カレーうどんを自分で作ったことがなかった。外で食べたほうが断然美味しい!と思っていたし、どことなく手間だと感じ、自分で作らないメニュー・ナンバーワンだったのだ。子どもたちが辛いものを食べられないので、それもさらに遠ざかる理由に加えられていたと思う。

カレーうどんスイッチが入ったその日。前日からずっと、答えの出ない事柄に脳内を占拠されていた。学校とか教育とか、人間の在りようとか、生死とか。ぐるぐる考えていた。考えすぎて頭も疲れた頃、「カレーうどんスイッチ」が入った。すると、カレーうどんのことしか考えられなくなり、レシピを調べ、自分の好みに合いそうなものを選び、作ることにした。

料理をする時にいつも意識するのは、出来る限り既存のレシピから差し引いて行くことだ。「本当にコレ、必要?」「この材料じゃないとダメなのかな?」と考える。どこまで差し引けるか試すのが楽しい。

鰹節で濃いめに出汁を取る。出汁、カレースパイス、片栗粉、葛粉を醤油を溶いておく。長葱、人参、玉葱、えのき茸を炒め出汁を注ぐ。煮立ったら、溶いたカレースパイスを入れて、とろみをつける。あとは、お稲荷さん用に煮てあった揚げとゆで卵でも添えよう。

そして、麺はうどん・・・ではなく、玄米パスタだ。夫が小麦粉アレルギーなので、基本的に小麦粉製品の買い置きがない。急にスイッチが入ったから、うどんを買いに行く間がなかった。あれ?カレーうどんじゃないかも!?と自分にツッコミを入れつつ、ま、いいか。美味しければいいのだ。

出来上がったカレーうどん(パスタ)は、子共たちも食べられるよう、カレースパイスは最小限。辛味は後から各々で加えることにした。

やっと辿り着いた自作のカレーうどん。一口目のしあわせ。あ~コレが私の食べたかったカレーうどんの味だ。至福。

「もう、外でカレーうどん食べなくてもいいかも~♪」と家族から次々に声があがった。「でも、次はうどんで作ってね。」と子どもたち。了解です。

台所に立ち、黙々と料理し、カレーと出汁の香りでワクワクし、お腹も満たされると、疲れていたはずの私の脳内はいつの間にかリセットされていた。

「人間ってさ、ずっと難しいことばっかり考え続けられないんだねぇ・・・。カレーうどんを食べたら、ま、いいか。全部大丈夫だ~って思えてきた~。」と言ったら、夫が笑っていた。人はものすごく込み入った部分とものすごく単純な部分が折り重なっているのだと感じる。でも、どんな時も美味しい物は、人をしあわせに引き戻す力があるのではないかと思う。

食後、雑事で疲れた様子の友人からのメールに返信する。

「色々なことに疲れたら、一緒にカレーうどんでも食べよっか。」


学校に行かない選択をしたこどもたちのさらなる選択肢のため&サポートしてくれた方も私たちも、めぐりめぐって、お互いが幸せになる遣い方したいと思います!