ピアスを開けると運命が変わる?

 前回描き散らかした、『社会人ってなんやろな。』が(個人的には多い数!)たくさん「スキ」して頂いて嬉しかったので、ちょっとその延長のお話を書こうかなという次第です。

自我の芽生え

 『社会人ってなんやろな。』で手にしたお金が学生時代とは比べ物にならないから、いろんなことにお金を使えるようになった、んで色々課金したーと書いた。 あとは、OJTの言うことは聞きたくない!とも書いた。

 この二つが相まって(?)、どうやら自我が芽生えた気がする。自我ってどうやら1歳くらいで芽生えるものらしいけど、自我っていうか、「これは違う!アタシはこうしたいの!」「あぁ、アタシってこうじゃん」-自分が本当にどうしたいのか(本心)や自分ってなんだろうね(アイデンティティ)が解ってきた感じ。

 いや、意味わかんねーよwって感じだと思うので、どんなふうに自我が芽生えたか書いてみる。

服装

《学生時代まで》

 ちょっと前は自分がどんな服着たいとか本当に分かんなかったんですよね。母親の好きな服が私は嫌い(というか、母が好きなものって時点で嫌いなんでしょうね)で母は私の好きな服が嫌い-で、服を購入する時にお金を払うのは母なので必然的にこちらが折れるしかないわけですよ。

 好みが一致しないうえ、母は毒親気質なので自分が気に入らないもの(ここで言うと私が好きなやつ)に対して、散々に似合わないのクソのなんのってボロクソ言ってくるわけで、好きなの着れない且つファッションセンスってなにそれ?美味しいの?状態に陥った。

( 母に「センスない」って言われすぎて、でも母親の言うことは聞きたくないって言い張って、じゃあ専門家に診てもらおうってイメコン沼にハマったのはここだけの話。パーソナルカラー診断やら顔タイプ診断やら受けた。誤診があったのでどれも複数回受けている。)

 成人式の前撮りで振袖選ぶときも地獄だったなぁ。。。(トオイメ)好きなの選んでいいって言うわりにどの道否定してくるから、もう「選ぶ」ことを放棄(何が好きかわからないし、考えられない)する次元まで来ちゃってて、で選べないから「なんでもいい」って言うと怒られる-こんな負のスパイラルでした。

 成人式の前撮りは(大学卒業時の袴も揉めて、キャンセル手続き&他の会社さんで契約をした)写真館の人がめっちゃ気まずそうな顔してて、本当に申し訳なかったのを未だに覚えてるわ。。。

 学生時代はよくわからん、洗濯機で確実に洗える服(手洗い要らない!ってやつ)とジーンズをなんとなーく着て、そもそも自分がどんな服着たいとか微塵もわからなかった。逆に化粧はクレンジングで落とせばいいだけなので似合わない!って罵られても細眉とかやってた笑

《現在》

 流石に会社は学生時代に着てた、よくわからん服では行けないわけですよ。バリエーションは相変わらず少ないけど、少しはマシな服を必然的に着ないといけないことで「あぁ、こういうの着てみたかったんよ」って気づいたり、それこそ学生時代、イメコン受診後すぐに買ったけど手洗いがどうのって母に言われたから眠らせたままにしていたワンピースが着れたりしている。

 UNI◯LOやらG◯は質の良いプチプラだけど、徐々に今まで着てこなかった服を着ていくうちにtocco closet 、Natural Beauty Basic、 Jill Stuart、Theory-こういうの着たい!レオパードとかゼブラのバチバチのアニマル柄着たい!-自分の着たいものが解ってきた。

 休日は相変わらず着たくもない学生時代に着てたなんかよくわからん服を着ているけど、それを「着たくない!」って気づけるようになったのも大きな進歩。着たい服を全部揃えられてはいないけどちょっとずつ好きなアウター買ったりできている。

 あとは好きな服だけ、お気に入りだけに囲まれている自分になれたらなと切に願うばかり。残すは、その行動ができる自分になるのみ。

っょっょの女になりたい。

 服のところでバチバチのアニマル柄を着たい、なんて書いてるものだからなんとなく察している方もいるかもしれないけど、っょっょの女になりたいわけですよ。

 いや、っょっょの女って何よ?ってなると思うんですけど、強い女とは違って、見た目が強そうだけど実はちょっとか弱い女になりたいのですよ。小悪魔的な。マイメロに出てくる、クロミとかドキンちゃんあたりですかね。(伝わる?????)

 見た目の強さ=派手!ってどこかで思ってるからアニマル柄着たいのかなぁ。。。

《なんで見た目の強さに拘るか?》

 どうしてっょっょの女-見た目の強そうな女になりたいかっていうと、それはもう至極単純で舐められやすい見た目だからですよ。

 顔タイプ診断でフレッシュ(厳密にはキュートとフレッシュの中間だが、点数的にフレッシュ)-知らん人によく道聞かれたりしやすい見た目なんですね。本当によく道聞かれますからね、いや、他にたくさん人いるじゃん?って状況でもピンポイントで私に。良さげにいうと親しみやすい(話しかけやすい)・悪くいうと舐められやすい、そんな感じ。

 だから、舐められやすい見た目ゆえに学生時代のアルバイト先ではクソ老害のサンドバックだったし(それで時給910円なりー。見た目以前に「若い女」だったからってのもある。ジェンダーの問題も絡んでるネ。)、OJTも舐めた態度をとってくる。(これは見た目だけの問題じゃないw)

 そんなこんなで、舐められたくない!って気持ちが強いわけですよ。舐められやすいのを逆手にとって、可愛い・親しみやすいポジションでいく強かなピープルになるor舐めてくる奴がそもそも周りにいなかったピープル-前者にはなれないし、後者は該当しない-じゃぁ、舐められないようにするしかないねって結論づいたわけです。

《ネイル》

 学生時代からやってるっょっょ化としては、バイトの時は必ず、マゼンタとか真っ青なマニキュアを塗りたくってた。老害を見て気分が不愉快になっても自分の爪を見て、「アタシ、ギャルだし?ギャルに喧嘩売んの?」って気持ちにしていた。(もはや意味不明)

 簡単に言うと、ネイルで威嚇してたわけですね。効果は知らんけど、自分のメンタルを保つうえで大いに助けとなったことは確か。今もペディキュアはド派手だし、手もラメが入ってるピンクとか必ず塗っていく。

《っょっょの条件その2》

 社会人になった私は、ネイルだけじゃ満足いかなかった。そして徐々に気になるものが出てきた。-それはピアス。気づいたら、いろんな人の耳たぶが目に入る度にピアスホールが開いてるか?を確認する癖がついていた。開いてる人を見ると、「うわ、マジか!」っていつも思った。

 というのも、幼稚園生のとき、隣のクラスの派手派手な女の子がいくつかピアスしてたんですよ。もう20年くらい前のことなんだけど、それを園庭で見て、「マジか!」って思ったのを未だに覚えてる。

 だから、ピアスホールが開いてる人って派手派手で「マジか!」なピープルで、とても自分と同じ世界で生きてる人じゃないぜ!異次元!って認識があったの。

《2020年11月〜》

 舐められたくない気持ちがOJTのせいで(?!)強くなってしまったうえに、他人様の 耳たぶ見る度にピアスホールを確認する癖がついてしまったものだから、「ピアス!開けたい!」って11月あたりからやたら思うようになった。しかも、狂っているのでファーストピアスはアウターコンク(軟骨)がいい!って思っちゃって、アウターコンクを開けてくれるいろんな皮膚科を検索する日々。

 定期券内に良さげなところがなく、まぁ割と近所に入りそうな地域で検索したら、良さげな美容クリニックを発見。でもアウターコンクは自分でピアスを用意する必要があって、そもそも耳たぶに開けてないピアスのイロハさえわかんない人間がいきなり自分でピアスを用意してアウターコンクは無理じゃん!じゃぁ、開けるなら無難に耳たぶから行きますか、このクリニックにしますかねとなった。

《〜2020年12月半ば》

 っょっょになりたい割にはビビりなので、いろんな皮膚科を調べまくってたわけですが、やはりビビりなので実際に開けるのになかなか踏ん切りがつかなかったのですよ。。。

 だって、ピアスするって幼稚園の時のあの子みたいになるんだぜ?え、マジかよ。ワイはおとなしいじゃん?派手派手じゃないじゃん?耳に金属貫通するんたぜ?ヤバない?-しばらくこれが延々ループ。その一方で、相変わらず皮膚科を検索する日々。

 こんなことをやっているうちに、業務に疲れてきて「そろそろ有休取りたい。疲れた、無理」が口癖になり、且つ、ついに夢の中でも「ピアス開けたい!ピアス開けるために有休取れ!」って私が喚き出した。

 もう、ここまできたら開けるしかない!ってなって、しれっと有休予定を勤怠にぶち込み、目星をつけてたクリニックのお問い合わせフォームに「やったれ、やったれ」って気持ちで予約の旨を新宿で電車待ちをしつつ送った。

《当日》

 相変わらず道に迷い、かろうじてクリニックへ到着。こんなご時世だからマーキングは自分でしないといけなくて、なんとかやってみた。

 マーキング、同意書にサイン、お会計やら諸々済ませたあと、すぐに施術室へ。無愛想なおばさんが「はい、麻酔しますねー。チクっとしますよー」「はい、顔上げてくださーい(ビビって俯きがちになっていたため)」「右から開けまーす(と言っているとき左に居たぞ!)」「ちょっと大きい音しまーす、3、2、1!」-バチンっ!、、、「次、左でーす。3、2、1!」-バチンっ!、、、。一方的に喋られ、なんかわからんけど施術が終わった。施術中はずっと目を閉じてたんだけど、左が終わってから、なんかスタッフさんたちがバタバタし出したので「これ、なんか失敗したんか?」と思ったのも束の間。-「キャッチが外れたんで今からはめますね」と。おおんと思ってる間にキャッチははめられ、ちょっと指紋とかついたばっちい手鏡を渡され、「位置、問題ないですか?」「あ、はい(マジでもう開けちゃったのかよ、と思いつつ)。」「はい、じゃあ、お疲れさまでしたー」とドライなやりとりをして終わった。

 まぁ、その日は鏡見るたびに「マジで耳に金属貫通しちゃってるんかー」と逐一驚き、そしてまた開けた事実を実感した。(そりゃ、開けたから貫通してるでしょうね)(特にトラブルがなく順調。)(Travis Japanの川島如恵留さんみたいに三連にしたいとかほざいている。)

 ピアスを開けると運命が変わるって言うけど、それは本当かわからん。でも、ピアスを開けるのって本当一瞬で、何かを選択する、あるいは決断を下す際のその一瞬・選び取ったその一つが運命を大きく変えるんだろうなぁと帰りの電車内で思った。途中駅で下車して、サラダ記念日ならぬピアス記念日と言わんばかりに何かにつけて「ピアスを開けたから」という理由でいつもならしないような選択をした。(行ったことなかったお店で昼食を頂いた)

 ピアスを開けるという大きな決心(そんな大きな決心じゃない方ももちろんいると思うけど)と、実際に開けるという行動を起こしたことでなんか自己肯定感が高まった気がする。ピアスを開けると運命が変わるってより、ピアスを開けたのをきっかけに新たな選択肢を取ってみることにチャレンジできるようになった-それで運命が変わっていく-こちらのほうが本質的かなぁと個人的に思う。(少なくとも私の場合はそう)

 っょっょの女になれた?

 っょっょの女になれたかを問われると、否。あくまでもピアスやネイルって武装なの。母親は看護師だったんだけど、「ナース服着てる時は血見てもOK。そうじゃない時は無理」って言ってたそれに近しい。

 まだまだ、っょっょの女にはなりきれていないけど、ピアスを開けて行動がちょっと変わったように、外見の変化に伴って、中身もっょっょの女に変わっていけたらいいな。-そんなことを思う、社会人1年目の冬でした。

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