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2019.6.22(土) 演劇教室クラス発表 「遭難、」

6月の第4週目。
3ヶ月毎にある、演劇教室のクラス内発表の日でした。
この3ヶ月間取り組んでいた台本は、本谷有希子さんの「遭難、」の第一場。

前にこの戯曲について書いた気がするんだけど、どの日の日記だったか見つけられませんでした。
これがまあ、なかなか難解な台本で、いつもならエチュードもやりながら台本もやるという感じなのに、今回はみっちり台本に取り組んでいました。

3ヶ月前に初めて台本をもらって読んだ時には、「ええ、これやるの?!」って思いましたから。
なにしろ、一言目のセリフからして衝撃的。

仁科 ウンコしなさいよ、そこで。
江國 (うつむいていた顔を上げて)……え?
仁科 「え?」じゃないわよ。分かんでしょ? ウンコ。脱糞。そこでして
    みせなさいよって言ってんの。

言うに事欠いて「ウンコ」ですからね。
ま、僕のセリフじゃなかったんですけど。

舞台の場所は生徒が自殺未遂した学校の職員室。
仁科は自殺未遂した生徒の母親で、江國は生徒の担任です。
物語の主役は里見という先生で、この人が自分のことだけが好きで、他の人がどうなろうと構わないが、自分だけがよければいいという人。
里見は自殺未遂した生徒から手紙を受け取って読んだんだけど、それを無視して破り捨ててしまいます。
僕のやった役の石原という先生は、その手紙を読んで破って捨てた現場を目撃していて、里見を追求するという役どころでした。

初っ端のセリフから想像がつく通り、登場する人物が全員キャラが濃い!
その上、それを演じている人たちもまたキャラが濃くて、演出もさらに濃い味付けだったのだから、その中でやるのはまぁ大変でした。
石原という人だけがある意味、唯一、ある程度、まともな人だったし。

無難に間違ってない演技はできるんだけど、突き抜けた演技ができないという課題はありつつも、最後は楽しんで演じることができたかなと思います。
最近は舞台上に「役として居る」ということが少しずつできるようになってきたように思えるし。
こういう現代劇の方がやっぱりやりやすいですね。
「銀河鉄道の夜」とか「ウェストサイド・ストーリー」とかだと、ちょっと現実離れしているというか、ちょっと距離があるので難しい。

終わった後に、観にきてくれた人たちが「特に何かを狙ってやっていたわけではないし、普通に自然にやっていたけれど、あの濃いキャラの登場人物の中でも存在感があって、目を引かれた」と言ってくれたのが嬉しかったなぁ。
目立とうと何かをやってやろうとすることでなく、自然にやっていて存在感があるって、最高の褒め言葉です。
ありがとうございます。

ちゃんと成長しているみたいで良かった。
まだ、この先も成長できるかな?
ま、気負わず、気楽に、気長に楽しんでやろうと思います。

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