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速読は必要か

いくら出版不況だと言っても、世の中には本があふれている。人が読書に使える時間は限られている。どれだけ本の虫だとしても1日24時間以上使うことはできない。(当たり前ではある)

そして世の中に蔓延るのが速読術である。要点さえ知っていれば良いのなら其れで良い。でもそれならいっそのこと本を読む必要すらないのかと思う。インターネットで少し探せば、よほどの専門書でない限り感想なりレビューなり、要約なり出てくる。ビジネス書や実用書の内容理解をしたいのなら読書の必要はない。

何も、付箋を大量に貼って本を読めというわけでもない。あれはあれで、私には異様に感じる。本なんて好きに読めば良い。その好きな読み方が速読ならそれで良いし、大量の付箋なら、それで良い。

でも、私だったら「文章」を読みたい。小説は特にそうだが、小説ではなくてもクセがある。それを読み解くのが読書の面白さのひとつだと思う。アンソロジーなんて特にそうで同じテーマで書いて、話の筋が違うのも面白さだがやはり文章のクセにおもしろさがある。

と言うのも、最近文章を書く機会があって、意図していなくても、頻出する言葉というのがあった。それが私の文章のクセなのである。そして、一時期は柳美里や江國香織のような静かな文章に憧れていたのを思い出した。私が書くとどうしても、文章は散らかるし騒々しくなるが、きれいな雪がしんしんと降るような文章が書けたら良いなと久しぶりに思った。


結局何が言いたいのかまとまらなくなった。とにかく本は好きに読みたい。「たくさん読めば良い」「早く読めば良い」と言うわけではないと私は思う。

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