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柔らかい大人になるために
大人になってずいぶんと時間だけが経ってしまった。
大人ってなんだろう。
オトナ。おとな。
いろんな現場で自分が1番年上という場面も増えた。
今の若い人ってすごいね。
ちゃんとたててくれる。
謙遜とかでもなく、先輩として、こんな不甲斐ないブレてばっかのオトナのわたしを。
わたしから見たら、もう君たちの成長っぷりがすごすぎて自分がとてもちっぽけに思ているというのに。
というような話を飲みの席で先輩に話した。
「いやぁ、ほんと今の若い人たちすごいよね。純粋に尊敬しちゃうから、もういろいろ教えてください!ってなっちゃう」
と、50すぎのパイセンは笑う。
とても純粋にそう思うから、素直に言葉に出して若者と接している。
だから、この先輩には若い人たちも心を開くのねーと思った。
おもねるでもなく自分を卑下するでもなく、純粋に素直に言葉にするって、簡単そうで実は難しいと思う。
大人になればなるほど。
重ねてきた年月の分、経験は増えるわけで。
そうなると、理論上は若者たちより自分の方が経験値は上。となると、ちょっと上から目線になってしまったりしないだろうか。
若者と話しているときに、先輩風吹かしちゃったり昔の武勇伝なんか話しちゃう人って、だいたいそんな感じがする。
でも、わたしの先輩はちょっと違った。
若い人の才能にほんとに感動して、興味を持った人には(それが年上でも同じだけど)、ありのままをさらけだして接していく。
そんなだから、相手も本心から嬉しくなるしつながりをもとうとしてくれるんだと思う。
世間的にみたらいいオッサンですよ。
だけど、少年のような好奇心があってずっと柔軟なココロを持っているんだなと感心してしまった。
ただ、この先輩にも尖っていた時期はあって、気に食わないと挨拶もしないとか、そんなこともあったとか。
「30歳過ぎて、このままだと自分は生きていけないなぁと思って、生き方を変えようと思った」とその人は話してくれた。
大人になって、やり方や生き方を変えるってけっこう難しい。それまでの思考のクセもあるし、構築されてしまったやり方があるから。
それを崩せたことが、まずすごいことだなと。
わたしも先輩のように、素直で謙虚な大人でありたい。柔らかくしなやかな大人になるためには、いままでのやり方や考えを変えてみる必要があるなーと感じた。
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