見出し画像

MTG、ゲームオリジナルメカニズムの歴史!

 MTGアリーナ限定の新セット『Jumpstart: Historic Horizons』。こちらではMTGアリーナというコンピューターゲームならではの特性を活かすメカニズムが採用されている。特定の条件のカードをランダムでサーチ、どこの領域に移動しても修正が消えないバフ、カードを生成する能力、どれもコンピューターゲームだからこそ楽しめる独創的な効果だ!

 しかしマジック:ザ・ギャザリングがこういった試みをするのは、はじめてではありません。古くはMicroProse版マジック:ザ・ギャザリングという1997年のコンピュータゲームから実装されていた。ゲーム内オリジナルのカードの多くは「5色の中から1色から無作為に選ぶ」「カードタイプから無作為に選ぶ」などの無作為に処理する効果を持っていた。たしかにテーブルトップだと20面ダイスなどを使えば可能な処理だが、コンピューターゲームの方が処理しやすく公平に遊びやすい。

 そんなMicroProse版マジック:ザ・ギャザリングのオリジナルカードのなかでも異彩を放つのは《Whimsy》というカード。

画像1

 「X個の効果を無作為にプレイする」。テキストを読んでも全くわからないと思いますが、あらかじめ決められている10個以上の効果の中から、ランダムにX個選ばれ、それがプレイされます。その効果の中にはパワー9の《Ancestral Recall》や今のスタンダードでも使える《解呪》、《石臼》の起動効果など様々なものが用意されている。さらに驚いたことに対象もランダムに選ばれるそうで《Ancestral Recall》が対戦相手を対象にすることもあるようだ。

画像2

 このような効果はMTGアリーナで実装予定の《Davriel, Soul Broker》の能力、ランダムで登場する有益な効果3つと、ランダムで登場する不利な効果3つから1つずつ選ぶというオファーと条件に似ていますね。完全にファンデッキ用だった《Whimsy》効果を実践向きにブラッシュアップしたように感じますね。

 また《Whimsy》とは反対に、強すぎたゲームオリジナルカードも存在する。それがドリームキャスト版のマジック:ザ・ギャザリングに登場する《アーデンの天使》だ。

画像3

 6マ4/4飛行とスタータスは高くないが、25%の確率で墓地から蘇ってくる。クリーチャーがインフレしている現代マジックでも、スタンダードやパイオニアぐらいであれば十分採用の見込みがありそうな能力だ。ファンカードの定番「無作為に選ぶ」という効果ですが、あたりを引いた際のメリットの大きさと、デメリットがほとんどなければ競技シーンでも活躍できるのかもしれませんね。

 このようにコンピューターゲームオリジナルという挑戦をし続けてきた「マジック:ザ・ギャザリング」。満応じしてそのノウハウがMTGアリーナに活かされる。まだ『Jumpstart: Historic Horizons』のすべてのカードは公開されていませんが、テーブルトップでは味わえないゲームが遊べることを楽しみに毎日のスポイラーを見守るスナガガでした!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?