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日常から離れ、目線を少し先へ(不登校からのキャリアデザイン①)

※この記事は2019年8月18日に京都市で開催した、イベント「不登校からのキャリアデザイン〜「行かない」の先を、生きやすく。〜」における講演・パネルディスカッションの書き起こし原稿になります。

【登壇者】

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中島武(なかじま たけし)

N高等学校設立メンバー/一般財団法人クラスジャパン教育機構 理事長

 広告代理店勤務を経て、プランニング会社を設立。その後、通信制高校をもつ学校法人のマーケティングや、別の通信制高校の立ち上げに携わる。N高等学校にも設立準備段階から参画。日本中の高校生の学びの選択肢、多様性を圧倒的に広げることに貢献した。また、多くの子供達、保護者、教員と直に関わる中で、義務教育段階の不登校に悩む保護者の多さと切実さへの対応が不足していることに問題意識を感じ、現状の義務教育制度の中で可能な解決手法として一般財団法人クラスジャパン教育機構を立ち上げる。本年7月1日クラスジャパン小中学園を開校。


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曽和利光(そわ としみつ)

組織人事コンサルタント/株式会社人材研究所 代表取締役社長

 リクルート入社後、人事部にて新卒・中途・契約社員採用、育成体系構築、組織開発に携わる。その後、リクルートを離れ、大阪府警天王寺署で非行少年の心理判定員や、大阪市立阿部野中学校で教室相談員として職務にあたった。数年後、再びリクルートに復帰。人事部のゼネラルマネージャーをつとめた後、ライフネット生命やオープンハウスにて人事・採用部門の責任者を歴任。2011年に独立し現職。大企業・中小・ベンチャーの採用に関するコンサルティングを展開。

【主催者】

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門川良平(かどかわ りょうへい)

すなばコーポレーション代表

大学卒業後ベネッセコーポレーションに入社。主に小学生向け進研ゼミに携わり、教材開発、マーケティング、CM/WEB/イベント企画、広報PRなどの担当を務める。その後、教育に関わることを生業にしていくにあたり、実際の教育現場を知らないことに課題意識を感じ退職。通信制大学にて学び直し、小学校教員免許を取得。東京都内の公立小学校にて正規教員として教壇に立つ。大学時代からフリースクールのボランティアを経験し、不登校についての問題意識を深めてきた。毎夏、京都にて不登校について考えるイベントを主催する。

夏休み明けの 9/1 が日本の統計上でいちばん自殺が多い。 

本日は暑い中お集まりいただきありがとうございます。主催の門川です。

このイベントは昨年からやっています。小幡和輝くんという大学生が「不登校は不幸じゃない」という活動を始めました。夏休み明けの 9/1 が日本の統計上でいちばん自殺が多い 日になっています。「9 月 1 日問題」と言われていますが、そんなナンセンスなことがあっていいわけがない。学校に行かない生き方を肯定してあげたっていいじゃないかというムーブメントを作っていきたいと、昨年から発信されています。僕は彼と繋がりがあったこともあり、その活動に共感して京都市での主催の形で協力しています。

私自身は不登校ではありませんでした。そして、不登校の子をもつ親でもありません。不登校に関する活動って経験者でも当事者でもない人は比較的少ないのですが、だからこそできる関わり方もあるのかなと思ってやらせていただいています。実は大学時代から東京の高田馬場にあるフリースクールで不登校の小中学生と関わるボランティア活動をしていました。きっと、僕自身、学校に対して違和感や問題意識、もしかしたら息苦しさ、といった感覚を持ち続けていたことから、こういう活動につながっているのだと思います。

日常から少し離れ、目線を少し先へ

昨年のこのイベントは、心理の専門家である米澤先生にきていただき、不登校の親子の関わり方という切り口でした。今年はあえて、「不登校からのキャリアデザイン」と題して、少し先に視点をおいてみました。

目の前の学校に行くか行かないかはひとまず置いておいて、不登校という現状からどういったキャリアを考えられるのか。当事者の方にとっては簡単な話ではないということは 重々承知しています。そして我々が答えをもっていて、それをお伝えします、ということでももちろんありません。

ただ、今日来ていただいている曽和さんは人事キャリアの専門家。現状の企業の採用活動 に関して日本で一番詳しいキャリアの専門家です。そして、N 高校の立ち上げに携わられた中島さん。小中高校生の学びの可能性をすごく広げた方です。

お二人を交えてお話させていただく中で、日常から少し離れ、普段は得られない刺激や情報、社会の変化を感じていただ くことで、それが今すぐでなくても先々に役立つような、そういうきっかけを生む時間になればいいなと思っています。

また、今日は、昨年登壇いただいた米澤先生もそうですが、各地で不登校のための活動、 場作りなどをされている方もいらっしゃっているので、後ほどご紹介させてください。話を一方的に聞くだけでなく、そういった方々と横のつながりを作って、今後につなげていってもらえたらと思っています。


【連載:不登校からのキャリアデザイン】

https://note.com/sunaba_corpo/m/m2f2850979f50

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