看護師はエゴ。

現役夜勤専属ナースの由佳です。

今日は書きたかった内容です。


私が思う看護師の役割

8 年目になって様々な看護師とやりとりしていますが、それぞれ看護観って違うなーって思います。

どんな看護観があっても、前提は「患者さんのために出来る事」と思う。

ガンの終末期のある人だったら、その人が最期を全うできるように環境を整えたりする。小児なら、親子関係の構築や学習面、精神的フォローをする。

さまざまあると思います。でも、どんな状況であっても患者さんがベストな状況になれるようにフォローしていくことが看護師の役割だと思います。

それは病院内だけではなく、家でもそうだし、看護師という立場であったらどこでも考えるのが役割。考えるというより、無意識に考えてしまうのが看護師っていう職業の性なんだと思う。


実際に経験した話


誰かのために、働いています。先ほど、書いたように看護師は患者さんと患者さんに関わる全ての人のために働いています。

私が、婦人科病棟で働いていた時。

30歳代の患者さんが気づいたときには末期癌で、もう手の施しようがなく治療が出来なかった。家族がいたので、家族の時間を大切にとしていたが小さいお子さんが精神的に参ってしまった。そのため、子供のケアをすることになった。


私含め、スタッフは家族が残り少ない時間を過ごせるように環境を整えたり実際にお子さんの話を聞いたりした。

その患者さんは亡くなってしまったけど、残されたお子さんがお母さんの死を受け入れて前に進めるように亡くなってからも精神的フォローは続いた。

看護師はエゴだと言われた

でも、看護師のフォローを現場にいない経験をしたことがない人からしたら、見方として頼まれてもいないのにフォローしていると思われる。

子供が精神的に参っても、それは経験。乗り越えていくもの。時間が解決するもの。だから、それに手を差し伸べることは看護師のエゴを押し付けているのではないかと。



看護師の考え方はエゴ。



果たしてそうなのかな。

でもそんなこと言ったら、この世の中全てがエゴだと思う。


例えば、髪の毛って邪魔になるしオシャレにも使えるよね!って言い始めて美容院作るのもエゴだよね。だって、誰もお願いしていないから。でも、美容院という髪を切りたいなっていう悩みを解決できる場所があるからみんな行くんだよね。

婚活パーティーも、側から見たら普通に恋愛できれば良いのにわざわざ勝手にパーティー開いてる。でも、婚活したい!っていう人がいるから婚活パーティーに頼る人もいるんだよね。




救命センターにいたときに、自殺未遂した患者さんもいたけどいくら「死なせてくれ!!!」って泣き騒いでも病院という場で看護師という白衣を着て仕事をしている以上殺せない。むしろ、助ける。

確かにそれはエゴかもしれない。

でも、もしその人が自殺未遂したとしても助かって、将来的に幸せな道があるかもしれないから助ける。


​私たち看護師は、どんな人であっても手を差し伸べてその人が幸せな人生を送れるようにする。それが看護師の仕事だと私は思う。

だから、末期癌の患者さんもその小さなお子さんも、自殺未遂した人も今が辛いことがあれば手を貸し幸せな道へ行けるように導く。


それが、看護師の役割。


みんな誰かの幸せのために


この世の中は全てエゴで作られている。ううん、違う。みんな、方法は違えど


「誰かのために心や体を動かしている」


ただそれだけな話。

ただただシンプルなのに、エゴって言われたことにすごく苦しかった。今は、全ての患者さんの将来は知らないけどその時はその患者さんと向き合っている。幸せな人生を、楽しいって思える人生を少しでも歩んでほしいって。


エゴじゃない、白衣に袖を通しているからこそ思う気持ち。


でも、看護師じゃない私でも色んな職種や色んな人に助けられて悩みを解決できている。だから、楽しい・幸せな人生を歩めている。


私はどんな職種でもなんでも良いけど、誰かのためにしていることは全て素晴らしいって感じている。

それは、肩書きの良さでもないし、収入の多さでもない。ただ、みんな幸せな道にしてほしいから思いもあるししているんじゃないかな。



だから、エゴだって思わないで、言わないで。

看護師も含めて、みんな幸せな道に向かっていくことを望んでいるんだから。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?