美とは?証明とは。


ちょっと頭の整理とアウトプットを兼ねて
更新しようかと思う。

最近、美って何だろう?と考えていた。

友人がミスユニバースを目指していて
応援しながら、美とは何かを少し研究したくなった。

今までの地方大会の様子やそこに挑戦する女性たちを見ていて
ファイナリストとして結果を残してゆく彼女達の勇姿は本当に美しく輝いていた。

狭き門を通過した彼女たちは、自信に満ち溢れ
個々の美しさを証明してくれた。

彼女達の後ろ姿を見て
これから何人もの人がそこを目指し、己を磨いてゆくのだろう。
そんなことを考えながら、夢を見せてくれた彼女たちに大きなリスペクトを抱いた。

それと同時に少し引っかかるものがあった。

"ミスコン"として
個の美に順位をつける事は市場を沸かせるプロモーションのひとつではあるけれど
そこを目指す彼女達は、何を思って1位を目指すのだろう。

"美"を証明するため?

それは、当たり前のことではあるけれど
証明して何になるのだろう。

私には2つの疑問が浮かんだ。

世間が証明する"美"とはそもそも何だ…?

美肌であること
痩せていること(スタイルがいいこと)
顔立ちが整っていること…?

全て市場が作ったトレンドのひとつなのに
私たちはそこに踊らされて"そうでない人間"は悪とされる。

というか、"そうでない人間"とは?

誰がそんな基準を作ったんだろう。

見方を変えれば、そういった基準を作らなければビジネスは成り立たないのかもしれない。買い手は美しいものを求めるし、売り手は利益を得るために売らねばならない。そのためにプロモーションがあるのだ。

もともとは需要と供給のためにあった価値観が
いつの間にか、自分たちの個性を判断する手段として浸透してきた。

そうやって文化が発展していったんだ。

私たちは誰や何と比べて、自分は”そうでない人間”と感じるのだろう。

私の身体は私自身のものでしか無いのに、
誰かに認めてもらいたくて
自分以外の価値観に基準を合わせる。

私は私なんだ。その答えをわかっているのに、世間はそれを認めてくれない

じゃあ、私が私でなかったら一体何者なんだろう?

その問いに答えは存在しない。

何故なら

美肌でなくても
痩せていなくても
自分の顔立ちが好きになれなくても

私は私でしかないんだ。それ以外何者にもなれないのだ。

そして、俗に言う"知性がある"とは?

留学経験があり、語学堪能であること?
良い大学を出ていること?
いわゆる有名企業に勤めていること?

それも表面から見れば
どれも素晴らしく見えるし(勿論、素晴らしいし)
実際にそこを経験した人達は、知的な印象を感じる。

だけど、それぞれの背景を見ると
実力もクソも無い事も多々ある。

私が思う知性って
物事を自分の頭で深く追求することだと思ってるんだ。

留学経験が無くても
べつに良い大学を出ていなくても
いわゆる有名企業に勤めていなくても

全然関係ない。

社会に出て働いてしまえばそんなイメージはすぐに壊れるし、
"優秀"や"実力"の定義は背景が変わればそれぞれ変わってくるのだ。

自分の置かれた環境で
問題を深く追求しながら前進してゆくことに知性が必要になる。

そういった意味を含めて、ミスユニバースのようなミスコンのプロモーションの仕方は共感を得やすい。

完璧な美を持っていなくとも、自らの知性で自らの美を導き出し
自分を売り出してゆくのだ。


今回私が引っかかったこの2つの疑問は
あまりにも曖昧で偏狭な見方しかできていなかったからこそ浮き出たものだ。

しかし、この疑問はきっと皆一度はぶつかる壁なのではないかなとも思った。それだけ私たちは情報社会に生きていて、そこに踊らされているのだから。

ひとりひとりの個性は魅力のひとつであるのに
個性を潰す社会であったり、
正解を押し付ける世の中は"選ばれし者が選ばれる"というイメージを決して覆さない。
そうやって市場は回り、社会は成り立つ。

そんな社会に生きている私たち。そこに気づく機会は自らアンテナを立てていなければ、なかなか難しいのかもしれない。

だからこそ証明されたものが正しいと考えがちになるのだと思う。

たくさんの情報が飛び交っていて、自分を正すだけで精一杯になるんだ。

きっと、自分の価値観を信じることができない限り
たくさんの可能性を搾取されていくかもしれない。
その中で新たな可能性を広げることもあるかもしれない。

いつでも表裏一体なのだ。

自分を信じること、信じることができないならば知性を身に着けていくこと。そのためにも小さな小さな自信は、最高のスパイスとなっていくこと

美しさを磨くため、私が私でいるために

彼女たちの勇姿は私に大切なことを教えてくれたのだった。

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