いまを大切に生きる
今を大切に生きる。
今この瞬間がどれだけ尊くかけがえのないものかという事を
私たちは身をもって実感しているはずなのに
つい、大切なものを見失い、我を忘れる。
本当にやりたい事がある筈なのに、リスクが怖くて行動出来ない。
大切にしなければならない事がある筈なのに、目の前に快楽におぼれる。
今を大切に生きるってどういう事なんだろう?少し考えてみようと思う。
幸せって、なんだろう
「あなたにとっての幸せってなに?」
こう聞かれたら何と答えよう。
幸せは自分の感情が満たされていると実感する事なのだろうか。
その、”満たされている”と実感する時ってどんな時だろうか。
望むものを望むままに手に入れた時。
確かにその瞬間というのは、幸せを大きく実感するかもしれない。
しかしそれはひとつの結果でしかなく、幸せとは別物である。
本来、幸せは様々な形で存在している。
誰かと一緒にいるとき
美味しいものを食べているとき
目の前の人が笑顔でいてくれているとき
どんなものであっても
それは、”自分を笑顔にしてくれる”ものである。
そうなると、日常のふとした瞬間にこぼれる笑みそのものが
幸せの正体ではないのだろうか。
自分の欲を大切に出来てる?
どういう訳か、私たちは
何かを手に入れてこそ幸せになれると思いがちだ。
目に見えるものだけでしか信じる事が出来ないと
幸せを象徴とする物事を見せられ、刺激され、踊らされる。
こんな情報社会だからこそ余計に惑わされる。
幸せは手に入れるものでもなく、与えられるものでもない。
今ここにあるものなのに、そこに満足が出来ず
望むものを手に入れるまでひたすら求め続ける。
求める事は決して悪い事ではない。生きていく中で大切なプロセスだ。
その求めているものと、幸せを同一化していないかが問題なのだ。
何のためにそれを手に入れたいのか
それが大切なのだ。
幸せになりたいから、であれば
足を止めて少し考えてみてほしい。
不確実な未来に、
それを手に入れる事で幸せになれる根拠が存在しているのか
その欲求は何から生まれたものなのか
お金、自由、愛情
全て大切なものだ。
でも、自分自身が今それを大切に出来てる?
どう捉え、どんな価値観で見ているのだろう。
その答えが未来へと繋がり、ひとつの結果となる。
今とはひとつの結果であり未来への通過点。過去とはその背景
存在する全ての物には必ず背景がある。
その背景には、自分の目に映るまでの過程が存在する。
今があるのは過去があるからだ。
私たちはつい、存在している意味を探しがちで重要視してしまうけれど
存在している意味というのは思考から生まれたものだからこそ
とても曖昧で答えが変わったりもする。
本当に大切なのはそこではなくて
いま自分がどんな状態であるのかの方が大切だ。
私たちは無の空間のなかで無感覚に生きているわけではなく
多くのものを感じ取れる力を持ち
様々な文化と人々のつながりのなかで生きている。
思考だけで何かを掴み取る事ということは空想であり
思考と行動が連鎖しなければ現実は変わらない。
どんな状況であっても、時は過ぎていく。
生き物は時の流れと共に生きている。
つらく苦しくとも
笑える日が少なく溜め息ばかりが続いても
生きている限り私たちは時を刻み、老いていく。
過去を生きる事は出来ず、未来へ走る事も出来ない。
どんなに焦ろうと同じ早さで今を歩む。
今とはひとつの結果であり、未来への通過点。過去とはその背景
これは今という結果が、どのような背景を持ち
未来へ向かっているのかという事だ。
今の自分を取り巻く環境や人とのつながりが、現在の自分を作り
それと同じように誰かの現在を作っている事を忘れてはいけない。
今を大切に生きるとは
今を大切に生きるという事は、今この瞬間の
感情の変化ひとつひとつを
自分の中でしっかりと受け止めるということだ。
自分にとっての幸せが何なのか分かっていなければ
今を大切にする意識も持てない。
どんなに頑張っても、今は1秒後には過去となるし
時を止める事は出来ない。
未来に期待を膨らませたところで
期待通りの結果が得られるとは限らない。
今があるからこそ、未来がある。
今という瞬間がどんなに大切でかけがえのない物かという事を
ゆっくりと考えてみる事で実感できるのではないかと思う。
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