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日記 20240807


24時間。を、24年分生きている。
時間は止まってくれないし、有限なのも分かっているのに浪費して1日が終わっていく。サラサラした綺麗なものじゃなくて、どろりと手の平に纏わりついたまま落ちていく時間たちは、どこに流れていくんだろう。

人へのラベリングを拒絶する癖に自分に対する目線は固定観念の塊みたいで、不足ばかりを感じる自分が本当なら虚しいし、結局人は一人なんだから一番長く付き合うことになる自分を好きになってあげたいと思うのだけど、それがなかなか難しい。

週末から立て続けに美術館に行けて、あの、他者の思考と情緒の漂う空間で静かに息をすることができて、本当に幸せだったな。あと3キロ痩せたくて、でも美味しいドーナツも食べたい。

明日になればまたお仕事のことばっかり考える8時間を過ごして、すぐに忘れちゃう日々を過ごしていくんだろうな。そんな生活にもあと半年くらいしたら慣れて、きっとそのなかの、キラキラした24分の少しの時間を愛して生きていくんだろうな。ああ、また明日からも生きてみよう。


◇◇◇

メモを見返したら、ずっと下の方にこの文章が残っていた。この文章を書いてから、2年と少しが経った。

昨日、私は27歳になった。

ひとりぼっちを経験した10代も、10年近く上手く築けなかった家族関係も、挑戦して没頭した学生生活も、卒業してから味わったどん底も、大切な人たちとの出逢いも、今の私を形づくる大切な要素だ。私は水で、これらは私に形を与える容器だ。

27歳の私は、16歳の頃よりも愛され、22歳の頃よりも図太くなり、24歳の頃よりも幸せになった。全てが上手くいくわけじゃない。意味もなく落ち込むことも、涙が出ることもまだある。志したものがあったときと比べて、中身のない人間になったようにも思う。

でも、あの頃のように自分の人生を降りたいとは思わなくなったし、大切な人との別れを想像して怖くなったり、幸せを想像して、未来の自分にわくわくしたりして。そんな私は、きっと今に満足している。穏やかであろうと努める自分は、嫌いじゃない。
急がなくて良い。全部じゃなくて良い。自分の両手で掬うことができるだけの大切なものを、心の底から大切にしていけたら、きっと幸せな27歳の私に出逢えると思う。いつもありがとうね、私。

27歳のお誕生日プレゼントに彼から贈ってもらったのは、吉岡徳仁さんデザインの、イッセイミヤケの腕時計'O'。コンセプトは、「水のかたち。透明な時を刻む時計」。

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