経営者が活躍する3年がはじまる〜ポジティブな仮説を実現する冒険にでかけよう〜
これから世界がどうなっていくのか。
この業界はどうなっていくのか。
ーそんなことは誰にも分かりません。
「世界がどうなるか」と悩んで不安になるくらいなら、「世界をどうするか」を一緒に考えませんか?
それでも僕は「住宅産業の未来は明るい!」と言いたい。
僕たち株式会社SUMUSは、地域の担い手である地場工務店の方々とともに、暮らす人、働く人、訪れる人に愛されるまちをつくるという想いで、全国の地場工務店のサポートを続けてまいりました。
いま、住宅産業は非常に厳しい局面に立たされています。
資材価格の高騰、職人不足、人口減少による新築需要の落ち込み、現役世代の実質賃金が上がらない中での物価上昇に、金利の上昇……
業界全体が構造的な不況に陥る中、ここ数年は特に、未来に対する不安を口にされる経営者の方々が増えていることを感じていました。
しかし、私は今のこの状況を一切悲観していません。
視座を高めて社会を見れば、建築を武器に大きな市場チャンスをつかむことができるタイミングであると確信しているからです。
そんなポジティブな未来イメージを感じ、共有しあえる時間をつくりたい!
と、当社のクライアント企業様にお声がけをさせていただき、2月14日に全国の工務店経営者が集まる「ローカル・ディベロッパー・クラブ 交流会2024」を開催しました。
「開催して、本当によかった!」ー
それが今の僕の、素直な気持ちです。
それぞれの会社での取り組みを発表いただいたプレゼンテーションや、そこから巻き起こる参加者同士の熱い議論を聞かせていただいていると、僕はまだまだ見えていたものが狭かったのだと気づかされました。
「住宅産業の未来は明るい!」そんな確信を持って会を開いた張本人である僕でしたが、自分一人の頭の中で思い描いていたイメージとは比べ物にならないような、壮大で、ワクワクして、多くの人に幸せを届けられるような未来がこの場所から広がってくことを感じました。
主催者という立場でありながら、誰よりも感動していたかもしれません。
せっかくですので、note読者の皆様にもその内容の一部をシェアしたいと思います。
「工務店とはこうあるべき」像にとらわれない
ローカルディベロッパー交流会では、全国で革新的な取り組みをされている工務店の方々に、その取り組みを発表していただきました。
住宅産業に長くいればいるほど、“業界の常識”に濃く染まってしまいます。「これからの時代は、新しいことをしなくてはいけない」と頭では分かっていても、「あるべき工務店像」を取り払い、これまでの常識に囚われない発想をするのは簡単ではありません。
今回の発表では、その取り組み内容はもちろん、様々な困難な状況の中でも、果敢に挑戦を重ねている姿に、たくさんの刺激をいただきました。
組織風土の変革は、少数チームからはじめる(北山建築様 ご講演)
北山建設様には、「紹介活動を”組織風土”として浸透させていく」ために行なった社内での取り組みをお話いただきました。
組織風土や方針の変革においては、まず少数のチームからはじめ、徐々に全社へと広げていくことが重要です。実際の取り組み事例から、効果的な変革プロセスが分かりやすく整理されていました。
この考え方は、紹介活動に限らず様々な場面に応用できます。何か新しい取り組みをはじめようとするとき、社内では必ず反発が起こります。
反対者をしっかりと巻き込み、全社的な活動へと拡大させていくためにはどうすればいいのか、を改めて考える機会となりました。
コンセプトに価値をつける「コミュニティ分譲」という勝ち筋(エンジョイワークス様 ご講演)
現在は分譲住宅の需給バランスが崩れています。そんな中で、土地なし客を対象とし、土地や建物のサイズを小さくするという発想とその工夫についてご講演いただきました。
実例となったのは需要の地域移動を生み出し、需給バランスを調整する「コミュニティ分譲」。立地や建物ではなく、コンセプトによる用地(エリア)の付加価値をつけます。
従来の建築営業とは異なる、ロケーション・マーケティングやセールス手法を案内いただきました。
こうしたコンセプト設計の手法は、需要の地域移動を実現するためにも非常に有効です。今後は、建物だけではなく、エリアの価値、コンセプトを打ち出していくことの重要性がますます上がっていくでしょう。
「家は住むためのもの」とは限らない(イーグルハウス興業様 ご講演)
工務店の新しい可能性に気づかせていただくプレゼンテーションでした。
イーグルハウス興業様では「家は住むためのもの」という当たり前の前提を壊し、日単位、あるいは月単位などで貸し出せる物件として建築しています。貸し出せる建物は、住むための建物よりも高い金額で販売することができるのです。
積算方式で見積・販売するのではなく、価値から逆算した価値換算方式での販売モデルへの移行の素晴らしい事例だと思いました。
価値を最大化するバリューエンジニアリングという職能を工務店が持ち、強化をしていくことができれば、既存のスキルを応用して非常に収益力の高い事業を生み出せる可能性があると気づかれ方も多かったようです。
事業展開とそれに伴う企業理念の拡張のモデルケース(中商グループ様 ご講演)
タイル事業から外構、元受けとしての注文・企画住宅、そして非住宅へと次々に事業ドメインを拡げている中商グループ様。その変遷と、事業拡大に伴う企業理念(「グッドライフデザイン」)の拡張ストーリーをお話いただきました。
暮らしを楽しむという根本的な想いは変えずに、筋を通しながら事業を展開し、また「論語とソロバン」のように社会性と収益性が連動する経営を実践されている貴重な実例です。
建築を武器に世界を変えるチャレンジされている姿に、私も心を打たれました。
経営者が活躍する3年間に突入する
これから、まさに「経営者が活躍する3年間」になると、僕は考えています。
法律の改定や金利上昇によって顧客の要望も日々移り変わっていきます。目の前の業務そのものの改善も求められる中で、中長期の戦略や計画も考えていかなくてはなりません。
・自社はどういう方向に進むのかを決めきる
・少人数で動き出すチームを作る
・トップ自らが結果を作る
など、経営者の覚悟で会社の未来が決まるタイミングです。
今一度社長が最前線に立ち、社長が主役となって、会社を、そしてこの業界を牽引していく会社こそが、ここから強く大きく成長していくのだろうと思います。
そして、全国各地でそんな経営者の姿が見られることを、とても楽しみにしております。
良いまちには、良い工務店あり。
従来のハウスメーカーの様に他エリアに住宅事業を展開していくモデルだけが工務店の道ではありません。今回の交流会では、工務店にはまだまだ知られていない、気付かれていない成長戦略の可能性があるということをお伝えできたのではないかと感じております。
株式会社SUMUSでは、これまで全国2,000社以上の地場工務店とご縁をいただいてまいりました。
これまでは1社1社と、コンサルタントとクライアントという関係の中で、その会社の経営や、その工務店があるまちづくりに関わってきました。
これからは私たちがこの業界をつなぐコミュニティのハブとなり、全国各地の素晴らしい工務店の方々の力を結集して、住宅産業を、そして日本という社会をより良くする取り組みができるのではないか。
少しおこがましいかもしれませんが、そんなことを考えています。
良いまちには、良い工務店あり。
工務店が収益力・経営力を強化すれば、まちが強くなる。
そんな想いに共感いただいた皆様と
ローカル ・・・地域を
ディベロッパー ・・・建築する
クラブ ・・・ 団体
を築いていければ幸いです。
また来年も面白い企画をつくり、全国の工務店の方々と共に新しい工務店像(ローカルディベロッパー像)を探していきます。
これから世界がどうなっていくのかー
それは誰にも分かりません。
だからこそ、不安にもなるでしょう。
たくさんのものを背負っている経営者こそ、顔には出さずとも日々不安に押しつぶされそうな日々を送っています。
でも、僕は一人の経営者として「世界がどうなるか」を心配する時間があるのなら、「世界をどうするか」を考えたいと思うのです。
この世界は例外なく、誰かが思い描いた「仮説」でできています。
そして僕には、住宅産業がもっと面白くなる、日本がもっと元気になる仮説があります。
大航海時代はもうはじまっています。
さぁ、仮設を実現する冒険に一緒に出かけましょう!
株式会社SUMUS 代表取締役
小林 大輔
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