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バニラな毎日 賀十つばさ 読書感想


拘りの材料で洋菓子を作っていた白井。それなりに客はいたがもっと安い店が他にも出来て赤字になって店を閉める。
ライバル店がアルバイトを募集しているのを知り、他にやることもないからと繋ぎでバイトに入る。
以前客としてきた人が白井に気付き、未だ借りてがつかない店舗のキッチンを貸してほしいと頼み込む。
料理研究家と名乗った女性、佐渡谷。お菓子の作り方を教えると連れて来る生徒は皆何かの悩みを抱えていた。


好きな洋菓子屋が閉店するとする。惜しむが、自分はどれだけそこに通っていたかと考えると、毎日じゃないなとは思う。
閉店しないで、と訴える客を見て別店舗出来てから顏見せたことないだろと言いたくなる気持ちを堪えたり、店側の心の声あるあるで笑ってしまう。

白井は職人という性格でほんわかな雰囲気で話は進まない。しかし放っておけない性格でもあるのでおおざっぱな佐渡谷が連れて来る菓子作りを教えてもらいたいという人達の悩みに踏み込んでいく。

佐渡谷というおおざっぱで大袈裟で話好きなおばちゃんが白井と関わらなければラストの結末にはならなかった

好きな菓子を納得のいくクオリティで、は正しいけど元の店はそれでは赤字だった。

一度立ち止まったことで気が楽になって作るお菓子はきっと以前よりも美味しいはず。

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