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レッドクローバー まさきとしか 読書感想

ヒ素による大量の死亡事件が起きた
犯人はすぐに捕まったが、12年前にも起きたヒ素事件との関連性はないか
記者の勝木は灰戸町で起きた事件を思い出していた
現在と過去のエピソードを交え、事件の真相が暴き出されていく


読む手が止まらないくらい面白かった

現在パートでは定年後嘱託となって記事を書いている勝木視点で進む

一方過去パートでは灰戸町の住人達の視点となっている
さらっと流されていたあの人視点が、実は後々にも関連してくるとわかった時の驚き
こことここがこう繋がって、こう発展してと(ネタバレになるので詳しく書けない)全部わかった時になるほどなと唸った

灰戸町という狭い中での息苦しい人間関係
毒親達への憎悪
気持ちを殺され続ける子どもたち

何故か思い浮かぶのは灰色のどんよりした空
灰戸町で明るい空を思い浮かぶことが出来ない

この環境で幸せになる努力すればいいって簡単に言えないし、どの口が説教垂れるのだと思ってしまう

「死ななきゃいけないのはあんたたちじゃなくて、あんたたちを殺そうとするやつらなんじゃないの?」

レッドクローバー

いや、これすごい台詞
響く人もいそう

そして子供は近くにいる人の影響を受けやすいから、
近付けちゃいけない人は遠ざけるのが正解でしょうね

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