味なしクッキー　岸田るり子　読書感想

後味の悪い話ばかりの詰め合わせ
こんなクッキー缶を食べたら、うわという顔になる
そんな短編集の詰め合わせ

パリの壁
秘密を知っていると言ってパリに住んでいる男の家に押し掛けた女。
会ったこともないのに何故秘密を知っているのか。思いもよらない結末。

決して忘れられない夜
別れたい男と合鍵を返さない女。後腐れなく遊ぼうとしたら相手が悪かったというか不誠実な対応にはしっぺ返しされるってわからないかなあ。

愚かな決断
完全犯罪が崩れる話　地位がある人ほど愚かな行為をするものだ

父親はだれ？
妊娠がわかった主人公の前に高校時代自殺した女生徒の霊が現れる。
女生徒は自殺した当時妊娠していて、相手は誰かと真相を探ったら。
とんでもない終わり方。その後が気になる。

表題作　味なしクッキー

身震いしたくなる怖い結婚生活
不倫に気付いても気付かないふりをして結婚生活を続けたら妻がぼけて介護がスタート。地獄だね。
妻（または夫）の態度が冷たい、不倫相手の方を向いている、でも離婚しないという人はこれを読んですぐ離婚を考えたほうがいい。
相手に馬鹿にされていても結婚生活続ける意味はない上に、認知症になったら地獄。
色んな人に読んでもらうべきお話。