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愛されなくても別に 武田綾乃 読書感想

陽彩はコンビニでバイトしながら大学へ通っている
家へは月8万円を入れている それが大学に行ける条件だった
学費はもちろん自分で払っている
母親は愛をくれる だから疑っていなかった
しかし同じコンビニバイトの江永と会話したときから揺らぐ
江永は父親が殺人犯という噂があった

陽彩と江永
違う境遇だけれど、二人共母親に振り回されているという共通点がある

不幸自慢をするときりがない
私の方が不幸なんだからをしてしまうと、最後には不幸へと自ら寄っていく

支配してくる母親が三人もいる
堀口はどこまで本当かわからないが、学費を払ってもらうだけマシと思わせといて、実は弟の格差がかなりあるかもしれない
一部分だけしか見ないで、恵まれているでしょうとも言えない世の中

もし理解ある彼が登場して救われました展開だったら、きっと途中でやめていた

最後まで一人で向き合う、そして帰る場所へ帰ることが出来たこの物語に祝福を。

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