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詩|カルチャー

世界のすべてに期待してるから、この夜を信じられない。やっとできた光なんてものが本当は誰かのためのものだったなんて、信じるつもりなんかないよ。信号機の深い青もぼくのための海だと勘違いしよう。この街の電源をつけた人は、これが消えないなんて思わなかっただろうね。「永遠」の良い例文になる夜です。

健康になりたい。誰のことも思い出さないくらい。
健康になりたい。パンクロックを聴けるくらい。
健康になりたい。詩を書けなくなるくらい。
健康になりたい。恋が出来るくらい。
健康になりたいね。

こんなに願うなら、恋は性欲の言い換えだよなんて、誰にも教えられたくなかった。
税金を払えば真っ当な大人で、恋が出来ないのは死刑に値するから、騒音の中で気持ちの良い自殺をしよう。

言葉が意味を持たずに、身体が意味を持つ。そんな夜。永遠。永遠って言葉、素敵。人類で初めて永遠って言葉を作った人に会いたいね。少しも悲しくない夜空、果てが無い、永遠、それだけで意味があるの。
そう思えたらこの夜もただ美しいのにね。
本当は、きみを好きだという絶望だけでしあわせになりたかった。

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