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【ぼちぼち往復書簡】美の認識枠を壊すのは世界のタンゴ女子を見るのが早道かも? From すみこ

ようこちゃん、いいねぇ。モスグリーンの眼鏡姿、拝見したいわー。

思い込みを手放すって、何かしらのきっかけがあるものだね。ようこちゃんの場合、友達のよき見立てだったんだね。

ブエノスアイレスでね、日本から旅行に来たタンゴ女子のタンゴドレスのお買い物にお供する機会が結構あったの。その時、面白い現象があったよ。

ブエノス到着後すぐにお買い物に行くと、みんな選ぶものが保守的なんだよね。長く着ることができる無難なラインを選ぶわけ。『好き』より『実用』が判断基準な感じ。ブラジャーの紐が出ない、膝が隠れる、お尻とお腹が目立たないラインとか、色も柄も無難な、踊れて、なんなら普段にも使えるデザイン。

ところが帰り間際に、もう一度買い物に行くと、冒険ラインのドレスを選ぶようになっているわけよ。肩だし、背中開きオッケー、大きな柄、派手な色彩オッケー。しかも試着したご本人自体が、それに映える顔立ちに変わっていることすらある。
あれって旅行マジックだろうか?
思い込みがバーンと外れた結果とも言えるんじゃないかな?

ミロンガに出かけるとね、世界中から集まっている女性たちの様々なオシャレに刺激を受けるの。フロアの中はあーいう色が映えるんだとか、踊るとこういうスカートラインがいい感じなんだな。なんて事はもちろん、胸より断然背中だな、と気づくわけです。さらに、あの体系であの服ありか!とか、お尻ってあんなに魅力的か!とか、若いことがいいとは限らないな!とかの発見もあるわけ。
とにかく、端正に作り込んだ綺麗さよりも、好きなドレスを着こなして堂々と「今日のわたし、どうよ。」みたいな自信に溢れた美しさがいい感じなのよね。
いろんな人種の、いろんなセンスのるつぼのタンゴフロアは、論より証拠、百聞は一見に如かずなのよ。

滞在中にそこから何かを見出した人は、新たなタンゴ女子的自分を発掘、確立して、いい顔になっていく。そして、いい感じのタンゴ服を携えて帰路につくわけです。

日本のミロンガで着てくれているかな?ブエノスのタンゴ服。彼女たちが帰国して夢から覚めたかのようになって、それらのドレスがタンスのこやしになっていないことを祈るばかり。
一度外れた本人の思い込みは解放されたままでも、日本に居ると、人からどう見られるかという目線に立って、新たな枠をはめてしまいがちだからねー。


あらら? これ、自分に言ってるかも。。。。
そう言えば、最近ちょっと窮屈な気分なのは、このせいだな。と書いていて気付いたわ。森林浴してリフレッシュしまーす。

またね!

すみこ


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