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【ぼちぼち往復書簡】 救急車に乗っちゃったよ From すみこ

ようこちゃん、大人になってからの社会見学、飛行機の世界、楽しそう!!

わたしはね、笑えない乗り物のお話。
先日初めて救急車に乗っちゃったよ。母の付き添いでね。

家族みんなで出かけた帰り道の、トイレ休憩の駐車場で母が転んだの。車止めのコンクリートに足を引っ掛けてね。
わたしに向かって歩いてきて、本当に目の前でバタンと倒れたんで、もう、なんつーかショック。ブルベリー狩りとかして楽しかったあとだったのに。

意識はあったけど、起き上がれない、と本人が言うので救急車を呼びました。
ちょうどそこに居合わせた看護師さんが、頭を高くとか、服や靴を緩めて、とか適切にアドバイスをくれたので、本当に心強かったわ。

救急隊員さん達も、到着するなり、てきぱきテキパキとお仕事されて、すごい安心感あるね。来てくれただけで、もう安心。と言う気持ちになるもんです。

家族総意で付き添い人に選出されたわたしは、救急車では助手席に座りました。
あの、ピーポーが聞こえたら道を譲るという、一般ドライバーのルールを、譲られる立場で見ちゃった。赤信号でも進んで行くのって、安全と分かっていてもドキドキするね。
ピーポーボタンも1種類じゃないんだ〜とか、そんな観察をする余裕も生まれたのは、半端ない救急隊員さん達の安定感のおかげです。

結局、母は、右手首骨折。あとは顔を打ったので、前歯が折れて、唇は数針縫う羽目になりました。
認知症もあるから入院手術は避けましょうと言うことになり、手首の固定具をつけて自宅療養に。

大事に至らず良かった。と思ったのも束の間。周りの家族にとっては、そこからなかなかにキツイ日々が始まったのよ。
何しろ、折ったのが利き手なもので、いろんなことが出来ないのよね。

最初のひと晩は、札幌から来ていた姉が、母の横で寝ずの番をしてくれて助かったんだけど、翌日からはわたしが当番。
まじ、介護らしい介護の日々ってこんなにキツイか。と、ぐったり。他のことは何も出来なかったよ。

ちょうど10日経った今日は、通院日。
唇の抜糸も完了し、手指のリハビリも開始になりまして、母も元気が戻ってきました。

元気な分だけ、手首の固定具をすぐ外してしまうのが、ここのところのお困りごとです。何しろご本人は転んだことも、骨が折れていることも覚えていないからね。
とは言え、本人も家族も慣れてきて、ずっと見張っていなくても大丈夫になってきたので、ホッと一息。わたしもパソコンで文字を打てる時間が取れるようになりました。

父母が年老いていても、それなりに元気で自分のことを自分でやってくれるという状況が、どれだけありがたいことなのかを実感した出来事でした。
母の骨は2ヶ月くらいでくっつくそうです。

歳ごとに骨はもろくなるから、人ごとじゃないよね。
ようこちゃん、私たちもお互いアクシデントには、気をつけようね。

すみこ

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