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穀雨の季節、美味しい挑戦

生協の宅配で立派な甘夏が届いたので、2玉は普通に食べて、残りをおすすめレシピにあったジャムを作る事にしました。

お菓子も良く作るのですが、ジャムは初挑戦です。

料理が好きになった理由

この状態でも甘夏のいい香りがします。


子供の頃、切ったり焼いたりする料理の工程が面白くて、母が料理をしている時にしょっちゅう横に張り付いて「この調味料は何?」「どうして塩を入れるの?」と話しかけていました。

母もそんな私を邪険にせずに、色々と教えてくれたり簡単な事は手伝わせてくれた事をよく覚えています。そのおかげで、高校生になった頃には料理の基本的な事は出来るようになり、そこから一人暮らしの経験を経て、食べたいものは大体何も見なくても作れるようになりました。

料理が好きになったのは調理が楽しいこと、食べるのが好きなこともありますが、大人になってからは、作っている間は料理に集中できて無心になれる事で、もっと好きになった気がします。

さて、調理開始。

甘夏の皮を剥いて、まず果肉と果汁を取り出します。薄皮を剥くこと30分。
ちまちまとした作業ですが、あとで美味しいものに変わると思えば、あんまり苦になりません。時々顔に飛んでくる果汁も気にせず黙々と進めます。
皮は白い部分を削いで千切りにして、2〜3回茹でこぼします。まだコンロの前がキツい季節でなくてよかった。

水から茹でて沸騰させてを繰り返す。皮だけでこの量…。



茹でた皮と果肉、果汁に砂糖とレモン汁を合わせて火にかけます。お砂糖こんなに入れるの…!?と一瞬怯みましたが。

くつくつと煮え立つ鍋を、ひたすらゴムベラでかき混ぜます。
かつてキャラメルを作ろうとした時、うっかり耐熱性ではないゴムベラを使ってしまって、気がついたらヘラが半分以上なくなっていたことがありました。
それに懲りて耐熱性のゴムベラを買ったのよね、なんて過去の失敗も思い出しながら。

料理は無心にもなれるし、こんな風に色んな思い出も連れてきてくれて、どんなに苦い思い出でもしみじみと噛み締められるからやめられないのです。

小一時間煮詰めて、とろりとした甘夏ジャムが完成しました。
WECKのLサイズ容器に二つ、さらに小さなホーローのタッパーにもできるほどの大量作…!!


香りも良くて、元気が出る色!!


早速味見をしてみると、伊予柑ともはっさくとも違う、甘夏特有の爽やかな香りが鼻に抜けるスッキリとした味に仕上がっていました。皮の苦味も良いアクセントになっている。

うんうん、初めてにしては上出来。たくさん出来たし実家へ持って行こう。
父はヨーグルトをよく食べるし、母はクラッカーが好きだからきっと色々使ってくれるはず。
こうして人に食べてもらえる楽しみがあるのも料理の魅力。

お裾分けのその後


母「ジャムごちそうさま!美味しかったわ。とっても味が濃くて。」
私「果肉と果汁も全部使ったからね。」
母「ああ、どうりで。贅沢なジャムをありがとう。あと、あのジャム、あなたらしいなーと思った」
私「え、千切りが雑だった?」
母「ううん、細さは均一でとても綺麗だったんだけどね。でも長さがまちまちで。そこは雑なんかい!って笑っちゃったわ」
私「長さなんて全く気にしてなかったわ。」

つまりこういうこと。



…個性が出るのも料理の魅力!!!

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