美波すみれ

こんにちは、美波すみれです。普段は女優をやっております。 ここに書くエッセイたちは事実…

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こんにちは、美波すみれです。普段は女優をやっております。 ここに書くエッセイたちは事実を元にしたフィクションです。 だから、気軽に読んでね。 Twitter:@s_m1_0

最近の記事

あのメリークリスマスをもう一度

12月。照り付けるような真夏の太陽。私はオーストラリアにいた。 「海外でクリスマスを過ごした」なんて聞いたら、煌びやかでめちゃくちゃ贅沢な時間を過ごしたと誰もが思うだろう。けれど実際は違う。貧乏留学生だった私は真夏の太陽の下で、ブーツ屋の店番をしていた。 季節が冬だったらクリスマスにブーツを送るなんておしゃれなことがあったかもしれないが、なんていったってここはオーストラリア。気温が30度を超える日にブーツを送る人なんて一人もいない。お店の中は常にがらんどう。なにより一番き

    • すべての曲にイーヤーサッサの合いの手成立する説

      沖縄の掛け声と言ったら、 「イーヤーサッサ!」 きっと誰しもが一度は聞いたことのある掛け声ではないしょうか。 ひょんなことから沖縄の方とすごく仲良くなったのですが、こんなことを教えてもらいました。 「イーヤーサッサはね、無敵なんだよ。どんな曲でもワンフレーズが終わるごとに合いの手入れられるんだよ。」 はじめその話を聞いたとき、何言ってるんだこの人はと思った。(失礼) そんなわけないだろう。そもそもイーヤーサッサって言葉自体がなかなか特殊である。そんな沖縄の方言がどんな

      • 【朗報!】映画1800円は高いと嘆いているあなたへ

        映画1本1800円ってなかなかいい値段だ。TSUTAYAにいけば常時100円くらいでレンタルしてるし、なんならオンデマンド系のサービスなら月980円で映画見放題だ。 普通に考えて高い。 それでも私がわざわざ映画館に足を運ぶのは、静まり返った暗闇の中からボウっと一つの物語が映し出されるあの瞬間が格別だからだ。 でも、毎回毎回1800円も出してたらさすがに家計は火の車。 レイトショーは夜遅すぎてなんか怖いし。 そんな中、私が出会った最強の映画会員カードを今日は皆様にお伝え

        • お祭り

          地方の大きなお祭りにやってきた。 鬱陶しい梅雨も明け、待ちに待った夏が来たのだからドキドキするようなシチュエーションが1つや2つあってもいい気がするけど、残念ながらそんなものはない。 知り合いのお店を手伝うために、電車で2時間半もかかる場所へと繰り出したのだ。深緑がどこまでも続く田舎にわざわざ来るなんて、私も物好きだなと思う。 滝のような汗が止まらない暑さの中、浴衣を着て団扇を仰いでいる人達がなんだか可愛らしい。 「きっと見てもらいたい人がいるんだろうな。」 普段は

        あのメリークリスマスをもう一度

          Not レリゴー

          今まで積み重ねてきたものが 一瞬で奪い去られてしまうことがある。 それが今だ。 長い文章を心を込めて綴っていたのに、 パソコンがフリーズしてしまった。 そんで文章が消えた。 なんかあれかな? 雪の女王エルサがどこからともなくやってきて パソコンを凍らせちゃったのかな? ご機嫌斜めだったのかな? 文章までレリゴーしなくてよかったんだけどな。 こういうことがあるたびに こまめに保存を押すことは大切だと 再認識するんだけど データの吹っ飛びは 忘れたこ

          Not レリゴー

          SNSから遠ざかった2週間

          こんにちは。美波すみれです。 毎日note続けるからねっ!!!!!!!!!! と大口叩いておいて1週間で手を引いてしまったなんて、だれしもがただの口だけ野郎だと思ったでしょう。私もそう思います。はい。 ご、ごめんなさい…… ただ今回、noteだけではなく全てのSNSから急に姿を消したのにはちょっとした理由があって、それをつらつらと書いていこうかなと思います。 皆さんがSNSにどれだけコミットしているかわかりませんが、2週間前程前からネット等で様々な話題が上っていたか

          SNSから遠ざかった2週間

          夏はまだ

          今年の夏はどうやらぼやぼやしてるみたいで、 紫陽花は枯れかけているし、 せっかくの恋バナだって盛り上がらないし、 あの人と行く花火だって、気にするのは天気ばかり。 どうせなら、向日葵の柄か金魚の柄にするかで悩ませてよ。 僕らが待ち望む、 夏はまだ。 written by : 美波すみれ ※ここに書いてある文章はフィクションです。

          2019.07.18「夢」

          私の夢はハリウッドでアカデミー賞を取ることです。 笑いたい人がいたら笑ってください。 それでもし、今日のあなたが報われるのならば、 たくさんたくさん笑ってください。 ただ、一つだけ約束ね。 夢を叶えたら、 その時だけでいいから、 手を叩いて笑ってね。 あの時からあいつはおもしろいやつだったと 手を叩いて、笑ってね。 written by: 美波すみれ

          2019.07.18「夢」

          飼ってた小鳥が天才だった話

          実家でインコを飼っていた。 よくみるあれよ。典型的な黄緑色のセキセイインコ。 こいつがさ、なかなか賢くて面白いやつだったのよ。 まず、家族の名前をちゃんと認識してた。私が「セキちゃん~」って近寄ると「スミレ―!」ってちゃんと言ってくれるの。 (セキセイインコだから、セキちゃんってなんとも安直な名前だけど、名付けたのは私の妹なのでクレームがあればそちらへ笑) 朝になればものすごい勢いで「オハヨー!オハヨー!オハヨー!」と連呼するし、誰かが笑えばそれに合わせて「アハハハハハハ

          飼ってた小鳥が天才だった話

          これからの社会は”カテゴライズ”がなくなる

          これから話すことはただの独り言だと思ってほしい。 いや独り言というより、対して売れる気もないミュージシャンが 池袋の片隅でギター片手にボソボソと歌っている姿に近いかもしれない。 でもそんな中、ほんの少しでも私の言葉が目に入り、足を止めてくれたら嬉しい。そんな気持ちで今日は筆を取る。 私はこれからの社会は”カテゴライズ”がなくなるんじゃないかなと密かに思っている。 現に通話、テレビ、インターネット、時計、手帳などツールが各々分かれていたものはスマートフォンによって、1つにま

          これからの社会は”カテゴライズ”がなくなる

          なんで毎日noteに書き続けるのか

          毎日note初めて5日が経った。まだ経ったの5日だけどとりあえず3日坊主は免れたようだったので一安心。 毎日続けることが大の苦手だった私がなぜnoteという媒体を選び、文章を書き続けることにしたのか。 ここら一度で書き留めておこうと思う。 理由は1つはひとぉぉぉぉぉおおおおつ!(コナン風に再生してね) 「noteってなんか超絶おしゃれ!!!!!!!!!!」 ……。 ごめんないさい。 それ以上も以下もないんです。 なんとも安易な理由で選びました。 note始めて

          なんで毎日noteに書き続けるのか

          ド貧乏スイカ事件

          21歳、私はオーストラリアにいた。 そしてお金に困っていた。 いや、困っていたなんてもんじゃない。窮地に立たされていた。 1年間の留学中にカナダからオーストラリアに移動してきのだが、この2か国では物価が倍近く違う。500mlのコーラが約350円。恐ろしすぎる。 (イメージがしやすいようにあえて日本円で説明させていただいております) さらに不幸は続くもので仕事はなかなか決まらず、ついに私は1週間を約500円で過ごさなくてはいけなくなった。普通に考えて、7日×3食を500円で

          ド貧乏スイカ事件

          フィルム写真と父

          出来上がるまで1時間。私は近所の喫茶店で時間を潰していた。 フィルム写真を現像するまでの待ち時間は、私にとってこの上ない贅沢な時間でもある。 思い返してみれば、私の父はよく写真を撮る人だった。プロジェクターで撮った写真を家の白い壁に映し出し”家族の思い出鑑賞会”を開いたり、自宅の洗面所を占拠して自分で現像したりしていた。 「途中でぜったいあけちゃダメだからね。」 という鶴の恩返しでしか聞いたことのないであろうセリフみたいな約束付きで、何度も自作の暗室に入れてもらった。真

          フィルム写真と父

          コーヒーは子供の味

          コーヒーが好きです。 好きになったのはたしか小学5年生くらい。紙パックに砂糖がたっぷり入ったおこちゃま用を飲む友人を横目に、グラスで出してもらうあの瞬間は格別だった。口には出さないものの一足先に大人の世界に踏み込んだ気持ちになって、何とも言えない優越感に浸っていたのだ。 それから10年後、 周りの友人はいつの間にかみんな飲めるようになっていて、 ブラックで飲む私に「うわぁ大人だねぇ!」なんて声をかける人はいなくなった。(年も既にいい大人だ。) 人はいつの間にあんな苦い液

          コーヒーは子供の味

          毎日続けてみようかなって思ったんだ。

          私には大嫌いな短所がある。 それは「毎日コツコツ」ができない人間であること。 生まれてこの方毎日なにかを続けられた試しがない。 ただ決して飽きっぽいわけではなく、例えばダンスとかは高校生の頃から始めて未だにスクールに足を運んだりする。 もちろん毎日じゃないし1年くらいやらなかった期間もあるが、それでも高校時代の部活の同期で未だにダンスを続けているのは私だけだ。 (上手いかどうかは置いといて。) だから、細く長く続けることはできるけれど「毎日」ができない。 そもそも考え

          毎日続けてみようかなって思ったんだ。

          バケツをひっくり返したような雨の日は、

          湿気た土と夏の風を混ぜたようなにおいが鼻先を掠める。 空が灰色に染まってくのが部屋の窓から見えた。 あ、雨降るな。 直感的にそう思った5分後。案の定、地面をたたき割るほどの雨が降ってきた。このにおいだけは 忘れられないの 。湿気ってるような気がした。 ピーナッツ 食べたい な。 いやごめん、ピーナッツはこの話と全然関係ないわ。 昔からなぜだがわからないけれど、雨が降るとなぜかサカナクションが聴きたくなる。高校生の時からそうだ。逃げ遅れた 逃げられなかっただけか 。 傘

          バケツをひっくり返したような雨の日は、