世話焼き母ちゃんと天中殺
「そこにメガネ置いてたら、踏まれるよ!」これを言い続けていた矢先にメガネを踏み壊された人にインタビューしてみたところ、そんな話知らないもん!とのことだったので私の目から何らかの激しいビームが出ました。一旦しばいて対処させた後、私は羊羹を食べ煎茶をすすり、ある仮説を立てました。
懸念事項回避のために日々センサーを張り巡らせ心配し続けて、アラートを出す。これを右から左のBGMと捉えこちらのサポートが意味をなさなかった。これは非常に嘆かわしいことである(私の労力の無駄使いが)。見張るの地味に疲れるんよ。さあ、そなた!今こそ立ち上がれ!己のちからを発揮せよ。やればできる(ようにいつかなるかもしれん)。可能性を爆発させて存分にやってくれ。
サポートがなくなる、という事象は四柱推命の考え方にもあります。天中殺という期間がそれです。
大運の天中殺(10年間×2回が1セット)
年運の天中殺(12年のうち、2年間)
月運の天中殺(12ヶ月のうち、2ヶ月間)
日運の天中殺(12日のうち、2日間)
(※期間は流派により違いがあります)
一番有名なのが、年運の天中殺の2年間。天中殺は名前がゴツいためにとにかく恐ろしいイメージがついていて、天のサポートが抜ける時期で注意が必要とされています。
もしやこれ、同じことでは…?!
天中殺、天のサポートが抜けるということは… いつもの勘(第六感)やインスピレーションのスイッチがバチーン!と切れて、今まさに持ち合わせている自分のちからを使うしかなくなる、丸腰状態。サインを送りまくる天(世話焼き母ちゃん)が不在ちゅうこと…!!
母ちゃんが不在のとき、人はどうなるか。
端からやいのかいの言われないから自由になります。目の前のことは自力でやるしかないけど、見張られてないからいつもと違うことをやってみたり、おもいっきり自分のペースになるわけです。
天中殺の時期は、いつもと同じようにいかない部分があります。大きなモノを買うのを避けたり、大きな決断を避けるが吉とされています。一方で知識習得、視野の拡大には持ってこいの時期です。
母ちゃん一時不在のため、アドバイスはもらえないけどもこころが自由なぶん、新しいものを見聞き知るには良い時。天中殺明けから始まる新しいサイクルを前に広い視野でまわりを見渡し、新たに興味を覚えたものの知識を深めたりする、こころと脳ミソの筋トレ期間です。
そして、天中殺といえば。
とにもかくにも陰徳を積む期間。陰徳祭り。ここで積む陰徳は新しいサイクルに入ったときに、ゲームでいうところのレアアイテムに化けて降ってきます。この際、動機は不純でも構わんのです。レアアイテム目当てでも問題ない。とにかくやるとやらないとでは全然違いますから。
陰徳て言ったって、座禅や読経必須!とかじゃないです。分かりやすい大したことじゃなくていいんです。笑顔で挨拶するとか、ちょっと目についた部屋のゴミ拾っとくとか、出入口でドア開けて押さえておくとか、30秒もかからないことでもいい。小さくても、誰かのための行動。大事なのは積み重ねです。
そうか、そういうことか分かったぞ。
天、すなわち世話焼き母ちゃんは何時なんどきも傍に居るとは限らない。居ないとき(天中殺)にこそ、自由に知見をひろげ陰徳祭りで内側の仕込みをして、次のサイクルで表立って成長するのです。私は『天』をやり過ぎました。二年くらい休み欲しい。メガネをどこに置いたら踏まれないか自分で考えて行動し、己が尻は自分ですみやかに拭く。人はそうやって成長してゆくのですもう言わんぞ。