夢
人は死んだら星になる
どこからか見守っていてほしい願望か
恐れている死を美化しているのか
都会に住んでいると満天の星空
なんてものとは無縁
淀んだ空気の中に金星と月が見えるどうか
9歳の時母が死んだ
静かな夜だった
父に連れられて病院の外に出る
父が吸う煙草の煙の奥
見上げるとそこは満天の星空だった
お母さんはあれかな?
家族全員で星になったと信じた母を
夜空の中から探し出す
星を見ると母を思い出す
きっと一緒に星なんて見たことないのに
またこの夢を見た
寂しく暖かい夢
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