#純丘曜彰 の 哲学ノート

大阪芸術大学教授 美術博士(東京藝術大学)、文学修士(東京大学)、東京大学文学部卒。テ…

#純丘曜彰 の 哲学ノート

大阪芸術大学教授 美術博士(東京藝術大学)、文学修士(東京大学)、東京大学文学部卒。テレビ朝日番組ブレーン、玉川大学講師、東海大学准教授、ドイツ・マインツ大学客員教授(映画学)を経て現職。専門分野は、哲学、メディア文化論、歴史文明論。みずからも創作を数多く手がけている。

マガジン

最近の記事

再生

幸せになる哲学のヒント Tip.01-10 🏫純丘教授の1分哲学!

00:00 タイトル 00:09 tip.01 あなたの努力は報われている。 00:56 tip.02 幸運のリンゴは道に落ちていない。 01:54 tip.03 荷物は大きいのが先。 02:48 tip.04 昨日の理由と明日の理由 03:45 tip.05 ジャンク情報の頭でっかち 04:40 tip.06 コインはいつでも裏返える。 05:40 tip.07 道化役になるな! 06:36 tip.08 売り物技能は買い叩かれる。 07:32 tip.09 出会い系に愛はない。 08:31 tip.10 人生は退屈ですか?

    • 2-45 産業の塩:効率化はネジ見直しから

      \産業革命は、実際に機械を作るために必要な規格品互換ネジが大量生産されてこそ始まった。それで、ネジは「産業の塩」と呼ばれるが、長年の惰性や、材質の勉強不足、製造や修理の途中の工程に対する理解不足で、いま、かえってトラブルの元凶となってしまっている。\  産業革命を実現したのは、水力でも、蒸気でもない。ネジだ。機械は、頭の中でなら、なんとでもできる。だが、実際にそれを作るには、部品と部品をつなぐネジが不可欠。一八〇〇年、ロンドンの機械職人モーズリーがネジ切り旋盤を開発。これに

      • 2-44 娘をやらん親はいらん

        \どのみち男なんて、若いときはみんな、まだぱっとしないもの。でも、そこからが、がんばりどころ。共働きを含め、ともに支え合い、助け合って、どうにかやりくりしていってこそ。最初からなんの苦労もせずに暮らせる甘い嫁ぎ先なんて、この世の中にそうそうあるわけがない。\  いまだに使い方がわからないくせに、SNSとやらに登録だけはしている。と、思わぬ人から連絡が来たりすることもある。ずいぶん前の教え子だ。前に仲人を頼まれた。が、断った。それから音沙汰が無かったので、ずっと心配していた。

        • 2-43 自己分析の勘違い

          \自分なんて地平線と同じ。いくら探したって、見つかるわけがない。これまでの二十年間がまっすぐ、これからの五十年間に延長していると考える方がおかしい。むしろ、これから仕事、貯金、結婚、出産、転勤、教育、病気、介護など、経験したことも無い出来事が襲いかかる。そこで、どんな自分になりたいのか、そんな自分に、その会社に入ってなれるのか。分析というより、決断だ。\  就活のエントリーシートなどに、そもそも志望企業探しのために、「自己分析」をしろ、と言われる。おまけに、それを面接でもア

        幸せになる哲学のヒント Tip.01-10 🏫純丘教授の1分哲学!

        再生

        マガジン

        • 『百日一考』第一集 51-60
          10本
        • 『百日一考』第一集 41-50
          10本
        • 『百日一考』第一集 31-40
          8本
        • 『百日一考』第一集 21-30
          9本
        • 『百日一考』第一集 11-20
          10本
        • 『百日一考』第一集 01-10
          10本

        記事

          2-42 ユトリ新人に怒ってもムダ

          \新人は自分たちの変な常識を職場に持ち込もうとする。それも、ユトリ世代は、少子化社会にあって、ゴリ押しでうまく世渡りしてきた。しかし、使えないやつは、勝手に不満を募らせ、どうせ自分から辞めて行く。それより、自分が新人に足を引っ張られないようにすることが大切。\  信じられないことばかりかもしれない。おまえ、社会人にもなって、なんで遅刻してくるわけ?なんて、ぶち切れてみたどころで、二十分くらい、いいじゃないっすか、てなところ。いや、おまえ新人だろ、オレより先に来るのが当然だろ

          2-42 ユトリ新人に怒ってもムダ

          2-41 ジャンク情報がバカを拗らせる

          \大量のラーメンで「栄養」を摂っているつもりも、そんなの、体に悪いだけ。どうでもいい情報ばかり集めていても、バカは拗れるばかり。知って気づいたことを身につける、自分を変えていく勉強でしか、自分自身の問題は乗り越えられない。\  ラーメンをすすり、焼き肉にがっつき、ジャンクフードをばりばりやってたら、人は強くなるだろうか。体力をつけるのに、たしかに栄養は必要だが、むだに余分な「栄養」ばかり摂っていても、かえって体に悪いだけ。そんなことは、だれでもわかっている。ところが、勉強と

          2-41 ジャンク情報がバカを拗らせる

          2-40 十年後の自分のアドバイス

          \外に敵を求めてケチをつけているだけでは何にもならない。本当の問題は、今のダメな君自身。それを救えるのは、十年後の結果を知っている君だけ。\  あいつがあんなことやったって、絶対にうまくいかない。いや、うまくいかないのは、おまえがジャマをするせいだろ、って、それ、どっちもヤツ当たりじゃない? 政治家って、なんでどこも人の党の批判ばっかりやっているんだろう。そして、君も、似たようなヤツ当たりばかりやっているんじゃないの?  外に目標を見定め、それを乗り越えていくことで自分を

          2-40 十年後の自分のアドバイス

          2-39 代々木公園で百円玉を探せ

          \それを探すには、それがあることを信じないと始まらない。そして、ほんとうに信じるなら、たとえそれが今日、見つからなかったとしても、その信念はまったくゆるがない。自分を信じられるやつだけが、自分を探し、自分を見つけることができる。\  えーっ、あんな広いところで、百円玉を探せったって、そうそう簡単に見つかるわけがない、と言う人。そう、きみには見つけられないよ。だって、きみは真剣に探す気が無い。ある、と信じないきみは、真剣に探しもしないから、けっして見つけられもしない。  だ

          2-39 代々木公園で百円玉を探せ

          2-38 幸せそうに見えるは幸せであることを意味しない

          \本当の幸福は目には見えない。見えるものは、幸福の結果にすぎない。幸福でもないうちから、地位や財産、人脈など、幸福の結果だけを追い求めれば、自分の人生を安売りして、かえって不幸が増すばかり。\  本人が幸せだと思っているなら、それが幸せなのだ、などと言う人がいる。いわゆるシロウト哲学者の通俗的な幸福主観説。だが、これはまちがっている。そして、こんなまちがった考え方こそが、あなたをむしろ不幸へと導いてしまう。  たとえば、麻薬。本人は多幸感に包まれている。しかし、麻薬に溺れ

          2-38 幸せそうに見えるは幸せであることを意味しない

          2-37 幸せは道に落ちてはいない

          \リンゴを求めて山をさまよっても、時間のムダ。確実に手に入れたければ、自分の足下に種を撒いて育てるしかない。種は実とは似ていないし、苗を育てるのも容易ではないが、諦めずに世話をし続けてこそ、いつか花が咲き、実がなる年もやってくる。\  人がおいしそうなリンゴを持っている。自分だって、と思う。だからといって、人のものに手を伸ばしても、あなたはけっして他人のリンゴには手が届かない。それで嫉妬して、なんとかつつき落とし、盗み拾おうなどとしても、そのリンゴは、地に落ちたとたんに、ド

          2-37 幸せは道に落ちてはいない

          2-36 黄金の麦種

          \一秒一秒という砂金を大切に拾い集めて、そこから実りを引き出すか、それとも、こんなちっぽけなもの、と、指で弾き飛ばしてしまうか。しかし、自分の幸せを自分で捨ててしまう人は、ぜったいに幸せにはなれない。\  男がいつものように玄関を開けて出ると、そこになにか金色に光る小さなものが落ちていた。拾ってみる。麦粒ほどのなにか。金色のメッキかペンキが剥げて丸まったものか。へっ、なんだ、くだらない、つまんねぇ、と、男は、それを指で弾き飛ばした。そして、翌朝、起きて出る。おや、まただ。拾

          2-35 高学歴ほど貧乏になる

          \高学歴の者は、一般に高収入だが、上昇志向ゆえに無理な生活拡大をして、可処分所得や資産蓄積が少なくなる傾向がある。人のサルマネなど止めて、身の程をわきまえ、自分の生活水準での豊かさを求めた方が幸せなのではないか。\  ジュリエットBショア博士(ボストン大学社会学教授)は、リーマンショック前の米国東南部テレコム従業員の調査などを元に、高学歴ほど貧乏になる、と指摘した。彼女によれば、高学歴者は、高収入であっても消費過剰で、可処分所得や資産蓄積が少ない。  地方から大学に進む者

          2-35 高学歴ほど貧乏になる

          2-34 カネと時間を生かす

          \同じカネと時間を使っても、生きるのがうまい人は、それを費やさず、資産に換え、自分を豊かにし、その資産とともに生きる。人生の中で経歴資産を積み上げ、そこに次々とレヴァレッジをかけていってこそ、人間は自分自身を作ることができる。\  誰でも簿記は最初に習っておくべきだ。重要なのは、フローとストックの概念。同じ使ったカネでも、費用支出と資産購入では、意味がまったく異なる。たとえば投資物件の購入は、カネを使ったとはいえ、相応の資産として保持され、必要に応じてふたたび換金でき、それ

          2-34 カネと時間を生かす

          2-33 使い捨てを見直そう!

          \使い捨てはムダと言うが、鉄骨とコンクリで固めて、時代の変化に対応できなくなり、撤去廃棄している方がよほどムダ。再生産可能な資源を前提にした日本の使い捨て文化の美徳を見直そう。\  使い捨てはもったいない、などと言うが、インフルエンザでも、ノロウィルスでも、使い捨てこそ、予防と対策のかなめ。政治でも、建設でも、寒冷で断絶的な欧米の内陸都市の猿マネをしても、結局、日本の風土には合わない、それどころか、そういう風土に合わない欧米かぶれこそが、この国に多くの問題を引き起こし、大き

          2-33 使い捨てを見直そう!

          2-32 人はなぜ考えないといけないのか

          \人間の五感は、いまここの近接した物事しか感じられない。世界や未来は論理と想像を駆使して考えることでしか捉えられない。おもしろおかしいいまここの娯楽に溺れていれば、あなたは世界や未来を失う。\  いまどき哲学なんて、はやらない。売れないし、儲からない。市場原理からすれば、いらない、ということになる。なぜはやらないか、と言えば、楽しくないから。売れるのは、グルメにスポーツ、映画やマンガ、そして風俗と賭事。こういうのは、カネさえ払えば、すぐに楽しめる。努力なんかいらない。ようす

          2-32 人はなぜ考えないといけないのか

          2-31 褒めて伸せば、すぐ折れる

          \即応・強烈・確実な快楽は、そこに神経連関を形成する。しかし、承認欲求の快楽を応用した、褒めて伸ばす動物的な調教法は、短期的には絶大な効果があるものの、麻薬同様の褒美中毒を引き起こし、かえって人間としての真の自立教育を妨げる。\  動物園や水族館でサルやイルカの芸当を見たことがあるだろう。知能の高さを展示するためのものだ、などというのは、動物愛護の連中に対する言い逃れ。芸当をやるたびに陰でこそこそエサをやっているじゃないか。しょせん畜生の浅ましさ。実際、知能なんか関係無い。

          2-31 褒めて伸せば、すぐ折れる