「質問」は相手の言語化を助けるツールでもある
みなさんこんにちは。
ものごとの編集者、角田(すみだ)です。
「ものごとの編集者」という肩書きが普及するのかどうか、を確かめる意味も込めて使いまくっています。
そんな、ものごとの編集者によるマガジンを始めたので、気になる方はぜひフォローしてみてください。
さて今回は、「質問」で相手の言語化を助けてあげられるというテーマで軽く書いてみます。
「そもそも質問って何のために存在するんだっけ?」という根源的な問いに対する、一つの解がこれだと考えています。
前提として「質問」にはいろんな種類がある
「質問」と一言で書いてもその種類は本当に様々で、目的や場面、関係性などで質問の内容や狙いなども変わってきます。
「今日何食べる〜?」くらいライトな質問もあれば、「AというケースではBという選択肢も想定されますが、CとDと比較してどう感じますか?」といった小難しい質問もあります。
また、自分自身の興味本位で、会話を盛り上げるため、相手を理解するため、など目的も様々です。
なので、「どうすれば質問がうまくなりますか?」と聞かれたら「ケースバイケースなので一言では説明できない」という回答になります。
「自分が聞きたいことを聞く」だけじゃ不十分なケースもある
質問には目的や内容が様々ある中で、「自分が聞きたいことを聞く」だけじゃ不十分なケースもあります。
僕は、編集者やマーケッターとしてお客様やゲストに「質問する」ことを多く経験してきたのですが、「自分の知的好奇心を満たすだけじゃ目的が達成されないな」と感じる時が何回かありました。
それは、「相手がまだ言語化していないことを知りたい時」です。
要するに、相手の潜在意識に触れる時ですね。
ビジネスっぽく言えば、相手のインサイトを引き出して、それをもとに言葉を紡いだり、事業戦略に活かしたり、相手の成長や改善に貢献したりする場合に「まだ言語化していないことを言語化してもらう」ことが必要になります。
これは、自分が聞きたいことを聞くだけでは不十分で、「相手は何が言語化できていなくて、そのためにどんな質問をすべきなのか?」を考えた上で聞くことが求められます。
そもそもの「言語化のプロセス」とは(経験則)
あくまで僕の経験則ですが、そもそもの「言語化のプロセス」は、かなりざっくりですが以下のように進むと考えています。
まず言葉にしてみる
発した言葉と記憶が結びつく
「言語」として脳内に定着する
なので、「まず言葉にしてみる」機会を作ってあげることが重要なのです。
友達と雑談をしていたらアイデアが浮かんでくるように、言語化できたものを話しているわけではなく、なんとなく思っていることと発した言葉が結びついて「言語化」が完了するのです。
「質問」は相手の言語化を助けるツールでもある
ここまで読んでくださった方なら気づいていると思いますが、「質問」は相手の言語化を助けるツールでもあります。
相手が普段話していないこと、考えているけど言葉にしていないことを「質問」によって言葉にする機会を作ることができるのです。
具体的な質問内容はケースバイケースなので書ききれませんが、以下のようなパターンが考えられるでしょう。
〇〇な場合、あなたならどう考えますか?
ここまで話してきたAとBについて、何か共通点はありましたか?
△△という条件を無視した場合、どんなことをしたいですか?
要するに、普段考えていないことを考えてもらう、ということです。
ここは編集者としての腕の見せ所で、質問内容については結構頭を使っています。
トリッキーな質問をしたいわけではなく、相手の言語化を助けてあげようと思ったら、結果的にトリッキーな質問になった、という感じですね。
「質問」は考えれば考えるほど奥が深い
今回は「質問」は相手の言語化を助けるツールでもあるというテーマで書いてみました。
誰かの何かの参考になれば幸いです。
僕がこれまで気づいたことなどを整理して書いていますが、「質問」については完成形はないと思っています。
考えれば考えるほど奥が深いし、「セッション」の道具の一つなので、質問内容によって会話やインタビューがどんどん変わっていくのが面白いです。
世の中に同じ曲が一つとしてないように、同じ会話は何一つなく、その変化を与えているのが「質問」なのです。
僕のnoteを読んで「質問」に興味を持つ方が増えたら幸いです。