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星のや富士

2017年、人生の意味などを見失って(要は仕事に納得がいってなくて)
生き延びるためにbaguette listを作ったところ、
金さえ出せばすぐできんじゃん!項目の一つに、
「星のや富士に行く」があった。

星のや富士と言えばの絵面

それまで中級ホテルを渡り歩いて長距離移動をするタイプの旅行をしていた私には、一泊10万円を超える宿泊は手を出したことがなかった。まして当時住んでいた東京から極めて近場(富士・河口湖)である。その値段出すともっと遠くに行けるよ?と脳内で若かりしころの私が言うわけだが、そこはbaguette listである、それをやるのである。

中級ホテルで満足する、星野リゾートターゲットとは異なるタイプの旅行者だったはずの私がなぜ星のや富士にこだわったかというと、宣材で使われていた焚火の写真にとても心が惹かれていたのである。行ったらがっかりかなと思っていたが、まさかまさか。星のや富士で感銘を受けたのち、グランピング、キャンプ、オフグリッド宿とターゲットを変えていくにつれ、むしろあの星のや富士の「完成度」は恐ろしいものだったと知った。全くアウトドアに興味のなかった私を引き込んだのだから。
もちろん、普通のアウトドアの焚き火も好きになった。だがしかし星のや富士は「入り口」として別格のインパクトなのだ。

星のや富士のメインとなる焚火のコーナーではマシュマロを溶かして遊んだり、ホットチョコレートを作って遊んだりできた。ナッツを食べたりもした。マシュマロやナッツも大量に食べることが可能だが食事が入らなくなるリスクがあるため涙を飲んで控えた。酒も飲めた(おやつは基本無料だが酒だけ宿グレードに合った高額さ)。

(ここに写真を貼りたいが写真がない)

そして、これは富士に限らず星のや全般にみられるが、ライブラリーという名のラウンジがある。ライブラリーには、その星のやの企画にあたって創業者なのか企画者なのかが読み漁ったであろう本が山ほど置いてある。本はもちろんビジネス書などではなく、写真集だったり、文化の解誌誌だったりする。

(ここに写真を貼りたいが写真がない)

また有料プランだが、燻製を作ったりもできた。

味噌とか醤油とかナッツとかの、燻製中か燻製後の姿
たぶん燻製前のみなさんの姿

帰ってから燻製づくりにはまったのは言うまでもない。人生の充実度を上げてくれる、それが星のやである。

ちなみに2月だった。思い立ってしまったのだ。しかし当然寒い。だがこたつはすべてを解決する。

窓の向こうにこたつ(見えないね)

なんと星のや富士、2月の河口湖の部屋のベランダにこたつがあるのだ。

baguette listに「ベランダで朝ご飯」もあったので朝ご飯をベランダに出してもらったら、こたつは威力を発揮するのだがこたつから腕を出した瞬間から指が凍っていくので食事をすることができなかった。つらい。

ベランダで朝ごはん。たぶん-5℃とかで指が動かん
朝ごはんにフォーカス。うまい。結局中で食べた


さて、別記事で、オフグリッドとか移動型の家とか分散型電源とか言ってきている私だが、原点はこの星のや富士にあったりする。つまり原点だけで言うと、移動型でも分散型でも何でもない。
快適に(=こたつ、焚火、その他動線やデザインの洗練)自然と親和する暮らしができたのが非常に新鮮だったのだ。
ただ星のや富士を毎月堪能するには少々多大な労働が必要なので、もう少し裾野を広げて、簡単に享受できるものにしたい、と思っている。
あと贅沢を言うなら他人がいないとこが良くて、一度行ったとこは飽きがちで、そうこうしてるうちに移動型などの条件がついてきたのである。


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