屋久島:白谷雲水峡を1日歩く
以前の投稿で話した通り(下記)……
ここのところ休暇のような期間が長くあり、いい機会なので4泊5日で屋久島に行っていた。
滞在3日目に、白谷雲水峡を1日歩いた。屋久島2泊3日だと時間の制約で半日しか歩けないことが多いコースなので、一般的に選ばれるルートより少し長めだ。
しかし鬱手前の生活をしている(上記記事参照)40代の私である。コロナ禍・仕事のリモート化による数年かけての筋力低下もあり、果たしてついていけるのか…???
準備期間:ガイドツアーの予約
まず、白谷雲水峡のトレッキングは、往復で6~7時間かかる。(別ルートの縄文杉は10時間なのでもっと長い。こちらは別日に赴くつもりだったが、悪天候により挑戦できない結果となった)
そんだけかかるということを知ることからスタートである。ピクニックという感じではないらしい。
で、屋久島にはトレッキング等のガイドを派遣するサービスがたくさんある。調べたところ道自体は分かりやすくガイドなしでも歩けるそうなのだが、何しろ私は引きこもり手前でいろいろ心配のためガイドを付けることにした。
ここであるあるなのだが、1名客の参加を受け付けていないサービスは世の中に意外とある。色々な理由で2名以上規定を持つホテル・旅館は多いし、ツアーはホテル・旅館より1名客を受け付けてない度が高い。まず1名での予約を受け付けているツアーを探し、さらに日程の合うツアーに絞っていくという作業が必要になり、その絞りで対象ツアーは全体の1割くらいまで絞られてしまった。
私はトレッキングだけでなくカヌーをやりたかったのだが、1名で催行してくれるカヌーツアーはなかったようで、今回は実践できずであった。
ツアー前日(1) 装備品の受け取り
ツアー会社はトレッキングに必要なシューズやバックパック、レインコートを貸してくれる。私は簡単な装備は持っているのだが、例えばシューズはKeenのローカットだとか、バックパックはノースフェイスのExtra Shotだとかで、4時間くらいなら余裕なのだが、7時間越えには懸念が残るためレンタルすることにした。Keenとノースフェイスを持っている、つまりそこそこ低山には登る身であり、レインコートも自分のものを買っておく必要があるとは思うのだが、選び方がわからずまだ持っていない。屋久島は雨が多いので、今回のレンタルで見極められないかなと期待したりなどした。(実際には雨が降らず使わなかったので使い勝手や選び方は不明なまま)
レンタル品は予約時にサイズ等を選んでおき、前日にショップに取りに行くようになっている。事前に連絡しておけば有料(1000円)で宿に届けてくれるオプションもある。私は靴のサイズが心配だったのと、時間に余裕があったので取りに行った。
ツアー前日(2) お弁当の手配
屋久島のトレッキングは基本的にエクストリームで、縄文杉を見に行くツアーは朝4時出発である。その時間に出るなら朝ごはんと昼ごはんの調達が必要になるのだが、屋久島はコンビニがない。そのため屋久島の各宿では、前日に申し出ればトレッキング当日の朝弁当と昼弁当を出してくれる。
今回の白谷雲水峡(縄文杉を見るツアーではない)の場合は8時くらいに出るので昼弁当さえあればよく、それの予約を行った。
実際に受け取ったのは宿の厨房で作った弁当ではなく、島内の弁当屋の弁当であった。流通ルートができているようだ。今回は朝8時に受け取ったのでやろうと思えば自分で弁当屋に取りに行けたのかもしれないが、縄文杉に行く場合は朝4時に取りに行かねばならない(というか、店が開いてないと思われる)ことなどを考えると、この流通ルートはありがたい。
ツアー当日 (0)集合
1人参加のツアーはだいたい他のお客さんと混ぜられるものだと思うが、今回はなんと貸し切りであった。追加料金も無しである。というのも、本来このツアーは前日(滞在2日目)に実施する予定だったのが、エクストリームな大雨(※)によりツアーが取りやめとなったのだ。おそらく元の予定では他のお客さんがいたのだと思うが、ツアーが取りやめとなったからといって翌日に予定のない観光客はそういないだろう。私は予定がなかったので翌日に振り替えてもらったのだが、その結果、まさかの一人ツアー敢行となったのである。
…という事情は、宿にガイドさんが車でやってくるまでわからなかったりする。いろいろ博打である。
(※)どれくらいエクストリームかというと
・関東基準では台風
・フランス製のデザイン重視な脆弱な折り畳み傘だと雨漏りする
・降りすぎによりレンタカーを借りるときの傷チェックがスキップされた
ツアー当日 (1)里~登山口
街(屋久島ではみなさん「里」と呼ぶ)から登山口まで車で15分ほどだった。山に向かうので道は曲がりくねっている。ここで問題になるのは、私にとって人生の問題の半分くらいを占める「酔い」である。ここ(白谷雲水峡)ではなく縄文杉ルートを登る場合は登山口までバスで30分かかるらしく、酔い止め投入は不可避と判断したが、登山前にはできれば投入したくない。というのも、酔い止めは脱水からの利尿作用があるのである(個人差がある)。今回は、片道15分ならなんとかなるだろうと思い投入は見送った。とはいえガイドさんの運転が荒かったらアウトである。
私はどの記事でも乗り物酔いに関係する途端にめんどくさいことをぐだぐだ言っているが、一番めんどくさく思っているのは私自身だ。旅行やトレッキングが好きなのに毎回こんなことを考えなくてはいけない。面倒すぎである。
結果的にガイドさんの運転は非常にジェントルであり、30分でも大丈夫そうな仕上がりであった。問題なく登山口に到着し、入り口で協力金500円を払った。
ツアー当日 (2)登山口~苔むす森~太鼓岩
白谷雲水峡は屋久島の主だった観光地であり見どころがいくもある。なので、せっかく章立てるならもっと刻めるという話なのだが、いかんせん写真をあまり撮らない身のためこういう感じになった。
ガイドさんが撮ってくれた自分入りの写真の方が多くてここに貼れる写真が少なかった。見どころは自分なしの写真もセットで撮っておくべきだった。学びである。
ツアー当日 (3)ちょっと感想
修学旅行の季節で、高校生がグループで上り下りしていた。大人のグループは歩いている間もしゃべっているのだが彼らは沈黙のままひたすら行軍していた。あまりの静かさに、グループ結成の際に何か間違いがあったのだろうか…と心配するありさまだったのだが、川沿いに至ると靴を脱いで楽しそうに水浴びしていた。ということはちゃんと10代らしい高校生だし、グループ結成にも問題はないのである。世代差なのか、私も中高生のころに無理やり(?)登らされた(?)らああなったのだろうか。彼らは登りも下りもかなりのハイペースだったのを、私は10代という若さがなせるわざだと思っていたが、沈黙による集中力がなせるわざだったのだろうか。
結局、体力は大丈夫だったのか
大丈夫だった。当日にこの記事を書けないくらいには疲れたし、次の日に前腿の筋肉痛があったが、軽いトレッキングはできるレベルだった。通常の通勤をしている首都圏民なら問題はないと思われる。でも修学旅行生と同じペースだったら無事じゃなかったかもしれない。
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