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[玉造温泉街 再生秘話④]会社設立集会で鳥肌が立った出来事

いつもご覧いただきありがとうございます!

毎日このマガジンを書くことが心地よくなってきている角さんです。

みなさんから色々なコメントをいただける事に喜びを感じております。
ありがとうございます!

まだ2007年のお話です。第4回なのに、まちづくりはまだ何も始まっていないという…なんとも遅いペースで申し訳ありません。

さて。

第4回のお話の舞台は、玉造温泉まちデコの設立集会です。

まさに密室で交わされた会話です。

そこにいた6人がいなくなるか、もしくは6人が年を取って忘れてしまったら、もう誰も知ることのできない貴重なお話だよな、と思い書き残します。

※このお話は角さんの記憶を頼りに書き記しております。会話や様子について、実際にはニュアンスや会話が少し違っていたのかもしれませんが、角さんが受け止めたままにお伝えいたします。


玉造温泉街賑わい創出協議会(仮)

2007年 6月 

観光協会に勤務が始まった角さんは、同時進行でまちづくり会社の設立の準備をしておりました。

司法書士さんと相談して、登記に必要な書類や通帳、印鑑などを取りそろえます。

ここでおさらいです。

このまちづくり会社とは、玉造温泉で旅館や土産品店の経営者の有志5人が集まって作ろうとしている合同会社です。そこに角さんも声をかけていただきました。このあと角さんは観光協会の事務局とこの会社の2つの仕事をすることになります。

創立メンバーはこの方たちです。

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この5人+角さんの計6人で設立することになりました。

創立の準備段階では会社名が

玉造温泉街賑わい創出協議会(仮)みたいな名前でした。←会社っぽくない(笑)

その後、白石家の内藤雄次さんが
「温泉街に明かりをともす」
「街にお店をつくってにぎわいを作る」
という想いを熱く語ってくださいまして、
「まちデコ」という会社名にしませんか?という角の意見を取り入れてくださいました。←兄貴分肌のとっても頼りになるいい人です。

 

設立集会での出来事

さていよいよ登記準備が整い、皆さんに集まっていただきました。

場所は旧旅館組合の奥の狭い会議室です。

四角い机に6人が向かいあうように3人×3人で座っております。

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▲こんなイメージ(もっと古ーい感じだった記憶があります)

その机の上には
◇ 登記の書類が数枚(印鑑を押していただくやつ)
◇ 皆様が持参された実印
◇ 皆様が持参された100万円×6(資本金)
が並んでおります。

なんといっても100万円の束が6個も並んでいて、なかなかの緊張感でした。

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▲こんな緊張感です。。

 

そして、会議の進行は角さんがやることになっております。

なかなかの緊張感かと思いきや…内藤雄次さんがいつもの調子で明るく冗談を飛ばします。

※大体いつも皆美社長をイジって笑いを生み出します←無い事やあり得ないことを面白おかしく「あった出来事」として創作されます。

(内藤雄次さんと皆美さんの2人のやり取りはとても面白く大好きでした)

さて

そんな楽しい皆さんの意見交換(雑談)が終わり、いよいよ実印を捺印する時間です!

角「えっと、、、それでは皆様、ご持参いただいた実印をこちらの書類に…」


その時です。

 

「…ちょっと待ってくれ」

 

 と、ある方が言われました。

 

松乃湯の松崎社長です。

 

※以下、しばらく松崎社長が一人で10分くらいなされたお話を再現いたします(記憶の限り)

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みんな、今日は良く集まってくれたね。

こうして100万円を持ってきてくれたんだけど、

この100万円はもう自分の元には返ってこないと思ってくれ。

     

これは玉造温泉の未来に投資をするお金なんだ。

ドブに捨てた、とまでは言わないが、返ってくることは期待しないでほしい。

  

みんなに考えてもらいたいことがある。 

玉造温泉のまちがこのようなさびれた姿になってしまった。

これは一体、誰のせいだと思う?

  

我々の責任じゃないか。

  

今まで我々は行政のせいにしてきた。

何かあれば補助金に頼ろうとしてきた。

その結果が…今の玉造の街の姿だよな。

 

これからは、まずは自分たちで立ち上がろうじゃないか。

自分たちで身銭を切って、できる事を考えよう。

まずは自分たちがやるんだ。

それで初めて行政も地域も本気で助けてくれるようになる。

でも、まずは自分たちが立ち上がってやろうじゃないか。

 

それから、今後、色々な事業を始める事になると思う。

店舗を作ることもあるだろう。

そうなると、必要なものは資金だ。

銀行から融資を受けて、街に新しいお店を作っていくようになる。

その時には、角以外の5人で保証人になろう。

1人1,000万円なら5人で5,000万円だ。

逃げるなよ(笑)。

 

まあ冗談はさておき…

今回は想いを持った有志が集まってくれて嬉しく思う。

この想いに賛同してくれた人から印鑑を押してくれ。

 ※以上、角の記憶から再現いたしました。

一同シーーーーン。。。

 

 

うわーーーー! 

やばーーーーーーーーーーい!!

これはシビれる!

この覚悟を持って、この600万円を使ってまちづくりをするんだ!

全身に鳥肌が立ち非常にワクワクしました。

 

内藤社長「松崎さんの言う通りだ」

新宮社長「まちの未来のために」

皆美社長「想いは同じです」

ノブ社長「次の世代のためにも頑張りましょう」

と、順々に捺印をいただきました。

 

こうして観光協会、旅館組合とは別に民間の温泉街再生のための会社が立ち上がりました。


この会社(まちデコ)ですが、預貯金残高が残り30万円となり倒産寸前となるのは、このあと1年6か月後です。お楽しみに~♪

 

  

第④話は以上です。

視察や講演でこのお話をする事もありまして、だいたい皆さん胸が熱くなるお話でした。←こんな熱い想いで始まったんですね。

 

さて次回、第⑤話はレジェンド周藤さんが一番最初に行った「温泉街のテーマづくり」のお話です。

実はこれが一番重要なお話と言えます。
※13年やってきた今だから断言できます!

観光地づくり、まちづくりに関わる方には是非ご覧いただきたいお話です。


皆様 最後までご覧いただきありがとうございます。

また、たくさんのメッセージやリアクションをいただき感謝いたします。

サポート(寄付)をいただいた皆様もおられて感謝しかございません。

次回もぜひお楽しみいただけるよう早急に執筆いたします。


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