私が毎朝4時に起きるために続けていることを睡眠の仕組みから解説してみる
午前3時50分、大音量でアラームが鳴る。
「Alexa!ストップ!!」
男はほとんど無意識にベッドから叫び、部屋はまた静かになった。
10分後、今度は隣の部屋からスマートフォンのアラームが鳴る。
隣の部屋のスマホなので、ベッドから止めるわけにはいかない。
男は這いずるようにベッドから抜け出し、スマホを止めに隣の部屋のドアを開ける。
「アラームを止めたら絶対に寝る」と固く固く誓いながら。
しかし、開いたドアの隙間から射す強い光が男を強制的に目覚めさせた。
10分前にAlexaのアラームを止めたタイミングで、隣の部屋の明かりが最大光量で点灯するようになっているのだ。
結局男は目をすっかり覚ましてしまって、むしろ寝るに寝られず朝の日課であるピアノに向かった。
……このように男は意志の力ではなく、仕組みの力によって毎日起きていた。
男の名はすめし。意志の力では起きられないことを、彼は大学生時代の留年経験から身に沁みて知っていた。
……いきなり物語調で失礼しました笑
ということで、私が毎朝4時に起きるために続けていることを紹介します。
定期テストですら寝坊するような体質に恵まれない私でも、暑い日寒い日通して1年以上この方法で起きられています。
参考にしていただけると幸いです。
そもそも睡眠とはなにか
まずそもそも睡眠とは何なのか、どういう役割があるのかを私なりに定義します。
というのも「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」という通り、今回の敵であり、かつ己でもあるのが自分自身の睡眠。
敵も己も知らないことには何も始まりませんよね。
※なお私は医学については専門ではありません。
医学的に「違う」というのであれば、ぜひご指摘ください。
さて睡眠の必要性については各所でいろいろなことを言われていますが、私としては睡眠には大きく2つ役割があると考えています。
・身体の疲労回復
・全身の炎症抑制
まず脳は心臓同様に「疲れない臓器」です。
もし脳が疲れるのであれば、呼吸は疲労によって止まらなくてはいけませんよね。
しかし実際呼吸が止まることはありません。急性アルコール中毒でもない限り(アルコールはマジで脳に強い影響があります)、脳はそれこそ死ぬまで止まることなく動き続けているからです。
つまり回復対象は身体といえます。
(それでも「脳が疲れた感じがするじゃないか」という人もいるかもしれませんが、実際その疲れの正体は眼精疲労であったり、脳のオーバーヒートであったりします。ちなみに脳はパソコンのCPUのように熱がこもるとパフォーマンスが落ちるので、鼻呼吸により「空冷」しているんですよ笑)
よって早起きをするためには、そもそも身体が疲労をしていないか、疲労があっても効率よくボディを回復させられるよう、工夫する必要があるのです。
睡眠だけで疲労回復を狙ってはいけません。
それこそ、人によっては8時間以上の睡眠時間が必要になってしまうからですね。
また睡眠には抗炎症作用があることも知られています。
アンチエイジングに興味のある方は「抗炎症作用」という言葉は聞き慣れているかもしれませんね。ただ生物は本来、普通に生きているだけで全身至るところに炎症が発生しているもの。
ストレスを溜めすぎない生活、炎症を防ぐ食習慣、十分な睡眠などにより、目には見えない形で炎症が抑制されているだけなのです。
ちなみに大きな(もしくは継続的な)ストレスや食生活の乱れ、睡眠不足によって炎症は慢性化し「原因不明の疲労感」として表面化します。
つまり早く起きようと思うと、寝ている間に消火すべき炎症をできるだけ少ない状態で入眠する必要があるのですね。
以上、「睡眠の疲労回復作用をサポートする」「睡眠の炎症抑制作用をサポートする」の2つの観点から、以前Twitterで紹介した早起き術について紹介します。
・早く寝る(理想は10時)
前提として、早く起きるには早く寝ることが重要です。
実は早く起きるだけであれば、冒頭の仕組みづくりで十分に起きられます。
ただ早く寝ないと日中に眠すぎて、パフォーマンスがまったく出ないのです。
つまり十分な疲労回復と炎症抑制ができていない、ということですね。
ちなみに「睡眠に必要な時間の長さ」は人によって違うので、周りの人などに惑わされないようにしましょう。
疲労回復と炎症抑制を最大限配慮した結果「これ以上削れない」となった時間が、あなたに必要な睡眠時間です。
・食べる物に気を使う
早く起きるためには、食べるものに気を使う必要があります。
よく「満腹状態で寝るのは良くない」といいますよね。
食べ物の消化にもエネルギーが必要になるため、内臓の疲れが睡眠中にあまり取れないからです。
特に夜、満腹になるまで食べるのは控えましょう。
また私は加糖飲料・精製穀物・加工肉などもなるべく控えています。
これらは体内に慢性的な炎症を引き起こすと言われているからです。
体内の慢性的な炎症は結構馬鹿になりません。
リアルな疾患となって関節炎や循環器系の疾患となって出てくる他、ここ数年では心臓病や老化・認知症などにも関連していると言われているのです。
私が加糖飲料・精製穀物・加工肉などを避けるのは、これらから引き起こされる慢性的な炎症を回避するため。そしてそもそも睡眠中に消火すべき炎症を減らして、短時間の睡眠でスッキリ回復したいのですね。
・寝る前に目をほぐす
パソコン作業が多い人は、寝る前に目をほぐすのも有効です。
私も疲れたときは「あずきのチカラ目もと用」などの蒸気アイマスクを使っており、翌日の目覚めがたしかに変わるのでおすすめ(一応ルックスの参考のためにAmazonリンクを張っていますが、なんだか値段が高い印象があるので近所のスーパー・ドラッグストアで買うことを推奨します)。
たしかに睡眠を取ることでも目の疲労は回復しますが、蒸気アイマスクによって睡眠時間以上の目の疲労回復効果を狙っているのです。
・目覚ましは手の届かないところに
上3つ(早く寝る、食べ物に気を使う、眼精疲労回復)を心がけた上で、冒頭のように目覚ましアラームを手の届かないところに設置しましょう。
体質として朝が弱い方には特におすすめ。
目覚ましを手の届かないところに置くだけでも起きられることもありますが、日中の眠気が激しすぎて早起きした意味がなくなるか、そもそも起きられないんですよね。
アラームを止めてからの二度寝、もしくはアラーム無視。あなたも一度ならず経験しているのではないでしょうか。
・寝るのが遅くなったときは葛根湯
寝るのが遅くなったときは、私はおまじない代わりに葛根湯を飲むことにしています。
10時寝4時起きの生活を1年以上も繰り返すと、やはりたまには寝るのが遅くなる日があります。それでも翌日のタスクは減らないものだから、4時に起きてバッチリ活動しなくてはならない。
そんなときでもバッチリ日中のパフォーマンスを確保するために、これまでビタミン・ミネラル剤やMNMサプリ、紅参系サプリなどいろいろ試しました。
そして結局葛根湯に落ち着いたのです。
葛根湯を飲むと、翌朝起きるときの負担が明らかに少ないんですよね。
やはり葛根湯の炎症抑制作用が効いているのかもしれません。
ただあまり高価な葛根湯はおすすめできないのでご注意を。
成分が強すぎて体温が上がりすぎてしまい、かえって睡眠の質を下げてしまうからです。
葛根湯はあくまで風邪薬。
元気なときに飲むのであれば弱いもので十分です。
私はクラシエの葛根湯S(顆粒の)を飲んでいます。
まとめ
先のツイートをした際に「葛根湯が早起きに効くなんて!!」という反響が思ったよりも多かったので、ビビって当初考えていたよりも記事を作り込むことになりました笑
この記事の内容(葛根湯含め)は持論とリサーチをもとに、自らで実験をして検証しただけなので、お試しになる際は自己責任でお願いします。
ここまで見てくださった方、本当にありがとうございました。
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