「津軽ダンジョン」について
デカい人工物にはロマンが詰まっている
津軽海峡の地下ダンジョンにもぐる
先日ちょっくら一泊で青森県へ行ってきました。
弘前で泊まった後 青森空港から夜の飛行機で帰宅する予定なので、それまでレンタカーを借りて今まで行けなかった場所に行ってみよう。
朝8時から弘前でレンタカーを借りて出発だ。午前中の天候は曇ったり晴れたりで津軽のシンボル岩木山ははっきりと姿を見せてくれない。
今回メインの目的地は津軽半島先端にある『青函トンネル記念館』だ。津軽半島の龍飛崎には以前来たことがあったが、この記念館は開業期間が4月末から11月末までの期間限定であり、その時期外に来訪したので中を見学することが出来なかったのだ。
1988年に開通した北海道と青森県を繋ぐ青函トンネル。日本最長53.85kmの海底トンネルが津軽海峡を縦断する。
構想から完成まで40年以上かかった巨大公共事業。この過酷な歴史を 当時の資料や映像、工具や機械類を展示しているのが『青函トンネル記念館』だ。
なぜこんな交通の便が悪い津軽半島の一番端っこにあるのかとも思うが、この場所にはかつて青森県側の工事拠点があり そこに掘られた斜坑から海底部のトンネルを掘り進めたのだ。
その斜坑路をケーブルカーで降りて行って海底トンネル部を見学出来るというのが、この記念館のメインアトラクションとなっている。
実は北海道側にも『青函トンネル記念館』(北海道松前郡福島町)があり、そちらは数年前に旅行した際に訪れていた。函館市街地からレンタカーを運転してかなりの遠くにあった記憶がある。
そこで青函トンネル完成までの興味深い歴史を知り、青森県側の記念館にも行ってみたいと思っていたのである。
色々と寄り道して、津軽半島の端っこにはお昼過ぎに到着した。ここの施設は記念館の入館料と体験坑道乗車料が別料金となっており、来館している人達は皆両方のチケットを購入しているようだった。
このオレンジ色の可愛いケーブルカー。記念館に隣接した「青函トンネル記念館駅」と終点の「体験坑道駅」までを結び、路線の全長778Mを降って海面下140M地点まで行くことが出来る。観光路線と思いきや、一応国認定の『鉄道』扱いらしく この車両は鉄道の運転免許(?)を持っていないと運転できないという。
お尻が3つに割れそうな乗り心地のケーブルカーは斜坑を降っていく。
降り立った坑道には工事に使われたトロッコの線路が残っていたり、重機が展示されていたりと 長い見学路は飽きることがない。
こういう所に来ると「人間の知恵と力って凄えな」と思う。海底に53kmの穴を掘っちゃうんだぜ。発案時には夢物語だった「北海道青森間をトンネルで繋いでやろう」という想いを見事に実現させた人たち。
その軌跡を肌で感じることが出来ただけでもここに来る価値があった。
ディズニーリゾートにあるアトラクションより、ここにあるケーブルカーに乗る方が100倍面白いと思うのだけれど。ホントにさ。
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