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「一人で露天風呂付き客室に泊まると…」について

日本は温泉大国だ。
国内の温泉地(宿泊施設のある場所)は3,000箇所弱あり、これは世界一の数だという。

温泉に入ることは大抵の人が好きだし、僕もご多分に漏れず よく各地の温泉に浸かりに行っている。出来れば日帰りの温泉施設のようなところではなく、温泉宿に行って好きな時に温泉に浸かり そのままそこで宿泊するのが理想だ。

言うまでもなく一般論として宿泊費の高い宿ほど満足度は高くなる。
だが色々な温泉宿に泊まってきて分かったことだが 温泉宿の何が重要かというと、泊まっている部屋と風呂の『距離』がその一つだと思う。これは現地に行くまで分からないのが何とも悩ましいところだが。
自分の部屋から温泉風呂に行くまで長い廊下を歩いてエレベーターや階段で別の階まで行き、やっとこさたどり着いた露天温泉に浸かろうと思ったら結構混み合っていて全然まったり出来んわ。ってことになり、何度も風呂に行くのは面倒くさいなーとなってしまう。せっかく温泉に来ているのに。

それを解決する唯一の手段は「露天風呂付き客室」に泊まることである。
昔と違って今は団体旅行需要は無くなり大規模な温泉宿は淘汰されつつあるが、代わりに少人数で快適に過ごせる温泉宿が主流となり、更にはリニューアルして客室に露天風呂を設置する宿が増えてきていると何かの記事で読んだ。

部屋の中で数歩歩けば 好きな時に好きなだけ温泉に浸かれる「露天風呂付き客室」はまさに夢のような空間であり、選ばれし者の空間である(?)
ただしその風呂付き客室に泊まるには 普通の客室よりも当然値段が張る。
旅行サイトで「露天風呂付き客室」のホテルに泊まろうと検索すると 平日でも一泊1万円以下なんて所は無く、見渡す限り安くても2万円弱からとなっているようだ。

伊豆の温泉に行く

下半身を埋められてしまいました

先日、自分の中に突然炎のごとく沸き起こった「温泉に入りたい欲」に対処するため 車で行ける伊豆半島あたりの温泉宿を楽天トラベルで探していた。
値段の高い所には泊まる気は端から無かったが、一応「露天風呂付き客室」をサーチしてみたところ、西伊豆に一泊15,000円程の個室露天風呂付きのホテルを見つけた。食事が付かない平日の素泊まりだけれど口コミ評価もそこそこ良いし、休日になると3万円程する部屋のようなので、良い機会だと思い あまり迷うこともなく予約をしてみたのだ。

一組だけ敷かれた布団が涙を誘いますね!

辿り着いた宿は個室露天風呂があるけど、チェックインしてからすぐに向かったホテル内の温泉大浴場で かなりまったり出来たので、もう今日は寝てしまっても良い気がしていたが 自分の部屋の温泉を堪能する為にそれは我慢した。

そこそこきちんとした温泉宿で食べる夕食が、近くにあったスーパーで買ってきた値引きシールの貼られた弁当というのはちょっと寂しいが、今日の僕は「露天風呂付き客室」に泊まる選ばれし者だ。

部屋で素っ裸になって早速 部屋から扉一枚挟んだベランダの露天風呂に浸かる。

あーイイね

自宅の風呂同様、ここは誰にも気兼ねなくゆっくりすることができる。しかも温泉が絶え間なく湯船に注ぎ込まれ それが湯を揉む。
風呂に飽きたら部屋に戻って、再び温泉を味わいたくなったら数歩で温泉に浸かる。今日は贅沢な夜となりそうだな。

星空に声は響く

だが「露天風呂付き客室」のホテルに泊まるにあたって不覚にも忘れていたことがあった。心構えしていなかったというか…
部屋の外のベランダに露天風呂があるということは、右隣りの部屋にも左隣りの部屋のベランダにも露天風呂があるということ。

隣の部屋の露天風呂からの会話が結構筒抜けなんですよ。左隣りの露天風呂での家族連れらしき親子の会話が夜のとばりにはよく響く。
(こっちもわざと軽く咳き込んだりして存在をアピールしたりしたけど)なんか隣の露天風呂に人が居る時 落ち着いて温泉に浸かるなんて無理なんで部屋に戻ったりして。
静かになったなと思って僕が温泉に戻っても 今度はこっちが下手に音を立てたら迷惑だろうなと思って、それからはゆっくりと湯に浸かるようになったりさ。

まぁ隣同士で風呂に入る時間が被ることは幸いにもその一回しか無かったけど、個室露天風呂の盲点を知ることとなった。
でも結局チェックアウトまで全身ふやけるくらい何度も(大人しくしつつ)露天風呂に入れたし、とても満足出来ました。

もし恋人同士とか夫婦とかで「露天風呂付き客室」に泊まってアレコレやろうなんて思っているヤツは絶対止めたほうがいいぞ。約束してくれよな。

マジで筒抜けだぞ!

♨️

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