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13✦スタートライン

9月も最終盤。
毎年この時期というと、春季開幕のリーグ戦が佳境に入ってくる時期です。

プロ野球は両リーグの優勝チームが決まり、あとはクライマックスシリーズでどのチームが日本シリーズまで駆け上がるのかが楽しみです。

サッカーにしても同じく。

優勝争い同様、来シーズンのリーグ編成を占う昇格・残留争いも、ここからが面白くなってきます。

更に国内の秋季開幕のリーグ戦や選手権の予選も始まりますし、その前に、この時期開催されている各競技のワールドカップや世界選手権、アジア選手権と、ナショナルチームの活躍からも目が離せません。

昨夜からは世界陸上も開幕し、この仕事をしている僕にとってはHDDの容量と睡眠時間の短さが気がかりです。

J1クラブライセンス取得(制裁付き)

そんな中、昨日ひとつの嬉しいニュースが飛び込んできました。

ここ数年、この時期恒例となっていますが、地元・鹿児島ユナイテッドFCが、J1昇格に必要な「J1クラブライセンス」を条件付きながら取得したのです。

2020シーズンJ1クラブライセンス交付決定について

J1リーグに昇格するには必須のライセンスなので、今までの努力が実り、夢の実現の為に、ひとまずスタートラインに立てたという、応援している人たちにとっても大変喜ばしいニュース。

過去に、昇格圏の順位は現実的にクリアできそうなのに、ライセンス不交付により昇格を見送ったという経緯があるだけに、ホッとしたことでしょう。

J2クラブライセンス審査結果について

代表の涙の記者会見がつい最近のことのようなのですが、着実にクラブが成長していっているということでしょう。

「制裁付き」という現実

とはいえ、まだまだ「制裁付き」という、これから先早急にクリアしていかないといけない課題が山積なのも事実です。

まずは、もっとも改善が求められるメインスタジアムの観客席の屋根の基準。

要するに、スタジアムの観客席の1/3を屋根で覆わないといけないという基準を満たしていないというもので、現在使用している「白波スタジアム(鹿児島県立鴨池陸上競技場)」は自前のスタジアムではないので、これはクラブだけではどうしようもできません。

また、専用のトレーニング施設を持たないので、こちらも早急に対応が必要となります。

ここから先は自治体の協力も更に得ながら、期限までにクリアしていかないといけないので、本当の意味での戦いが始まります。

昇格争い・残留争い

仮にハード面の条件をクリアしたとしても、成績が昇格基準を満たさないともちろんJ1リーグは夢のまま。

現在の順位は20位。

J1リーグに上がるには、J2の上位2位までが自動昇格で、3〜6位からのプレーオフで勝ち抜いた1チームのみが、更にJ1の16位と入れ替え戦を行うという狭すぎる門をくぐり抜けないといけません。

正直、この狭き門をくぐれず、J1を未だに経験できていないJ2の先輩クラブも山ほどありますし、現実的にこのリーグは「降格」もありますので、J1を目指してたのにJ3リーグを主戦場としているクラブさえあります。

ひと言で言うと、厳しすぎる世界なのです。

まだまだクラブが誕生して日が浅い鹿児島が、このような舞台に挑戦できること自体、6〜7年前には夢物語だったので、クラブが一人歩きせず、県民、市民、自治体も「ONE TEAM」となっていかないといけませんね。

そうやって夢を掴んだ他クラブの例も多数あるだけに、現場は成績に、フロントは運営に、サポーターはクラブの発展に向け、三位一体で取り掛かっていって欲しいと思います。

そんな昨夜は、いつもトレーニングを頑張っている選手たちと食事をしました。

今夜はホームゲーム開催。

久々にスタジアムに足を運びたいと思います。