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読書記録#3 お探し者は図書室まで 青山美智子著

この本を読んだきっかけ 


2021年本屋大賞受賞!というPOPを書店で見て。
わたしは図書館で本をのんびり探すのが好きなのでどんな本なのか気になったため。

どんな本なのか

登場人物5人はいずれも自分の人生でやりたいことが何らかの理由(就活失敗、退職、子育てなど)でできていないことから、「私の人生このままで大丈夫かな?」ともやもやを抱えている。

彼らがふとしたことをきっかけに図書室に出会い、図書室の司書の小町さんに勧められた本をきっかけにもやもやにポジティブに取り組んで前を向いていくお話。

感じたこと

誰しもがそれぞれのステージでいろいろな悩みを抱えている。あの人は楽しそうに生きてていいなと思う人も自分からは見えないところで苦しんでたり、逆に相手が自分のことを羨んでいたり。

悩んでもいいけど、視点を変えてみたら意外に悩まなくてもいいことなんじゃない?
前を向いてのんびりやっていこう!
と励ましてくれる本でした。

私は子どもを産んだばかりで育休で現在絶賛子育て中です。産休中は仕事しなくていいからなんて楽なんだと思っていましたが、子供が生まれて生活は一変。育休って仕事は休みだけど、育児は仕事以上に精神は疲れることだなとひしひしと感じています。

本著に出てくる夏美さんは敏腕の雑誌編集者でしたが、子供が生まれたことをきっかけに会社の第一線から無理矢理退かされてしまってもやもや。
私自身は敏腕OLではありませんが共感するところは多々ありました。共感したセリフをいくつか。

「くまのプーさんが可愛いのと実際にくまと暮らすのは全然違う」

本著より

「メリーゴーランド。独身の人が結婚してる人をいいなあと思って、結婚してる人が子供のいる人をいなあって思って。そして子供のいる人が独身の人をいいなあって思って。それぞれが目の前にいる人のお尻だけ追いかけて先頭もビリもないの。つまり幸せに優劣も完成形もないってことよ」

本著より

ひとつめ、くまのプーさんのくだりはほんとにそれ…と毎日思っています(笑)

ふたつめ、とても心に響きました。 
産む前は外食三昧だった私。いまはなかなか出かけられないし制限も多い。楽しそうな外食のSNS投稿などを見ると羨ましいな、いいなと思ってしまう。
だけどそれはメリーゴーランドで違う馬に乗っているだけで、同じ景色を違う馬から見ているだけなので何も気にする必要はないし、今の馬からの違った角度の景色を楽しめばよい。

対人関係では今いるステージが違う友人は疎遠になったなと寂しさを感じていました。たぶんそれは無意識にメリーゴーランドで違う馬に乗ってるからなんですが、それに気づければ(そして違う馬に乗ってるだけで何でもないというふうに思えれば)、いずれはまた楽しく仲良くできるのかなと前を向けました。

育児をしながら色々なことをどのように楽しむかのチャレンジ、頑張ってみようと思います!👶


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