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なぜ「神様のパズル」が僕に刺さらなかったのか#読書感想文

神様のパズルが刺さらなかったのは、きっと僕が理系男子でなかったのが原因だと思う



久しぶりのnoteの更新だから、ポジティブな内容を書きたいと思ったのですが、何となく読了後すぐに感想が書きたくなったので、ちょっとネガティブにはなりますがあげようと思います。

次にあげようと思っている感想文は、気に入ったものをあげようとおもっているので、そちらも是非見てください。

神様のパズルの概要

今回呼んだ作品は「神様のパズル」という本ですが、この小説は「宇宙は作れるのか?」という謎の解決を中心に展開していく、青春「SF小説」です。

初稿が2002年とかなり古い作品ですが、10年くらい前に映画化もされており、SF小説好き以外でも知っている人は多いのではないでしょうか。

かく言う僕も映画に出演していた谷村美月さんが好きだったので、タイトルくらいは当時から知っていました。

簡単なあらすじは、主人公であるさえない理系大学4年生の僕、通称「綿さん」と、齢9歳で高出力加速器の基礎理論を組み立てた天才少女「穂瑞沙羅華」が、大学のゼミ研究の一環で宇宙づくりを行うということから物語が発展します。

また、天才少女「穂瑞」は作中で16歳と、他の登場人物との実年齢の差から、思春期ならではの葛藤があり、青春ものとしての面も強く描かれています。

物理学の知識なしには正直厳しい

※これは物理学の知識ほぼゼロ、文系大学出身男子の感想です。本書のファンの人にとっては不快に思われるかもしれないので、気になる方はブラウザバックを推奨します


では、神様のパズルの正直な感想ですが、「あんまりよく分からないから、さっぱり終わった」という感じです。

まずこの小説は、SF小説を読んだことない人でも簡単に内容を理解できる内容は多くありません。

物語の主題は「宇宙づくり」ですが、宇宙をつくるためには様々な物理学の知識を活用します。

したがって、相対性理論や素粒子、光の仕組みなど、物理学の基礎的な内容を把握しておかないと、途中で頭にハテナがたくさん発生します。

また、理系の内容を飛ばして物語を味わおうとすると、どうしても物語の内容がたんぱくになってしまうので、あっさりとした「SF風青春小説」という感想しか残りませんでした。

物語の中で、「宇宙づくりのキーは奇抜な発想」ということが言われているように、物理学の知識がなくても読みやすくしてくれている工夫をしてもらっていましたが、それでも「宇宙づくり」は初心者には難しかったです。

神様のパズルのターゲットは理系男子

ここまで、あまり良い内容を書きませんでしたが、正直「内容が理解できないと理解できるまで先に進みたくない派」の僕と相性が良くなかった面が強いので、好評している感想の人が多いのも理解はできます。

そもそも、この小説のターゲット層と僕のペルソナ(人物としての特徴)が違いすぎたのが刺さらなかった大きな原因だと思っています。

この小説のターゲットはたぶん「現役(または卒業間もない)理系大学の男子学生」です。

実際、物語の中には理系大学の実情が丁寧に描かれており、主人公のキャラクターと相まって、理系男子のリアルさは伝わってきました。

だから、理系男子に感想を聞くと、僕とは真逆の反応が生まれるような気がします。(むしろ理系の人にとってこの小説の評価がどうなのか気になります)


小説に限った話ではありませんが、相性のコンテンツを好きになるかどうかに、相性が大切なんだと実感した1冊でした。

個人的にはSF小説の入門書としては刺さりませんでしたが、他のSF小説を読んでからもう一度戻ってきたいなと思いました。

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