お祭りの在り方とは~総踊りから考える~
阿波踊り界隈がごたごたしていますね。昨日のお祭りは大きな騒ぎもなく無事に終わったようで、事故にならなかったことは嬉しい限りです。
ただ、この問題を「お役所が勝手にお祭りの内容を大きく変えてしまった」と捉えるのは、ちょっと違うような気がします。
400年以上の歴史を持つお祭りを、どのように存続させていくかのお話から理解して、批判や擁護を考えていかないと発展につながらないでしょう。
事の発端は、昨年の阿波踊りの時期でした。
阿波踊りの運営を行っている徳島観光協会と徳島新聞の経営が悪く、累計で4億円以上の赤字を持っていたことが暴露されました。
この赤字は一年でできたものではなく、平成に入ったときには1億円程度だったものが、経営改善が見られず30年で4倍になったのです。
阿波踊り運営の4億円の借金を貸していたのは、徳島市であったため役所としては経営改善のために、観光協会に代わって運営に乗り出したのです。
したがって、徳島市としては「経営改善をするために」どのようにしたらよいかを考えて、今年から取り組みをしていこうと思っていたのです。
そんな中、徳島市から提案されたことが「総踊り中止」でした。阿波踊りは徳島市の4カ所で行われており、その内の一か所がメインの総踊りとして伝統とされていて、阿波踊りをしている人は総踊りを踊ることを目指している人が多いようです。
イメージとしては、甲子園での開催を辞めて全国高校野球の開催地を変えることに近いのでしょうか。踊りを踊っている側からすると、たまったもんじゃない話だと思います。
ただ、市は総踊りを辞めた方が経営的に上手くいくと思ってやっています。総踊りの中止は僕も賛成できませんが、経営をどうにかしようとする方向性は間違っていないのでは?と思います。
お祭りを続けるためには、莫大な費用がかかります。そして、経済的に発展することで、お祭りの規模を大きくしてより楽しく活気のある物にできるでしょう。
お祭りを発展、継続させていくために、お金をどうするかは常に考えなければなりません。
だからといって、今回のような「総踊り中止」のような踊り手の意見を無視したことを、勝手に提案して実行することは正しいとは思えません。
でも、踊りを踊っている人は、踊り手の意見だけではなく祭りが、今後も存続する考えをしていかなければ、いつかお祭りが無くなってしまう気がします。
踊りを踊っている人は経営について、お役所は踊りやお祭りに寄り添ったことを考え続けていくことが、大切なのではと僕は考えます。
徳島の人たち全員が、阿波踊りを今後も大きな楽しいお祭りをするために、一生懸命になってほしいなと願っています。
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