シン、そして2004

2022年に公開された映画、
「シン・ウルトラマン」。
庵野秀明によるこの映画が公開された時、
私はとある別の作品が思い起こされた。
それが2004年公開の、
「ULTRAMAN」。
ウルトラマンネクサスの系譜、
ULTRA N PROJECTシリーズの一つである。

この映画はシン・ウルトラマンと同じく、
初代ウルトラマンのオマージュ、あるいは
リブート作である。
ここでその内容については語らないが、
私が感じたのはシン・ウルトラマンとの明確な
違いである。

どちらも初代のリブートではあるのだが、
違うのはその方向性であろう。

「シン」で目指されたのは、おそらく
初代からのロールバック。すなわち
ウルトラマンをより原初の姿へと戻し、
芸術性と神秘性を高めるということであろう。
特にこれは、カラータイマーのない姿の
ウルトラマンに現れる。
すなわち、
「庵野少年の見たかったウルトラマン」
となる。

一方、「ULTRAMAN」では、
初代をより展開し、かつ新しい試みを行う
ということが目指された。
これはフル3DCGで描かれた空中戦に顕著に
現れている。
また、これはギーガーの「エイリアン」かの
ような、有機的な姿のザ・ネクストからも
わかる。

まとめると、
偶像としてのウルトラマンを
追い求める「シン」と、

空想としてのウルトラマンを展開し、
進化させようとする「ULTRAMAN」

と言える。

私はULTRAMANが好きだ。
ザ・ネクストのデザインがカッコ良すぎるから。

なお、上記の内容全ては単なる私の感想であることをここに述べておく。

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