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Root Film ゲームレビュー ※若干ネタバレあり

こんにちは。すこセンです。

今回は、
2020年7月30日に角川ゲームスから発売されました、

Root  Film

のレビューをやってみますよ。
個人的に感じたことをまとめているだけなので、そこ気になる?みたいなポイントもあるかもしれませんがご容赦を。

若干ネタバレあるかもしれませんが、内容の本質には突っ込んでいる所は無いかと思います。

タイトル
Root Film

ジャンル
ミステリーアドベンチャー

対応機種
PlayStation®4, Nintendo Switch™

発売日
2020年7月30日

価格
通常版 6,800円(税別)

CERO
D (17才以上)

スタッフ
プロデューサー / 安田善巳 
ディレクター・シナリオ / 河野一二三 
キャラクター・デザイナー / 箕星太朗 
企画・開発 / 角川ゲームス



Root Film は面白い?

まず、率直にこのゲームが面白いか面白く無いかで言えば、
非常に微妙 です。

では、どういう部分が微妙なの?ってのをレビューしていきます。



ゲームシステムについて

1.共感覚について

本作は、事件に関するワード等を主人公が聞くと、『共感覚』を発動してキーワードを記憶していきます。
真相解明パートでは、勿論それらを使用して謎を解いていく訳ですね。

マックスの持つ共感覚。

ストーリーが進められ、各ポイントで共感覚ワードを選択するのですが、基本的に2〜4択程度の、簡単なものです。
僕は謎解きが特別得意というわけでは無いと思いますが、クリアまで通して2回しかミスをせず、ゲームオーバーも一度しかしていません(しかも選択ミスで即死するタイミング)。
ゲーム難易度としては非常に簡単、ミステリーゲームとしてはもう少し頭を悩ませる難易度が欲しかった所です。

そして、重要であると思われる『共感覚』。
コレ、『共感覚である必要が全くない』と僕は感じました。

共感覚とは、めちゃ雑に書くと通常の感覚に別の感覚も乗っかる事です。
例で挙げると、文字に色が見える、音楽に香りが付く、などが挙げられます。

本作で『共感覚』が発動するとキーワードを記憶する訳ですが、それって通常の記憶と何が違うの?ってなります。

プレイヤー(僕)が想像していた共感覚とのギャップがありますし、共感覚を使った謎もありません。
本ゲームをプレイする前に某ギャンブルマンガを読んでいたので余計に強く感じてしまいましたw

しかも途中、操作キャラが変わる瞬間があります。
重要なキーワードはメモをとります。
じゃあ最初からメモで良いじゃん!

画面にノイズが走る演出はカッコいいのに、残念な所です。

共感覚について公式サイトの解説を引用すると、

共感覚とは、会話中のキーワードを手札として獲得し、マックスモード時に切り札として使用できる能力です。
深層意識の中で「忘れてはいけないキーワード」と判別された言葉が、画面に浮かび上がって視覚化されます。

Root Film公式サイトから引用
http://www.root-film.com/system.html

あぁ、確かに現実世界でこの現象が起こると、それは共感覚と言えるのかも知れません。
しかし、ゲーム画面でそれはなかなか共感しづらく、この公式解説を見て初めて
「あ、そういう…」といった感じです。


2.マップ移動、ついて

マップを移動する時は画面に地図、各ポイントが表示されます。
方向キーでポイントを選び、ボタン長押し(0.5秒位)で選択出来ます。

この手のゲームにありがちな感じがしますが、ポイントの見た目と方向キーで選ぶ方向とのギャップがあります(上キーを押すと左下のポイントに移動するなど)。
島根県の実在する名称・場所を使っているそうなので、基本UIはそのままに画面にリスト表示をしてそこから選ぶ、みたいなのがあると良いなぁと思いました。
若干ストレスが溜まります。

ボタン長押しでピンのリングが点灯して選択となる。

3.イベント進行について

各所を周り、人物と会話をする・事件現場を調べる等でイベントが進行していきます。
まぁ基本的には手当たり次第に全部調べて回る、この手のゲームでは当たり前のシステムですね。

ただ今回、ここが非常にストレスが溜まるポイントです。
上記の様に手当たり次第に調べるだけではダメです。
同一ポイントを2、3度繰り返し調べないとストーリーが進みません。
何かアイテム、情報を得てから再度調べに来るのは普通だと思いますが、
0から1を聞くだけの会話でもこの行程が必要です。キーワードのための引っ掛かりを得るための会話でも。
しかもマップから追い出される事もあり、いちいち入り直さなくてはなりません。
めんどくせぇ〜〜〜〜〜〜。
会話に選択肢が無いので、一度で色々聞くことが出来ないんですよね。

このシステムのせいで結構時間取られます。

黄色い四角の部分を選択する。
このイベントは男、各封筒、男と会話を進める。
コレは普通に容認できるが、例で言うと
男、男、男…
でやっと手がかりを得られたりする。

4.微妙なバグがある

誤字があります。しかも、最終局面でありましたので萎えました。
その他、チャプター1と表示される時に効果音が鳴りますが、ボタン連打してたら音が消えます。画面は動かないので一瞬フリーズしたかと思いましたが、本来音が流れ終わるタイミングで普通に進行はします。



ストーリーについて

ストーリーは面白かったと思います。
ゲームは全7章から構成され、各章で事件を解決していくような流れになります。
正直言って、3章くらいまでは普通の短編ミステリーゲームですが、4章あたりからの展開はおお!?と引き込まれる部分があります。

ただやはり非常に微妙という評価の通り、ん?って思うことがあります。


1.主人公について

本作は映像作家が主人公であり、ロケハン中に様々な事件に巻き込まれて行きます。
ストーリー自体には映像作家である必要性はある気もしますが、ゲームシステムの進行上は映像作家である必要性をあまり感じませんでした。
そのせいで、ちょっとズレがあります。

ロケハンなのでカメラを常に回します。
事件が起きた時も、カメラを回していたので証拠が残り、そこから手がかりを探ります。
コレなんですが、調査パートで見るのはほぼ映像の中の『静止画』です。
映像を流しつつ違和感を探す、みたいな事がないのでカメラマンでも成立しそうです。
一部、この時間間隔の中でこの人物が…みたいな事がありますが、それは全てノベルで進むのでプレイヤー置いてけぼり感がありました。

それくらい『映像作家』というのが引っ掛かりになるトリックとかもなかったのは非常に残念ですね。
逆◯裁判で警視庁の監視カメラを見る事件があったのを思い出しました。
あんな感じだったらなぁ…


2.ストーリーの繋がりについて

ストーリーは全7章と言いましたが、直接的に関わる事がありません。
ストーリー選択の画面だけ載せますが、

こんな感じ。
3段に分かれて、何か交わりそうに思えませんか?
あと右下もう一つ位入れられんか?

ストーリー自体の繋がりは流石にあります。
ただ、直接ガッちゃんこで事件に向き合う事はありません。
画像の様に、配置が交わる期待を煽られてしまったので、同じ画面に収める必要あったかなぁ…。
マックス編、リホ編を選んでから各章選択に飛んでも良かったんじゃないかな。


3.犯人が分かりやすい

いやまぁお前だろうな。動機もコレだろうな。
ってめちゃくちゃ予想通りでした。

ゲームは後に行けば行くほど難しくなるのがセオリーだと思いますけど、
そういう意味では第2章が一番難しかった気もします。

調査や解決パートで、犯人の疑いが二転三転する事はほぼありません。
そうしたダミーというか、真実が撹乱されるものがある中で解決に導いていくのがミステリーゲームの面白さかなと僕は思っています。
本ゲームではそれが無いので、面白さを感じなかったのでしょうか。



良かった点について

色々微妙な点を挙げましたが、良かった点も勿論あります。


1.グラフィックが綺麗

絵が全編通して非常に綺麗です。
キャラクターは勿論、背景の書き込みも良く、美麗な画面でプレイする事ができます。
僕はキャラクターが可愛いかどうかで買うゲームを決めているのでその点が裏切られる事はありませんでした。
曲ちゃん可愛いです。
UIもデザインのみで言えばスタイリッシュでカッコいいです。

背景の描き込みが凄い。

2.全編フルボイス

キャラクターのセリフは全てフルボイスで再生されます。
モブキャラも全てです。
調査パートからコメディパートまで全て収録されているので、その場の雰囲気や臨場感が味わえ、非常に良かったです。
個人的に、曲ちゃんの声が可愛くて担当声優さんが他にどんな活動しているか調べ回りました。

筆者お気に入りの曲ちゃん。かわいいね。



まとめ

以上が Root Film のレビューでした。
このゲームを勧めるとしたら、

選択肢の無い(ほぼ)ノベルゲームとして、ドラマを見るような形でプレイする

です。
見るゲーです。

ミステリーゲームとしてプレイしようとすると、想像以上に頭を動かす事が無いのでガッカリしてしまうと思いますので、そこは注意です。

定価は高いのでセール中に買いましょう。
60%オフとか、結構な値引きで買う事が出来ますよ。

ここまで読んで下さりありがとうございました。
それではまた。

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