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育休中の教員がスムーズに復帰するための4つの「整え」

はじめに

今、育休中のあなたは、こんな気持ちではありませんか?
「あんなに忙しい職場でやっていけるの?」
「復帰後は、家事も育児もほぼ私一人でやることになるのだろうか」
「そもそも、復帰後の生活がどのようになるのか、想像もつかなくて不安!」

実はこれらの気持ちは、全て私が育休中に思っていたこと。私は、公立小学校で14年間教員をしていました。その間、2回の育休を取得。
出産前は「膨大な仕事量を時間の長さでカバーする働き方」をしていた私にとって、復帰後の生活を想像すると、冒頭のような不安に襲われたのでした。

結果、私自身は退職しましたが、悩んだからこその経験と、現在の整理収納アドバイザーとしてのスキルを活かし、これまで多くの育休ママ(とりわけ教員)たちの復帰をサポートしてきました。

その中で、主に次の4つのものを整えていくと、スムーズな復帰ができると実感しています。
1つ目はマインド。2つ目は家(モノ)。3つ目は時間。4つ目は家族力。

ここでは、この4つの「整え」についてお伝えしていきたいと思います。

1.マインド

復帰を目前に控えた教員の方からこんな相談をよくいただきます。
「私の分の仕事のしわ寄せが他の職員にいくことをどう考えればよいか?」

これについて、私はこんな風に考えています。

また、今は実に様々な保護者がいます。建設的な意見は真摯に耳を傾けるとして、無理難題を言ってくる保護者の負のエネルギーを、100%受け止めていたら身が持ちません。

こうした、ネガティブな発言をしてくる同僚や保護者に振り回されないためには、「自分の軸」をしっかり持つことが大切です。

・意見を言われただけなのに、責められた気分になる
・トラブルが起きると、本来は自分に関係ないことでも自分を責めてしまう
・「~しなければならない」と考えて、自分にプレッシャーを与えてしまう

これらに思い当たる方は、
・「事実」と「解釈」を分ける
・他人の「課題」を自分の「課題」と捉えない
・思い込みはないか?と疑ってみる

こんなトレーニングを育休中から重ねていくと、他人や思い込みに振り回されない「自分軸」ができていくはずです。すると、仕事でも家庭でも、自分らしくあなたを活かすことができます。

2.家(モノ)

仕事と家事・育児の両立を支えるには、整った家も必須です。

あなたは、いくつ当てはまりますか?
□一日に何度も探し物をしている
□いつも「片付けなくちゃ」と気がかりで、散らかっていることがストレス
□家族に「アレどこ?」よく聞かれる
□「もったいない」「いつか使うかも」で捨てられない
□置き場所が決まっていなくて、とりあえずの場所や床に置きっぱなしの物がある

復帰したら、「探す・迷う・思い出す」という時間が無駄ですね。
それをどれだけカットできるかが、両立のコツと言っても過言ではありません。

では、どのようにして家を整えていったらよいのでしょう。

⓪各部屋の役割(そこで「すること」)を決める
意外とこれを決めている人が少ないのですが、部屋ごとに「そこで何をするのか」という役割を決めます。
これは、子どもの成長やライフスタイルの変化に伴って変わっていくものですが、ひとまず復帰後の生活に合わせて決めましょう。

特に、子どもの着替えや保育園のおたより確認はどこでするのか?
家で仕事をする場合、どこなら子どもが寝ていても支障がないか?
等がポイントになってくるかと思います。それにより、自然とそこにあった方がいいモノが見えてくるはずです。

動線に沿って無理なくできる配置が大事。間取り図を見ながら、ご家族で話し合ってみましょう。

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①整理する(減らす)

「捨てる」or「捨てない」、「使う」or「使わない」という分け方だと、いまいちスッキリしなかったという経験はありませんか?

その原因は、「もったいない」とか「いつか使うかも」という思いによって、必要な物と不必要な物が混ざったままになってしまうからなのです。
(教員の書類や仕事の荷物は、この「いつか使うかも」だらけではないでしょうか?笑)

そこで、「今使っている」or「今使っていない」で一旦分けてみます。これは「感情」ではなく「事実」。迷わず分けられるはずです。
「今使っていない」ものは、この際「卒業」と捉えて処分できるのがベストです。が、すぐに捨てられないのであれば、使っているものとは別に分けておき、一定期間置いたら、再度見直すようにします。
ひとまず「今使っているモノを使いやすくしまう」ことに集中します。

②収納する(使いやすさを考えてしまう)
今使っているモノを使いやすさを考えてしまっていきます。言い換えるとモノの「住所」を決めてあげるのです。

どこにあったら便利?
何別になっていたら分かりやすい?
どのような入れ方だと取り出しやすい?

そんな風に考えていきます。


③片付ける(使ったら戻す)

いくら住所を決めても、使った後に戻さなかったら散らかり、そして探し物をすることになります。

使った人が自分で元に戻せるだろうか?という視点で点検してみましょう。皆で使うモノは、ママが一人で勝手に決めないことも重要です。
「どこだったら便利?」「そっちとこっち、どちらがやりやすい?」
そんな風に聞いてみるのもいいですね。

必要に応じて「ラベリング」をしておくと、自分も元に戻す意識が出ます。また、家族に「あれどこだっけ?」と聞かれなくなります。

このように、家族皆で「使った人が自分で元に戻せる仕組み」を作り、忙しくても探さない家づくりにしておくということになるのです。


育休中に家を整えておくことで養われたモノとの向き合い方や、しまい方の工夫は、復帰後の職場(大量の書類、職員室の机、教室経営)にも生かされるはずです。

3.時間

復帰後は、育休中の今までとはガラッと時間の流れが変わります。
そんな毎日でも、時間に追われることなく、子どもとの時間や家事、自分の時間もしっかりとりたいですよね。
そのために、もしも産休前に「膨大な仕事量をかける時間の長さでカバーしていた」方は、「考え方」と「習慣」を(一気には無理なので)徐々に変えていく必要があります。

こんな習慣はないですか?
①「子どもが寝ている時でないと、何も手につかない」と思っている
②ギリギリまで丸ごととっておく
③「とりあえず」「後で」というクセ
④「いい人」でいたい
⑤「自分でやった方が早い」と思っている

これも、考え方を変えることで、時間を上手に活用していくことができます。
例えば、「断るとイヤな人って思われないかなぁ」と何でも引き受けてしまいがちの方、いませんか?
「断る」=「相手を拒否する」ということではありませんよね。
自分の優先したいことのために今は引き受けられないなぁという場合は、伝え方次第で気持ちの良い断り方ができるはず。

「今、私が優先したいことは何?」
を、常に忘れないように心がけましょう。



育休中からこんなトレーニングをしてみよう!
・子どもがいても(一緒に)できることをピックアップしておく
・やる事が発生した時に「いつやるか」を決める
・取り掛かるのに腰が重いくなるような大きなタスクは、「行動したくなる大きさ」に細かくする
・人との約束(予定)だけでなく、自分との約束(やりたいこと)もスケジュールに入れておく
・小さなことから「断る」を経験してみる
・苦手な家事を、道具や便利家電、家族に任せてみる
・やらないことを決める

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時間管理とは、限られた時間の中にいかに多くの事柄を詰め込むことができるかというものではありません。
本当に大切にしたいことを優先するためのものであるという事をお忘れなく!

4.家族力

最後に家族力を整えます。
復帰する本人は生活が180度変わります。保育園に行く子どもも同じです。
一方、配偶者の方(大抵の場合男性ですね)はどうでしょう?
何もアプローチをしないと、これまでと生活パターンを全く変えないままという事もあり得ます。
だとすると、ママと子どもだけが新生活に対応していかなくてはならないということになってしまいます。

私のセミナー受講生(育休教員)には、「受講するのはあなただけれど、家族がチームとして復帰準備するつもりでいてください」とお伝えしています。

中には、「『どうせお迎えも送りも私なんだろうな』と勝手に思っていたけれど、『朝だけでも(週1回でも)行ってくれたら助かるんだけど・・・』と聞いてみたところ、あっさりOKをもらえたという方も。

「私一人が頑張らなくちゃ」
「私がやってしまった方が早い」

もしかしたら、家族のデキルを見逃しているのは、ママの方なのかも?

復帰が不安ならなおさら、「何が不安でどうしてほしいのか」を伝える。
やってほしいことを「具体的に」お願いする。
嬉しかったことは言葉で「感謝」を伝える。

そんな当たり前のことが、家族って近すぎる存在がゆえに忘れがちになることも。
まずは、言語化して伝えることから始めていきましょう。

おわりに

育休教員がスムーズに復帰するための4つの「整え」、いかがでしたか。

さらに、最も大事なのが「なぜこの仕事に戻るのか?」という自分の仕事への想い。

不安がありながらも戻るのはなぜ?
専業主婦の道もあるよ?
働くにしても別の仕事というのはダメ?
教員に戻りたいのはどうして?

そんなことを自問自答してみてください。

すると、「私は○○○だから、教員の仕事に戻る!」という答えが見つかるはずです。

そして、ぜひそれを家族で共有してください。

お子さんが言葉が通じる年齢であれば、パパママのお仕事を説明してあげてください。

パパママは誰かの役に立っている!

パパママは好きな仕事に行くんだ!

という想いは、お子さんにとっても保育園に通うモチベーションの一つになることでしょう。


4つの「整え」をして、ぜひ学校現場で力を果たしてくださいね!



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