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才流のインハウスエディターが教える「コンテンツのネタに困らなくなる」方法

本記事は、「B2Bマーケティングアドベントカレンダー2023」10日目の記事です。

https://adventar.org/calendars/9102

こんにちは。
株式会社才流(サイル)のインハウスエディター、水谷といいます。

当社は、再現性のある方法論(メソッド)を開発・発信するメソッドカンパニーとして、コンテンツ発信に注力しており、私はナレッジや先進事例を持つ企業の取材記事を担当しています(前職はフリーランスの編集・ライターで、マチコマキはライターネームです)。


コンテンツのネタがない…。顧客解像度が低くなっていませんか?


さてさて。コンテンツマーケター、ならびにコンテンツ制作に関わる皆さま。

「コンテンツのネタがなくて困った」という経験ありませんか?

そんなときは、「顧客理解」に立ち戻りましょう!

コンテンツのネタがないということは、顧客に関する情報のインプットが足りていないということ。

私は、BtoBコンテンツの目的とは、「顧客(※)の課題を解決する」「課題解決のヒントとなる」ことだと考えています。

そのためにも、コンテンツ作りには顧客理解を通した顧客課題の把握が大切なのです(※顧客は既存、見込みの両方を含みます)。

顧客の課題といっても、「紙の書類ばかりで業務が煩雑になってしまう」「お客さまのリスト管理ができない」「リモートになって社内のコミュニケーションが減った」という、入り口の課題だけではありません。

その顧客課題がなぜ生まれたのか?の背景まで知り、インプットする情報を増やすことが、コンテンツを作り続けるうえで重要です。

ユーザーインタビューで「顧客のわからないがわかった」

ひとつ、実体験をお話しします。

才流では、ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)をテーマにした連載コンテンツを公開しています。

とはいえ、「ABMのコンテンツを作って」と言われたとき、正直なところまったく切り口が分かりませんでした。

ABMとは?を検索したり、書籍を読んだりしたのですが、「言ってることはわかるけれど、どうやって実業務に落とし込むの?」という疑問だけが浮かびます。

そこで、「やっぱり実際にABMに取り組んでいる人の話を聞くしか!」と思い、ビザスクでユーザーインタビューを行いました。

ところが、インタビューでも「ABMを実務に落とし込む方法」は分からなかったのです。なぜなら、「ABMをやっているはずなのに、やっていることがみんな違う」から。

ここで私は、「“ABM”の定義がみんな違っているのでは?」という仮説が浮かびました。

そこで、お客さまへABMの支援をしている同僚コンサルタントに仮説をあててみたところ、「ABMって、名前のせいで誤解されてるよね?」という気づきにつながります。

じつは、ABMにはマーケティングというワードがついているものの、マーケティング部だけで完結する取り組みではありません。

マーケティングと営業(もっというと、全部署)が協力してはじめて、効果が出る取り組みなのです。

ちなみに才流では、ABMを次のように定義しています。

ABMとは、ターゲットをアカウント(企業)レベルまで定め、アカウントからのLTV最大化を目指すときに最適な手法です。営業・マーケティングを中心に各部門連携のもとで、アカウントの課題解決を行います。ターゲットアカウントは、既存顧客・新規顧客を問いません。

もし私が、「ABMはマーケの話」と思い込んでいたら、マーケターに向けたコンテンツを作っていたでしょう。

それでは、ABMを取り入れて売上を伸ばしたいという顧客の本当の課題解決には程遠い内容になっていたと思います。

しかし、インタビューを通して「ABMは誤解されている」ことに気づけたおかげで、ABMのコンテンツ作りの方向性が定まりました。

現在、次の記事を公開中です。

公開している記事

https://sairu.co.jp/method/43994/

株式会社ユーザベースで、営業DXソリューション「FORCAS」事業部を統括する田口 槙吾さんと才流コンサルタント・政次さんの対談。

田口 おっしゃるとおり、ABMは誤解されやすいですよね。たとえば、大手企業の開拓やBDR(※)の組織を作るなど、「特定の手法をやることがABMである」と捉えている企業は少なくありません。

本来ABMとは、顧客戦略のもと、バイネームの単位までターゲット企業をしぼり、その個社に対してマーケティング、営業企画、営業が一丸となってアプローチしていくことです。

それらの前提があって、初めて展示会やCXOレター、エンタープライズに特化した組織作り、BDRの立ち上げなどの手法を考えていきます。

ABMを検討する皆さんには、「特定の手法=ABMではない」と強く伝えたいですね。

https://sairu.co.jp/method/43994/

「FORCAS」事業部がABMを取り入れたときのエピソードを通して、ABMによくある誤解を解いていきます。

https://sairu.co.jp/method/45811/

トヨタ自動車、ニデック(旧日本電産)グループと、名だたる大手製造業で導入が進んでいる調達・購買業務のDXツール「Leaner(リーナー)見積」。プロダクトを提供するLeaner Technologiesの山下さん、原さんと、才流コンサルタント・名生(みょう)さんの対談です。

エンタープライズ企業の新規開拓では、BDRが有効とされています。
しかし、テレアポとIS、テレアポとBDRの違いって説明できますか?(私はできませんでした……)

本記事では、Leaner見積の事例を通して「ABMを取り入れたBDRって何をすること?」を詳しく解説しています。

名生 とても共感します。BDRは、とにかく架電することで見込み顧客を見つける、低価格プロダクト向けのアウトバウンド営業と混同されがちです。

しかし、ABMを取り入れた新規開拓では、バイネーム単位で商談窓口となる方を探し、その方と関係性を築き、適切な部署やキーパーソンを紹介いただくような活動が求められる。

つまり、エンタープライズ企業向けのBDRとは、キーパーソンを探し、その方を基点に顧客社内での自社のアプローチ範囲を広げる活動なんですよね。

https://sairu.co.jp/method/45811/

(今後も更新していくので、ぜひ才流のメルマガなどでフォローしてください)

顧客を理解する情報は、社内外にたくさんある

顧客の課題と、その課題が生まれる背景の理解に努めていくと、コンテンツのネタには困らなくなるでしょう。

迷ったら「顧客理解に立ち戻る」。
コンテンツ作りにも有効です。

なお、顧客理解の方法は顧客インタビューを行うだけではありません。
社内外に、顧客を理解する情報や接点は存在します。

<顧客理解の接点例>

  • サービスのお問い合わせ

    • 課題、業種や職種別の課題傾向

  • ウェビナー

    • 参加者のプロフィール、質問内容、テーマの人気度(参加者数、集客のスピード、質問の量、壁打ち転換率)

  • 商談同席(録画視聴)

  • お客さまとの定例出席(録画視聴)

  • 営業やCSと壁打ち

  • 関連書籍(Amazonのレビューまで読む)

  • その領域のインフルエンサーの発信

  • 他社の広告

ぜひ、顧客理解を深め、顧客の課題を解決するより良いコンテンツをつくっていきましょう〜。

12月11日(月)は、SmartHRのがーこさんが、「マルチプロダクト戦略におけるコンテンツの重要性」について執筆されます。マルチプロダクト、アツいテーマです!




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