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ことばは「日々の積み重ね」。表面を取り繕ってもホンネがダダ漏れです。

「交流会」や「商談」のような、ごく短い時間のコミュニケーションで、あっという間に人の気持ちをつかんでしまう人と、そうでない人・・・ひどい場合は、既存の関係をブチこわしてしまう人がいます。

その差は何から生まれるのでしょう。

見た目?
そうですね。たしかに、美男美女が第一印象で有利なのは否めません。でも、それだけではないような気がします。

「ギャップ萌え」ならぬ「ギャップ萎え」

たとえば、超絶イケメン✨が、いきなり上から目線で話しかけてきたら、「見た目はカッコイイのに残念な人」へと一気に転落。むしろ、第一印象とのギャップが大きくなって、総合評価が悪くなることも。

「上から目線」のモノ言いは、ビジネスシーンでも頻発します。

「してやっている」
「わざわざやってあげた」
「この程度で十分だろう」
「やってくれて当然」
「たかが〇〇のくせに」
「どうせ、〇〇なんだから」
といった気持ちを持っていると、会話を交わすときに言葉選びを間違い、
(自覚のないままに)
相手に圧をかけたり、バカにしたり、傷つけたりしちゃうんです。

これって、下手すりゃ「モラルハラスメント」になりますよ。皆さんの職場の管理職やリーダーは、大丈夫でしょうか?

芥川賞を受賞したこちらの本の冒頭に出てくる上司なんかも、フレンドリーっぽいけど、圧強めです。ほかにも、職場の人間関係におけるすれ違いがコワいほど見えてくるので、気になる方はぜひご一読を。

「上下関係のない風通しのよい職場にするために、フレンドリーに接しているんですよ~💓」とおっしゃる方もいるでしょう。

ほぉ・・・フレンドリー? それって、どういう意味ですか?


取材で、ちょっと近寄りがたい雰囲気を醸し出していたり、しゃべりが堅苦しい感じの方にお会いすることもありました。ところが、話してみると「実るほど、頭を垂れる稲穂かな🌾」を地でいく好人物だったりして・・・。
あぁ、別に上下関係はあってもいいんだな、トップとしての決断力や統率力を発揮したうえで、相手を知ろうとする健全な好奇心やリスペクトがあれば、上から目線にはならないんだ、と教えていただいた気がします。

逆に、一見するとニコニコと親しげにしていても、「ことばの選び方」から本音が透けてみえる方も。さきほどの男前の例と同じで、見るからにツンとお高い雰囲気の人よりも、期待した分だけガッカリ度が大きいんですよね。

「あの人に話してもムダ」と思ったら、人は静かにリムーブしていく。

さらにやっかいなのは、友人関係が「類友」化している場合。
悪い意味で似た者同士が言葉をキャッチボールするわけですから、間違ったことば選びが承認され、強化されてしまいます。

私も、良家の子女が集まっている系(?)の女子高出身なので自戒をこめて書きますが、人数が少ない学校の同窓会はバイアスが酷いなぁと感じることが少なくありません。ほかにも、経営者だけの会合、先生と呼ばれる人たちの集まり、ビジネススクールの同期会etc. お互いのステイタスの高さを確認できるので居心地がいいでしょうが、そればっかりが続くと視野が狭くなる恐れがあります。

もし、会社の経営者や組織のリーダーがこのタイプだった場合、
何らかの利害関係や取引関係がある人に対して、悪気なく失礼な発言を重ねていくので、静かに(表面化しにくいところで)大きな損失を重ねることになりかねません。

わかりやすく文句を言ってもらえるなら、まだマシ。口は悪いけど、本音は違うはずだと信じてもらえている証拠です。でも、

「今回は、ちょっとタイミングが合いませんので」
「お互い、新しいことにチャレンジしたほうが良いのではないかと」
「こちらのお伝えのしかたが悪かったのか、条件が違っていたみたいです」

などなど、ボヤかした理由で商談を断られて、それっきり連絡がこなかったり・・・。しれっと離れていくケースが大半です。

人事においても同じ。
エンジニア業界では「サイレント退職」なんて言い方があるようですが、従業員の定着率が悪い、覇気がない(当然、赤字など業績が悪い)、短期で人が辞めてしまう・・・などが続く組織ってありますよね。

最近は、クワイエット・クィッティング(静かな退職)という言い方が出てきているようです。

積極的に熱意を持って労働に従事(エンゲージメント)するわけではないが、完全に働くのをやめるわけでもないという労働スタイルのことである。

https://ideasforgood.jp/glossary/quiet-quitting/

辞めたくても辞められない人たちが、こういう省エネモードでやり過ごすのは、勤め人としての処世術なんだろうなと同情しますが、そんな会社の業績が上がる確率は低いでしょうし、「すきめし」としては生き方のポリシーに反するので、早めに退散したいものです。

#モラハラ
#モラルハラスメント
#サイレント退職
#離職率
#クワイエットクィッティング

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